魚へんの漢字195種一覧|読み方とどんな魚かを解説

魚へんの漢字には、それぞれの魚の特徴や由来が文字に込められています。「鰯(いわし)」は「魚+弱」——傷みやすく弱い魚だから。「鱈(たら)」は「魚+雪」——身が雪のように白いから。字の成り立ちと魚の豆知識、その両方が魚の漢字に隠されています。本記事では魚へんの漢字195種類を「どんな魚か」の説明・部首構成(つくり)つきであいうえお順に一覧化しました。漢字検定の対策にも、魚の雑学探しにも、ぜひご活用ください。

魚へんの漢字・難読漢字の読み方一覧

あいうえお順に195種類の魚へん漢字を一覧で紹介します。漢字・読み・どんな魚か(豆知識)・部首構成(魚偏に〇)を一度に確認できます。

漢字・当て字 読み どんな魚か・豆知識 部首構成(魚偏に〇)
魭 あおうみがめ 四肢がひれ状の大型ウミガメ。魚偏だが爬虫類 魚へんに元
鯏 あさり,うぐい アサリは二枚貝、ウグイは川魚。複数の生き物に使われる 魚へんに利
鯘 アザレ 魚が腐敗・腐臭を放つことを表す字。食用の魚ではなく状態を指す 魚へんに委
鯵 あじ 旧暦3月に旬を迎えることから「参(さん=3月)」を当てたとされる 魚へんに参
鰺 あじ 鯵の旧字体。JIS第3水準の漢字で常用外 魚へんに參(参の旧字体)
鮩 あみ エビに似た小型甲殻類(アミ目)。佃煮・キムチの調味料に使われる 魚へんに并
鯇 あめのうお 琵琶湖固有種のビワマスの別名。大雨の頃に遡上するためこの名がついた(諸説あり) 魚へんに完
鰀 あめのうお 鯇の異体字。同じくビワマス(アメノウオ)を指す別表記 魚へんに爰
鮎 あゆ 占い(うらない)に使われたほど神聖視された川魚。清流の女王とも呼ばれる 魚へんに占
𩺊 あら ハタ科の大型高級魚。身に「あら(粗さ)」があることに由来するとされる 魚へんに荒
鮑 あわび 岩礁に張りつく一枚貝。殻に複数の穴があり呼吸口になっている 魚へんに包
鰒 あわび,ふぐ アワビとフグの両方に使われる漢字。文脈によって読み方が変わる珍しい字 魚へんに腹の右(复)
鮟 アン(鮟鱇=あんこう) 鮟鱇(アンコウ)の前の字。海底に潜んで小魚を誘い込む深海魚 魚へんに安
魷 いか イカを表す漢字のひとつ。足が10本あり頭足類に属する 魚へんに尤
鰞 いか イカの別表記。中国でよく使われる字で、日本では希少 魚へんに烏
鰂 いか コウイカ(甲烏賊)を指すことが多い。骨(甲)を持つ特殊なイカ 魚へんに則
鮻 いさぎ ボラ科のイサギ(サビハゼに近縁)。「潔い(いさぎよい)」語源とは無関係 魚へんに夋
魦 いさざ, いさだ 琵琶湖固有のハゼ科の魚。環境省レッドリストで絶滅危惧IA類に指定 魚へんに少
鱊 いさざ, いさだ 魦の異体字。琵琶湖の春の風物詩で佃煮が名産 魚へんに橘の右(矞)
鰵 いしもち 浮き袋を振動させてグーグーと鳴く魚として知られる。耳石が非常に大きい 魚へんに敏
鯆 いるか 哺乳類でありながら魚偏を持つ字。知能が高く水中で超音波を使って会話する 魚へんに甫
鰛 いわし 鰯の異体字。カタクチイワシなど複数のイワシ種に用いられる 魚へんに温の右(昷)
鰮 いわし 鰯の旧字体のひとつ。字形は異なるが同じイワシを指す 魚へんに温(旧字体)
鰯 いわし 「魚+弱」の国字。水から出るとすぐ弱る傷みやすさが字の由来 魚へんに弱
