
Excelの関数は全部で480種類以上あります。でも「全部は無理」と思わなくて大丈夫。業務で本当によく使うものは40〜90種類ほどで、それさえ押さえればほとんどの作業を自動化できます。
本記事では、特によく使う関数89選を11のカテゴリに分けて一覧でまとめました。各関数の「英語名の意味・語源」も添えたので、名前の由来を知ることで覚えやすくなるはずです。よくある失敗ポイントも合わせて解説します。
Excelの関数とは
Excelの関数とは、計算や文字処理などの操作をあらかじめ式として組み込んだ機能です。=SUM(A1:A10) のように「関数名+引数(かっこ内の値や範囲)」の形で使います。
現在、Microsoft 365のExcelには480種類以上の関数が搭載されています。「数学・三角」「統計」「文字列」「日付・時刻」「論理」などのカテゴリに分類されていますが、実務でフル活用するのは50〜100種類ほど。以下、用途別に整理してみました。
分類別 Excel関数一覧89選
業務で役立つ89の関数を11カテゴリ別にまとめました。「英語の意味・由来」欄は関数名の語源を示しています。
① 合計・集計系(6選)
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| 関数名 | 英語の意味・由来 | できること(用途) |
|---|---|---|
| SUM | ラテン語 summa(合計) | 範囲内の数値を合計する |
| SUMIF | SUM+IF(もし〜なら) | 1条件に合う数値だけ合計する |
| SUMIFS | SUM+IFS(複数IF) | 複数条件に合う数値だけ合計する |
| SUBTOTAL | Sub(小)+Total(合計) | フィルター後の表示行だけを集計する |
| SUMPRODUCT | SUM+Product(積) | 複数範囲の積を計算してから合計する |
| AGGREGATE | ラテン語 aggregare(集める) | エラーや非表示行を無視して集計する |
② 平均系(3選)
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| 関数名 | 英語の意味・由来 | できること(用途) |
|---|---|---|
| AVERAGE | 英語 average(平均) | 数値の平均を求める |
| AVERAGEIF | AVERAGE+IF | 1条件に合う数値の平均を求める |
| AVERAGEIFS | AVERAGE+IFS | 複数条件に合う数値の平均を求める |
③ カウント系(5選)
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| 関数名 | 英語の意味・由来 | できること(用途) |
|---|---|---|
| COUNT | 英語 count(数える) | 数値セルの個数を数える |
| COUNTA | COUNT+A(All/すべて) | 空白以外のすべてのセルの個数を数える |
| COUNTBLANK | COUNT+Blank(空白) | 空白セルの個数を数える |
| COUNTIF | COUNT+IF | 1条件に合うセルの個数を数える |
| COUNTIFS | COUNT+IFS | 複数条件に合うセルの個数を数える |
④ 最大値・最小値・順位系(6選)
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| 関数名 | 英語の意味・由来 | できること(用途) |
|---|---|---|
| MAX | Maximum(最大値) | 最大値を返す |
| MIN | Minimum(最小値) | 最小値を返す |
| LARGE | 英語 large(大きい) | k番目に大きい値を返す |
| SMALL | 英語 small(小さい) | k番目に小さい値を返す |
| RANK | 英語 rank(順位) | 指定した数値の順位を返す |
| MEDIAN | ラテン語 medianus(中央の) | 中央値を返す |
⑤ 条件分岐系(5選)
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| 関数名 | 英語の意味・由来 | できること(用途) |
|---|---|---|
| IF | 英語 if(もし〜なら) | 条件を判定して処理を分岐させる |
| IFS | IF+S(複数条件) | 複数条件を順番に判定して分岐させる(2019以降) |
| SWITCH | 英語 switch(切り替え) | 値ごとに異なる結果を返す(2019以降) |
| IFERROR | IF+Error(エラー) | エラーが出たとき別の値を表示する |
| IFNA | IF+N/A(Not Available) | #N/Aエラーのとき別の値を表示する |
⑥ 検索・参照系(8選)
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| 関数名 | 英語の意味・由来 | できること(用途) |
|---|---|---|
| VLOOKUP | V=Vertical(縦)+LOOKUP(探す) | 表を縦方向に検索して対応する値を返す |
| HLOOKUP | H=Horizontal(横)+LOOKUP | 表を横方向に検索して対応する値を返す |
| XLOOKUP | X+LOOKUP(VLOOKUPの後継) | 縦横問わず柔軟に検索する(2021以降) |
| INDEX | 英語 index(索引・目次) | 行番号・列番号を指定して値を取得する |
| MATCH | 英語 match(一致) | 値が何行目(何列目)にあるかを返す |
| INDIRECT | ラテン語 indirectus(間接的な) | 文字列で書いたセル参照を実際の参照に変換する |