鮇 いわな 渓流最上流に棲む冷水性のサケ科魚。pH4以下の酸性水域でも生きられるたくましさ 魚へんに未
鷠 う ウを表す字(鵜=魚をまるのみする水鳥)。本来は鳥の字で魚偏ではない(混用) 魚へんに鳥
鯎 うぐい 強酸性の湖にも生息できる淡水魚。繁殖期は腹に赤い縦縞が現れる 魚へんに成
鰻 うなぎ 産卵のために海に下るが生まれた川に戻る習性を持つ。完全養殖がいまだ困難 魚へんに曼
魿 うねる, うろこ 魚がうねるように泳ぐ動き・うろこを表す字。独立した魚の名ではなく状態・特徴を指す 魚へんに令
鱑 うろこ 鱗(うろこ)の異体字。魚のうろこを指す古い表記 魚へんに粦
鱁 ウルカ サケ・ニシンなどの内臓を塩辛にした食品。酒の肴として古くから珍重された 魚へんに逐
鱏 えい 深みに潜む魚という意から「覃(深い)」を当てた。電気エイは50〜60Vの電流を発する 魚へんに覃
鰩 えい エイの別表記。古くは「とびえい」など空を飛ぶような動きのエイを指すことも 魚へんに䍃
鱝 えい エイのさらに別表記。板鰓類の軟骨魚類で約530種が知られる 魚へんに賁
鮧 えそ 細身で歯が鋭いエソ科の魚。骨が多いが高級蒲鉾の原料として重宝される 魚へんに夷
鱛 えそ エソの別表記。鮧と同じく蒲鉾・すり身の高級原料として知られる 魚へんに曾
鮆 えつ 有明海に生息する希少なニシン科の魚。太刀魚のように細長い体が特徴 魚へんに此
魵 えび エビを魚偏で表した字。「分かれた脚」を連想する形声文字とされる 魚へんに分
鰕 えび エビの別表記漢字。甲殻類だが古来より魚と同様に扱われてきた 魚へんに暇の右(叚)
鰓 えら 魚の呼吸器官。水中の溶存酸素を取り込む、人間でいう肺にあたる器官 魚へんに思
魞 えり 竹で作る伝統的な定置漁具。琵琶湖周辺で今も現役で使われている 魚へんに入
鰲 おおがめ 中国神話に登場する巨大な伝説の亀。魚偏だが爬虫類(亀)を指す 魚へんに敖(贅の上)
鰧 おこぜ 鋭い毒棘を持つカサゴ目の魚。刺されると激痛を伴い、触れるのは危険 魚へんに勝に近い字
鯿 おしきうお 体が薄く平たいコイ科の淡水魚。「偏(平たい)」を由来とした漢字 魚へんに扁
魯 おろか 「魚+日」で「鈍い・愚か」の意。魚は動作が遅いとされ「魯鈍」などに使われる 魚へんに日
鮰 かい コイ科またはナマズ科の淡水魚(地域により指す魚が異なる)。中国名ではナマズの一種 魚へんに回
鰄 かいらぎ エイやサメの皮の加工品。刀の柄巻きなどに使われた武具・工芸素材 魚へんに威
鮖 かじか 渓流の石の下に潜む底生魚。「石(いわ)を住みかにする」から「かじか」という説がある 魚へんに石
鰍 かじか,どじょう カジカとドジョウの両方に使われる字。「秋」は収穫期・旬を意味する 魚へんに秋
鯑 かずのこ ニシンの卵。「希(まれ・貴重)」を当てた字で、おせちの縁起物として珍重される 魚へんに希
鮦 かつお カツオの古い字。「同」は「桶(おけ)状の丸い体」を示すとされる 魚へんに同
鰹 かつお 「堅(かたい)魚」が語源。鰹節が石のように堅く乾燥することから「堅」を当てた国字 魚へんに堅
鯟 かど ニシンの古語・別名「かど」を表す字。数の子の「かど」がニシンの卵であることも示す 魚へんに東
鱟 かぶとがに 約4億年前から姿が変わらない「生きた化石」。魚偏だが節足動物で血液は青色 魚へんに學の上(学)
魳 かます 細長い体と鋭い歯を持つ肉食魚。「釜(かま)のような形」から「かます」の名がつく 魚へんに師の右(帀)
鱲 からすみ ボラの卵巣を塩漬けにした世界三大珍味のひとつ。日本では長崎産が有名 魚へんに蠟の右(巤)
魪 かれい カレイを表す古い字。両目が体の右側に偏ることが特徴(ヒラメは左) 魚へんに介
鰈 かれい カレイの一般的な字。「喋(並ぶ・重なる)」が平らな体を暗示するとも 魚へんに喋の右(葉)
鰨 かれい カレイのさらに別表記。ヒラメとの違いは「左ヒラメ・右カレイ」で覚えるのが定番 魚へんに易に近い字
鮍 かわはぎ 皮が手でするりと剥げることが名前の由来。肝臓が美味として珍重される 魚へんに皮
鱨 ぎぎ ナマズの仲間。脅かすと「ギーギー」と鳴く。胸ビレに毒棘があるので要注意 魚へんに嘗
鱚 きす 白身で上品な味わいの海水魚。「喜(縁起の良い)」を当てた国字 魚へんに喜
鱜 きょう 中国古典の水中の大魚を指す字。日本では実用されることは少ない希少字 魚へんに卿
鮾 くさる 魚が腐ること・腐臭を指す字。「淫(行き過ぎる)」の右部を組み合わせた意味字 魚へんに淫の右(㸒)
鯢 くじら(めくじら) 本来は「サンショウウオ」を指す字。雌のクジラを意味する場合もあり、2つの生き物に使われる 魚へんに兒(睨の右)
鯨 くじら 「京(大きな数・巨大)」を当てた字。哺乳類だが魚偏を持つ最大の海洋動物 魚へんに京
鯉 こい 「里(筋目がはっきりした)」を当てた字。鱗が36枚=36町=1里という説も 魚へんに里
鯪 こい 中国のコイ科魚(リン魚)を指す字。日本では錦鯉と区別して用いることも 魚へんに陵の右(夌)
鱣 こい コイの古い異体字。古典漢籍によく登場する表記 魚へんに壇の右(亶)
鱇 コウ(鮟鱇の後字) 鮟鱇(アンコウ)の後の字。「康(やすらか=海底でじっとしている)」を当てた 魚へんに康
魥 こがめ, こち 小亀またはコチを指す字。コチは夏の高級白身魚で、ヒラメの旬が終わる夏に旬を迎える 魚へんに及
鯒 こち 頭が平たく押しつぶされたような形のカサゴ目の魚。夏の高級白身魚の代表 魚へんに桶の右(甬)
鮗 このしろ 出世魚のひとつ。身代わりとして棺に入れたとも伝わるニシン科の魚 魚へんに冬
鰶 このしろ コノシロの別表記。「祭(神事・特別な魚)」を当てた字で、神饌にも使われた 魚へんに祭
鰽 このしろ コノシロのさらに別表記。3種の異なる漢字を持つほど古来より重要な魚 魚へんに曹
鱓 ごまめ カタクチイワシの素干しで、おせちに欠かせない「田作り」の材料。「單(一匹)」を当てた字 魚へんに單
鱔 ごまめ ゴマメの別表記。ウナギに似た細長い形を持つ淡水魚を指すこともある 魚へんに善
鮔 ごり 石川県の郷土料理にも使われるハゼ科の淡水魚。金沢の「ゴリ料理」が有名 魚へんに巨
鮴 ごり(めばる) ゴリとメバルの両方を表す字。文脈により異なる魚を指す珍しい漢字(下段のめばるとは別) 魚へんに休
鯀 コン 中国神話の治水神。禹(う)の父で、洪水を治めようとして失敗した神話上の人物 魚へんに系
鯤 コン 荘子に登場する数千里もの巨大魚。「北冥に魚あり、その名を鯤という」の伝説の存在 魚へんに昆
魚 さかな 魚偏の源字そのもの。水中の魚を描いた象形文字で、部首の原点となる字 魚そのもの