| OFFSET | 英語 offset(ずらす) | 基準セルからずらした位置のセルを参照する |
| CHOOSE | 英語 choose(選ぶ) | 番号を指定してその番号に対応する値を選ぶ |
⑦ 文字列系(16選)
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| 関数名 | 英語の意味・由来 | できること(用途) |
|---|---|---|
| LEN | Length(長さ) | 文字列の文字数を返す |
| LEFT | 英語 left(左) | 文字列の左からn文字を取り出す |
| RIGHT | 英語 right(右) | 文字列の右からn文字を取り出す |
| MID | Middle(中間) | 文字列の指定位置からn文字を取り出す |
| FIND | 英語 find(見つける) | 文字の位置を返す(大文字・小文字を区別) |
| SEARCH | 英語 search(検索) | 文字の位置を返す(大文字・小文字を区別しない) |
| SUBSTITUTE | ラテン語 substituere(置き換える) | 指定した文字を別の文字に置き換える(全置換) |
| REPLACE | 英語 replace(置き換える) | 指定した位置・文字数で文字を置き換える |
| TRIM | 英語 trim(刈り込む・整える) | 余分なスペースを除去する |
| CLEAN | 英語 clean(きれいにする) | 印刷できない制御文字を除去する |
| TEXT | 英語 text(文字・テキスト) | 数値を指定した書式の文字列に変換する |
| CONCAT | Concatenate(連結)の短縮形 | 複数のセルや文字列を結合する |
| TEXTJOIN | Text+Join(結合) | 区切り文字を使って複数の文字列を結合する |
| UPPER | 英語 upper(上・大文字側) | 文字列をすべて大文字に変換する |
| LOWER | 英語 lower(下・小文字側) | 文字列をすべて小文字に変換する |
| PROPER | 英語 proper(正規の・適切な) | 各単語の先頭だけを大文字に変換する |
⑧ 日付・時刻系(13選)
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| 関数名 | 英語の意味・由来 | できること(用途) |
|---|---|---|
| TODAY | 英語 today(今日) | 今日の日付を返す(開くたびに自動更新) |
| NOW | 英語 now(今) | 現在の日時を返す(開くたびに自動更新) |
| DATE | 英語 date(日付) | 年・月・日の数値から日付を作成する |
| YEAR | 英語 year(年) | 日付から「年」の数値を取り出す |
| MONTH | 英語 month(月) | 日付から「月」の数値を取り出す |
| DAY | 英語 day(日) | 日付から「日」の数値を取り出す |
| WEEKDAY | Week(週)+Day(日) | 日付から曜日番号(1〜7)を返す |
| WORKDAY | Work(仕事)+Day(日) | 指定した営業日数後の日付を返す |
| NETWORKDAYS | Network+Work+Days | 2つの日付の間の営業日数を数える |
| EOMONTH | End Of Month(月末) | 指定した月数後または前の月末日を返す |
| DATEDIF | Date+Difference(差) | 2日付の差を年・月・日単位で返す(非公式関数) |
| HOUR | 英語 hour(時) | 時刻から「時」の数値を取り出す |
| MINUTE | 英語 minute(分) | 時刻から「分」の数値を取り出す |
⑨ 数値・数学系(11選)
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| 関数名 | 英語の意味・由来 | できること(用途) |
|---|---|---|
| ROUND | 英語 round(丸める) | 指定した桁数で四捨五入する |
| ROUNDUP | Round+Up(上へ) | 指定した桁数で切り上げる |
| ROUNDDOWN | Round+Down(下へ) | 指定した桁数で切り捨てる |
| CEILING | 英語 ceiling(天井) | 指定した倍数の値に切り上げる |
| FLOOR | 英語 floor(床) | 指定した倍数の値に切り捨てる |
| ABS | Absolute value(絶対値) | 絶対値(符号なしの大きさ)を返す |
| INT | Integer(整数) | 小数点以下を切り捨てて整数を返す |
| MOD | Modulo(剰余) | 割り算の余りを返す |
| RAND | Random(ランダム) | 0以上1未満のランダムな小数を返す |
| RANDBETWEEN | Random+Between(〜の間) | 指定範囲のランダムな整数を返す |
| SQRT | Square Root(平方根) | 平方根を返す |
⑩ 論理・情報系(8選)
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| 関数名 | 英語の意味・由来 | できること(用途) |
|---|---|---|
| AND | 英語 and(かつ) | すべての条件がTRUEかどうか判定する |
| OR | 英語 or(または) | いずれかの条件がTRUEかどうか判定する |
| NOT | 英語 not(否定) | TRUE/FALSEを逆にする(論理否定) |
| ISNUMBER | IS+Number(数値) | セルの値が数値かどうかを判定する |
| ISTEXT | IS+Text(文字列) | セルの値が文字列かどうかを判定する |