魫 さかなのこ 魚の卵を指す古語。魚卵を「こ(子)」と呼ぶ古い日本語の表記 魚へんに沈の右(冘)
鮏 さけ 鮭(さけ)の古い字。「生(生まれる・なまの)」を当てた表記 魚へんに生
鮭 さけ 本来はフグを指す中国語。アイヌ語「シャケンベ(夏の食べ物)」が語源という説が有力 魚へんに圭
鯹 さけ サケの別表記。鮭が醸すような独特の香りを「星(散らばる)」で表したとされる 魚へんに星
鱖 さけ サケのさらに別表記。古典漢籍でサケ類全般を指す場合に使われた字 魚へんに蕨の下(厥)
鮄 さば(ほうぼう) ホウボウまたはサバを指す字。「沸(泡立つ・多い)」が大群で泳ぐ魚を暗示 魚へんに沸の右(弗)
鯖 さば 「鯖を読む」の慣用句の由来はこの魚。鮮度が落ちやすく急いで数えたため数え間違えたとも 魚へんに青(旧字体)
鮫 さめ サメを表す一般的な字。「交(入り混じる)」が複数の歯の並びを示すとも 魚へんに交
鱵 さより 細長いくちばしが特徴のダツ科の魚。春の旬魚で、身は淡白で上品 魚へんに箴
鰆 さわら 「魚+春」の国字。春に瀬戸内海に押し寄せる様子から、春の使者として名付けられた 魚へんに春
鱪 しいら 外洋を群れで泳ぐ大型魚。ハワイではマヒマヒと呼ばれ観光地の食卓に上がる 魚へんに暑
鱰 しいら シイラの別表記。暑い季節に釣れることから「暑」に点を加えた字が当てられた 魚へんに暑に点
鯱 しゃち 「魚+虎」の想像上の魚虎。名古屋城の金の鯱鉾は火除け・厄除けの守護として有名 魚へんに虎
鱐 しゃちほこ 鯱鉾の別名を表す字。頭が虎・体が魚の伝説の生き物で、城の屋根に飾られる 魚へんに肅
鮊 しらうお 半透明の細身の体を持つアユ科の魚。白くて淡白な身から「白魚」とも書く 魚へんに白
鮼 シン 深海性の魚を表す字。日常使いされることは少ない希少な表記 魚へんに侵の右(寑)
鯳 すけとうだら タラ科の魚でスケソウとも呼ぶ。明太子・ちくわ・カニカマの原料として馴染み深い 魚へんに底の右(氐)
鮓 すし 押し寿司・なれずし・酢〆など発酵系のすしを指す古い字 魚へんに作の右(乍)
鮨 すし 握り寿司など現代のすしを指すことが多い。「鮓は発酵、鮨は握り」と使い分ける説がある 魚へんに旨
鱸 すずき 出世魚で夏の代表魚。「盧(黒い入れ物)」が鱗の黒さを表すとも 魚へんに盧
鱉 すっぽん 甲羅が柔らかいカメの仲間。コラーゲン豊富で精力増強食として知られる 魚へんに敝
鯐 すばしり ボラの幼魚の名前。俊敏な動きから「走る」を当てた出世魚段階の名 魚へんに走
鯣 するめ イカの乾燥加工品スルメ。「易(変える)」が乾燥して変化することを示す 魚へんに易
鰑 するめ スルメの別表記。乾燥加工したイカで、正月の縁起物としても使われる 魚へんに易っぽい字
鮬 せいご スズキの幼魚の名称。関東でのスズキの出世魚段階:セイゴ→フッコ→スズキ 魚へんに誇の右(夸)
鮮 セン 「魚+羊」で新鮮・鮮やかの意。生の魚と羊肉どちらも新鮮さが命という会意説がある 魚へんに羊
鱄 セン 鮮の旧字体。「専(専一・一心)」との組み合わせで鮮度の高さを強調した字 魚へんに専(旧字体)
鱻 セン 魚を3つ並べた「鮮」の原字。鮮度・新鮮さを3倍に強調した古い表記 魚3つ
鮉 たい タイの古い字。「召(呼ぶ・招く)」が縁起のよい魚として人に呼ばれる様を示す 魚へんに召
鯛 たい 慶事に欠かせない「めでたい」魚。赤い体色は長寿の縁起色とされ日本で最も祝われる魚 魚へんに周
鰖 たかべ イサキ科の海水魚。高値がついた高級魚として「高値(たかべ)」の名がついたとの説も 魚へんに惰の右(隋)
鮹 たこ タコを表す字のひとつ。「肖(似た形)」がタコの丸みを表すとも。足8本の頭足類 魚へんに肖
鱆 たこ タコの別表記。「章(模様・紋様)」がタコの吸盤模様を示すとも解釈される 魚へんに章
魛 たちうお, えつ 刀のように細長い銀色の魚タチウオを指す。銀色の刃のような体が名前の由来 魚へんに刀
魣 たなご コイ科の淡水魚で二枚貝の中に産卵する珍しい習性を持つ 魚へんに予
鰱 たなご タナゴの別表記。「連(つながる)」が群れて泳ぐ様子を示す 魚へんに連
鱮 たなご タナゴのさらに別表記。「興(起こる・盛ん)」を当てた古い字 魚へんに興
鱈 たら 「魚+雪」の国字。雪のように白い身と、雪の季節に旬を迎えることが由来 魚へんに雪
鰔 たら, かれい タラとカレイの両方に使われる字。深海性の魚を指す場合もある 魚へんに減の右(咸)
鱅 ちちかぶり ハクレン属のソウギョに近い中国原産の大型淡水魚。産卵時に川で群れてジャンプする 魚へんに庸
釣 チョウ 釣り糸で魚を釣ることを表す字。「勺(ひしゃく)」が釣り針の形を示す形声文字 魚へんに均の右(勺)
鱘 ちょうざめ 約3億年前から存在する古代魚。魚偏だがサメではなく硬骨魚類。卵がキャビアの原料 魚へんに尋
鰢 つくら タカベやカサゴの仲間とされる魚。地方名「つくら」を当てた希少字 魚へんに馬
鯯 つなし コノシロの幼魚の名称。「制(おさえる)」を当てた出世魚段階の字 魚へんに制
鯲 どじょう 泥の中に潜む淡水魚。江戸時代から庶民の栄養食として「どじょう鍋」が親しまれた 魚へんに於
鰌 どじょう ドジョウの別表記。腸で空気呼吸もできる特殊な魚 魚へんに樽の右(酋)
鱃 どじょう ドジョウのさらに別表記。「羞(恥じる・縮む)」が泥に潜む様子を表すとも 魚へんに羞
魹 とど アシカ科のトドを指す国字。哺乳類だが魚偏。オスは体重1トンに達する大型海獣 魚へんに毛
魸 なます 魚や野菜を酢で和えた料理。「片(切り身)」が薄く切った素材を示す 魚へんに片
鱠 なます なますの別表記で正式な字。「膾(なます)」の魚偏版で正月のなます料理に使われる 魚へんに會(会の旧字体)
鰋 なまず 「堰(せき止める)」を当てた字でナマズの古い表記。ひげが堰のように垂れる様から 魚へんに堰の右(匽)
鮀 なまず ナマズの古い中国式表記。「陀(傾く)」が体のふっくらした形を示すとも 魚へんに陀の右(它)
鯰 なまず 地震を起こすとされた江戸時代の民間信仰の主役。安政大地震後に鯰絵が流行した 魚へんに念
鮷 なまず, すけそう ナマズとスケソウダラの両方を指す字。「弟(若い・小さい)」を当てた表記 魚へんに弟
鯡 にしん 「非(ない・あらず)」を当てた字。食べるところがない魚と言われたことが由来とも(諸説あり) 魚へんに非
鰊 にしん ニシンの一般的な漢字。春の産卵期に大群で押し寄せ「春告魚」とも呼ばれる 魚へんに東っぽい字(柬)
鰜 にしん ニシンの別表記。「兼(両方)」が群れで泳ぐ様子を示すとも 魚へんに兼
鮸 にべ 鰾(うきぶくろ)から取れる強力な魚膠が「にべ」の名の由来。「にべもない」の語源 魚へんに免