| ISBLANK | IS+Blank(空白) | セルが空白かどうかを判定する |
| ISERROR | IS+Error(エラー) | セルにエラーが含まれるかどうかを判定する |
| ISNA | IS+N/A(Not Available) | セルに#N/Aエラーが含まれるかを判定する |
⑪ 配列・スピル系(8選)※Microsoft 365 / Excel 2021以降
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| 関数名 | 英語の意味・由来 | できること(用途) |
|---|---|---|
| SORT | 英語 sort(並べ替え) | データを昇順・降順で自動的に並べ替える |
| SORTBY | Sort+By(〜を基準に) | 別の範囲の値を基準にデータを並べ替える |
| FILTER | 英語 filter(絞り込む) | 条件に合う行だけを抽出して表示する |
| UNIQUE | 英語 unique(唯一の) | 重複を除いた一意の値だけを返す |
| SEQUENCE | ラテン語 sequentia(連続・順序) | 指定した行×列に連続した数列を生成する |
| LET | 英語 let(定義する・させる) | 計算結果に名前を付けて数式内で再利用できる |
| LAMBDA | ギリシャ文字 λ(ラムダ) | 引数と計算式を定義して再利用できる関数を自作する |
| REDUCE | ラテン語 reducere(変換・縮小する) | 配列の各要素を累積処理して1つの値にまとめる |
知って得する!関数名の由来・語源
関数名には英語(またはラテン語)の意味が込められています。由来を知ると名前が覚えやすくなります。
VLOOKUPの「V」はVertical(縦)の略。表を縦方向に検索するのが VLOOKUP、横方向が HLOOKUP(H=Horizontal)。方向を表す頭文字が名前に入っています。なお後継の XLOOKUP の「X」は特定の方向を示さない「クロス(cross)」的な意味合いで、縦横どちらにも対応します。
CEILING(天井)と FLOOR(床) は建築用語がそのまま関数名に。数直線上で「上(天井)に丸める」「下(床)に丸める」というイメージです。ROUNDUP との違いは「指定した倍数に合わせた丸め」ができる点。たとえば =CEILING(13, 5) は 15 になります。
CONCATENATE はラテン語起源。ラテン語 catena(鎖)→ catenare(鎖でつなぐ)→ concatenare → concatenate(複数をつなぎ合わせる)という変化をたどります。「コンカテネイト」と読み、文字列の連結を表します。Excel 2019(Microsoft 365ではサブスクリプション版として2016年から)で短縮版の CONCAT と、区切り文字が使える TEXTJOIN が登場し、CONCATENATE は実質的に引退しました。
DATEDIF は Excelの「非公式関数」。Lotus 1-2-3との互換性維持のために残されており、関数ウィザードや入力補完には表示されません。=DATEDIF(A1, B1, "Y") のように正確に手入力する必要があります。非公式ですが実用性が高く、年齢・勤続年数の計算で今も広く使われています。
LAMBDA はコンピュータサイエンスの専門用語。ギリシャ文字のλ(ラムダ)は「ラムダ計算(λ計算)」という関数型プログラミングの基礎理論に由来します。Excelでも「引数を受け取り、計算式を返す」というプログラミング的な関数を自作できる機能として、Microsoft 365に搭載されました。
MEDIAN のラテン語の血筋。中央値を英語で median と呼び、ラテン語の medianus(中央の)が語源です。同じ語根から「媒介(medium)」「メディア(media)」という言葉も生まれています。
よくある失敗と対処法
VLOOKUP で #N/A が出るとき
検索値と照合範囲のデータ型が異なることが原因の多くを占めます。たとえば検索値が数値なのに照合範囲が文字列として格納されていると一致しません。=VALUE(A1) で数値に変換するか、照合範囲のセル書式を「数値」に統一してください。
COUNT と COUNTA の使い分け
COUNT は「数値のみ」を数えます。文字列や日付が入ったセルはカウントされません。空白以外のセルをすべて数えたいときは COUNTA を使います。「なぜか COUNT が少ない」と感じたときは COUNTA に切り替えてみてください。
SUMIF と SUMIFS は引数の順序が逆
SUMIF の引数は (検索範囲, 条件, 合計範囲) の順ですが、SUMIFS は (合計範囲, 検索範囲1, 条件1, ...) と、合計範囲が先頭に来ます。SUMIFからSUMIFSに書き換えるとき、引数の順番を間違えやすいので要注意です。
DATEDIF が入力補完されない
非公式関数のため補完が効きません。=DATEDIF(開始日, 終了日, 単位) と正確に入力してください。単位は "Y"(年数)/ "M"(月数)/ "D"(日数)の3種類です。
新関数(XLOOKUP・FILTER等)が使えない
Microsoft 365 または Excel 2021以降でないと使えません。職場がExcel 2019以前の場合は XLOOKUP の代わりに INDEX+MATCH 、FILTER の代わりに SUMIFS+配列で代用できます。
まとめ
Excelの関数89選を11カテゴリに分けて一覧でまとめました。SUM・IF・VLOOKUP の3大関数を中心に覚え、徐々に文字列操作・日付計算・新関数へ範囲を広げていくのがおすすめです。英語名の由来を知ると「なぜその名前なのか」が見えて、記憶に定着しやすくなります。ショートカットキーと組み合わせるとさらに作業効率が上がります。
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