鯁 のぎ 喉に刺さった魚の骨を指す字。「鯁に触れる」は痛い話に触れるという比喩表現 魚へんに更
鰣 はす(コイ科) 長良川・琵琶湖に生息するコイ科の淡水魚ハス。「時(時期)」が旬の時期を示す 魚へんに時
鯊 はぜ 河口の泥底に棲むハゼ科の魚。秋の江戸前釣りの定番で天ぷらが美味 魚へんに氵(さんずい)に少
鰰 はたはた 「魚+神」の国字。雷鳴とともに現れることから「神の魚」として秋田の県魚になっている 魚へんに神(旧字体)
鱩 はたはた ハタハタの別表記。「雷(かみなり)」を当てた字も「雷鳴の季節に獲れる」由来 魚へんに雷
鮚 はまぐり 二枚貝のハマグリを魚偏で表した字。「吉(縁起物)」を当てた祝い事の食材 魚へんに吉
魬 はまち,かれい ブリの幼魚ハマチまたはカレイを指す字。「反(ひっくり返る)」が平らな体を示すとも 魚へんに反
鱧 はも 細長い体に鋭い歯を持つ高級魚。京料理に欠かせない夏の魚で骨切り技術が有名 魚へんに豊
鮋 はや(カワムツ等) 川で素早く泳ぐコイ科魚の総称ハヤを指す。「由(出る・来る)」が活発さを示す 魚へんに由
鮠 はや ハヤの別表記。「危(急ぐ・危うい)」がすばしっこく動く様を示すとも 魚へんに危
鰦 はや ハヤのさらに別表記。コイ科の川魚で適応力が強くさまざまな環境に生息する 魚へんに慈の上(茲)
鰷 はや, はえ ハヤとハエ(ウグイの別名)を指す字。「篠(細い竹)」が細身の体形を示す 魚へんに篠の下(攸)
鯈 はや, はえ ハヤ・ハエの別表記。川の流れの中を俊敏に泳ぐコイ科魚類の総称 魚へんに篠(攸)
鰚 はらか 干した塩魚・魚の保存食を指す字。「宣(広める)」が干し物を広げる様を示すとも 魚へんに宣
鮞 はららご 魚の卵・真子(まこ)を指す古語。「而(しかして)」を当てた古い字 魚へんに而
鯝 はらわた 魚の内臓・腸を指す字。「固(固まっている)」が内臓の塊を示す 魚へんに固
魮 ヒ 中国の古典に登場する魚類を指す字。日常では使われない希少な表記 魚へんに比
鰉 ひがい 琵琶湖固有のコイ科淡水魚。「皇(皇族・高貴)」を当てた字で、かつて皇室への献上魚だった 魚へんに皇
鯷 ひしこ カタクチイワシの別名ヒシコを指す字。アンチョビの原料として世界的に重要 魚へんに是
鮃 ひらめ 「魚+平」の国字。平らな体が由来で、両目が左側に偏る(左ヒラメ・右カレイ) 魚へんに平
鰭 ひれ 魚が泳ぐ・方向転換する際に使う板状の器官。「嗜(好む)」の右部を当てた字 魚へんに嗜の右(耆)
鰏 ヒョク タイ科に近縁の小型海水魚を指す中国由来の字。日本では希少字扱い 魚へんに副の左(畐)
鰾 ふえ, うきぶくろ 魚が浮力を調節する体内の袋。空気量を変えることで深さをコントロールする器官 魚へんに票
鱶 ふか サメの古語「ふか」を表す字。「養(育てる)」は大型に育つ様を示すとも 魚へんに養
鮝 ふか サメの別名フカを表す字。「巻(巻く)」がサメの体のしなやかさを示すとも 魚へんに巻の上(卷の上)
鮐 ふぐ フグを表す字のひとつ。「台(もとになる)」を当てた古い表記。猛毒テトロドトキシンで有名 魚へんに台
鯸 ふぐ フグの別表記。「候(様子をうかがう)」が危険を察知して膨らむ様子を示すとも 魚へんに候
鯺 ふぐ フグのさらに別表記。「者(もの)」を当てた珍しい字。フグは5種類以上の漢字を持つ 魚へんに者
魨 ふぐ フグの古い表記。「屯(集まる)」が海底に群れる様子を示すとも 魚へんに屯
鮒 ふな 田んぼや池で親しまれる淡水魚。「付(寄り添う)」が水辺に寄り添う様を示す 魚へんに付
鯽 ふな フナの別表記。鯉の卵がフナになるとも伝わった時代の混用字 魚へんに卿の右(即)
鰤 ぶり 出世魚の代表で師走(12月)が旬。「師(師匠・年長者)」が成長した大物魚を示す 魚へんに師
魴 ほうぼう 翼のようなひれで「歩く」姿が有名なカサゴ目の魚。「方(四方)」が広がるひれを示す 魚へんに方
鮿 ほしうお 魚の干物・干し魚を指す字。「取(取る・採る)」が加工して保存することを示す 魚へんに取に近い字
𩸽 ほっけ 「魚+花」の変体漢字。幼魚の青緑色が花のように美しいことが由来とされる 魚へんに花
鮱 ぼら ボラの別表記。「老(年老いた)」を当てた字で、成魚になるほど泥臭くなる 魚へんに老
鰡 ぼら ボラの一般的な漢字。出世魚で関東ではオボコ→イナ→ボラ→トドと名が変わる 魚へんに留
鯔 ぼら, いな ボラとその幼魚イナを兼ねた字。「苗(芽生え)」が幼魚段階を示す 魚へんに苗(旧字体)
鮪 まぐろ 泳ぎを止めると酸欠死する。常に口を開けて泳ぐ「ラム換水法」で呼吸する 魚へんに有
鮅 ます マスの古い字。「必(かならず)」を当てた表記で、川を必ず遡る習性を示すとも 魚へんに必
鱒 ます 産卵期に腹が赤く染まるサケ科の魚。ヤマメ・サクラマス・ニジマスなどを含む総称 魚へんに尊(旧字)
鮲 まて, こち マテガイまたはコチを指す字。「伏(伏せる)」が砂浜に潜るマテガイの習性を示す 魚へんに伏
鯧 まながつお 「昌(盛んな)」を当てた高級魚。白くてきめ細かい身が特徴で祝い事にも使われる 魚へんに昌
鰪 まながつお マナガツオの別表記。「蓋(ふた)」のような平たい体形を示す字 魚へんに蓋の下(盍)
鯫 みごい コイ科の雑魚・小魚を指す字。「取(つまむ)」が小さくつまめる魚を示す 魚へんに取
鱎 みごい ミゴイ(鮒・コイの小型の雑魚)の別表記。「喬(高い・上向き)」を当てた字 魚へんに喬
鯥 むつ 深海性の高級魚ムツ。「陸(陸地・重厚)」がどっしりとした体を示すとも 魚へんに陸の右(坴)
鱫 むつ ムツの別表記。「愛(いとおしい)」がムツゴロウなど親しみやすい魚名と通じるとも 魚へんに愛
鰘 むろあじ 温暖な海に生息するアジ科の魚。「室(部屋)」が暖かい海を表すとも。ムロアジの干物が有名 魚へんに室
鮴 めばる 目が大きく張り出した外見が名前の由来。「休(やすむ)」を当てた字で岩陰に潜む習性から 魚へんに休
鱞 やもお 妻に先立たれた男性(やもめの男)を魚偏で表した字。孤独に泳ぐ魚を由来とする説がある 魚へんに環の右(睘)
鰥 やもお やもめの男性を指す字。「環(ひとりぼっち)」が孤独を示すとも(諸説あり) 魚へんに環に近い字(弦)
漁 りょう 「さんずい+魚」の字で魚を捕る行為を表す。魚偏ではなくさんずいだが本記事に収録 さんずいに魚
鰙 わかさぎ 冬の氷上穴釣りで親しまれる小型魚。公儀御用魚として徳川家に献上された「公魚」とも書く 魚へんに若
鰐 わに 爬虫類だが魚偏を持つ字。古代日本では「ワニ=サメ」だったとする説も根強い 魚へんに咢
鱷 わに ワニの別表記。中国では特にクロコダイルを指すことが多く、鰐より大型の種に使う 魚へんに嶽に近い字

知って得する魚へん漢字の豆知識

魚へんの漢字には、ただ魚の名前を表すだけでなく、語源や文化的背景にまつわる興味深いエピソードが数多くあります。

「鯖を読む」の由来

「鯖を読む」とは、年齢や数量をごまかすことを意味する慣用句です。語源には諸説あり、有力なのは江戸時代の魚河岸で鯖を扱う際の数え間違いから生まれたという説です。鯖は傷みが早い魚として知られ、競りの現場では急いで数を数える必要がありました。その慌ただしさゆえに数え間違いが多発し、「鯖を読む」が「いい加減に数える」を意味するようになったとされています(諸説あり)。

寿司屋の湯呑みに魚へん漢字が並ぶ理由

寿司屋の湯呑みに魚へんの漢字がぎっしりとプリントされたものがよく置かれています。江戸後期に握り寿司が考案されてから、職人の知識自慢と保温を兼ねて魚漢字入りの湯呑みが使われるようになったと伝えられています。

「鰯」「鱈」など日本生まれの国字

魚へんの漢字には、中国には存在しない日本オリジナルの「国字」が数多くあります。

- 鰯(いわし):足が早く弱りやすいことから「魚+弱」
- 鱈(たら):身が雪のように白いことから「魚+雪」
- 鮃(ひらめ):体が平らな魚であることから「魚+平」
- 鯰(なまず):粘り気のある魚であることから「魚+念」
- 鱚(きす):縁起の良い「喜」を当てた魚
- 鰰(はたはた):雷雨の頃に獲れる神秘的な魚で「魚+神」
- 𩸽(ほっけ):幼魚の青緑色が花のように美しいことから「魚+花」

これらは中国の古い字書には登場せず、日本人の観察眼と語感が生み出した文字です。

魚偏なのに魚じゃない?意外な漢字たち

魚へんの漢字には、実際には魚でない生き物や概念を表すものも含まれています。

- 鯨(くじら):哺乳類。「京(大きい)」を組み合わせた字
- 鰐(わに):爬虫類。古代日本ではサメをワニと呼んでいたとも
- 鱟(かぶとがに):節足動物。4億年以上変わらぬ「生きた化石」
- 鰓(えら):魚の呼吸器官。魚そのものでなく部位を表す
- 鱁(ウルカ):サケ・ニシンの腸の塩辛。魚の加工食品を指す

まとめ

魚へんの漢字195種類を、どんな魚かの説明・部首構成(つくり)つきで一覧にまとめました。「魚+弱=鰯(いわし)」「魚+雪=鱈(たら)」など、字の成り立ちを知ると読み方が格段に覚えやすくなります。漢字検定の学習や魚の雑学として、ぜひ本記事を活用してください。

腕試しクイズ(全5問)

読んだ内容の腕試しです。いくつ分かるでしょうか?

腕試しクイズ(全5問)|魚へんの漢字・難読魚の雑学
全5問。「採点する」で正解数と解説が表示されます。
第1問 ボラの卵巣を塩漬けにした、世界三大珍味のひとつとされる食品は?

第2問 鰾(うきぶくろ)から取れる強力な魚膠が名の由来で、「にべもない」という慣用句のもとになった魚は?

第3問 石川県金沢の郷土料理「ゴリ料理」で有名な、ハゼ科の淡水魚は?

第4問 約4億年前から姿が変わらない「生きた化石」で、魚偏を持つが節足動物であり、血液が青い生き物は?

第5問 コノシロの幼魚を指す名称で、「制」を当てた出世魚段階の呼び名は?


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