
冠婚葬祭のあいさつや相続の手続きで「続柄」を書くとき、「玄孫ってどう読む?」「はとこって何親等?」と迷ったことはありませんか。
この記事では、自分を起点に祖先・子孫・兄弟・配偶者の親族まで、日本語の呼称を親等付きで一覧にまとめました。直系・傍系・血族・姻族の違いや、混同しがちな「伯父・叔父」「曾孫・玄孫」「いとこ・はとこ」の使い分けも合わせて解説します。
親等・直系・傍系・血族・姻族とは
まず呼称一覧を読む前に、4つの基本概念を整理しておきましょう。
親等の数え方
親等(しんとう)とは、自分と相手の間にある世代のステップ数のことです。直系は親子ごとに1ずつ増え、傍系は共通の祖先まで遡り、そこから相手まで下る世代数の合計が親等数になります。
- 自分⇔親:1ステップ → 1親等
- 自分⇔祖父母:2ステップ → 2親等
- 自分⇔兄弟姉妹:自分→親(1)→兄弟(1)=2ステップ → 2親等
- 自分⇔いとこ:自分→親(1)→祖父母(1)→おじ・おば(1)→いとこ(1)=4ステップ → 4親等
直系と傍系の違い
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| 種類 | 意味 | 例 |
|---|---|---|
| 直系 | 自分から縦に血がつながる関係 | 親・祖父母・子・孫 |
| 傍系 | 共通の祖先から枝分かれした横のつながり | 兄弟姉妹・いとこ・おじ・おば |
血族と姻族の違い
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| 種類 | 意味 | 例 |
|---|---|---|
| 血族 | 血がつながっている親族 | 親・兄弟・いとこ |
| 姻族 | 婚姻でつながった親族 | 義父・義母・配偶者の兄弟 |
民法第725条では、「6親等内の血族・配偶者・3親等内の姻族」を親族と定めています。はとこ(6親等)はギリギリ親族に含まれますが、みいとこ(8親等)は法律上の親族ではありません。
続柄・呼称一覧(直系・傍系・姻族)
直系尊属(祖先側)
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| 呼称(読み) | 親等 | 関係・補足 |
|---|---|---|
| 父(ちち) | 1 | 実の父親。正式呼称は「父上」 |
| 母(はは) | 1 | 実の母親。正式呼称は「母上」 |
| 祖父(そふ) | 2 | 父または母の父。「おじいさん」 |
| 祖母(そぼ) | 2 | 父または母の母。「おばあさん」 |
| 曾祖父(そうそふ) | 3 | 祖父の父。「ひいおじいさん」 |
| 曾祖母(そうそぼ) | 3 | 祖父の母。「ひいおばあさん」 |
| 高祖父(こうそふ) | 4 | 曾祖父の父。「やしゃじいさん」とも |
| 高祖母(こうそぼ) | 4 | 曾祖父の母 |
| 五世の祖(ごせいのそ) | 5 | 高祖父の父。以降は「六世の祖」「七世の祖」と続く |
直系卑属(子孫側)
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| 呼称(読み) | 親等 | 関係・補足 |
|---|---|---|
| 息子(むすこ) | 1 | 自分の男の子。「長男・次男・三男」とも |
| 娘(むすめ) | 1 | 自分の女の子。「長女・次女・三女」とも |
| 孫(まご) | 2 | 子の子 |
| 曾孫(ひまご・そうそん) | 3 | 孫の子。「ひまご(訓読み)」「そうそん(音読み)」どちらも正解 |
| 玄孫(やしゃご・げんそん) | 4 | 曾孫の子。「やしゃご」は「やしわご」という大和言葉が変化したとされ、「玄孫」の漢字は当て字 |
| 来孫(らいそん) | 5 | 玄孫の子。「来たる孫」の意 |
| 昆孫(こんそん) | 6 | 来孫の子。「昆」は「多い」の意 |
| 仍孫(じょうそん) | 7 | 昆孫の子 |
| 雲孫(うんそん) | 8 | 仍孫の子。「雲」は遠く霞む意で、記録に残るケースはほぼない |
兄弟姉妹とその子孫(傍系・横のつながり)
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| 呼称(読み) | 親等 | 関係・補足 |
|---|---|---|
| 兄(あに) | 2 | 自分より年上の男きょうだい |
| 姉(あね) | 2 | 自分より年上の女きょうだい |
| 弟(おとうと) | 2 | 自分より年下の男きょうだい |
| 妹(いもうと) | 2 | 自分より年下の女きょうだい |
| 甥(おい) | 3 | 兄弟姉妹の息子 |
| 姪(めい) | 3 | 兄弟姉妹の娘 |
| 大甥(おおおい) | 4 | 甥の息子(甥の子全般を指すこともある) |
| 大姪(おおめい) | 4 | 姪の娘(姪の子全般を指すこともある) |
父母のきょうだい(おじ・おば)とその子孫
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| 呼称(読み) | 親等 | 関係・補足 |
|---|---|---|
| 伯父(おじ・はくふ) | 3 | 父または母の兄(父母より年上の男きょうだい) |
| 叔父(おじ・しゅくふ) | 3 | 父または母の弟(父母より年下の男きょうだい) |
| 伯母(おば・はくぼ) | 3 | 父または母の姉(父母より年上の女きょうだい) |
| 叔母(おば・しゅくぼ) | 3 | 父または母の妹(父母より年下の女きょうだい) |
| 従兄弟(いとこ・じゅうけいてい) | 4 | 伯叔父母の息子。年上の場合は「従兄(じゅうけい)」、年下は「従弟(じゅうてい)」 |
| 従姉妹(いとこ・じゅうしまい) | 4 | 伯叔父母の娘。年上の場合は「従姉(じゅうし)」、年下は「従妹(じゅうまい)」 |
| 従甥(じゅうせい・いとこおい) | 5 | いとこの息子。「いとこ違い」「いとこおい」とも |
| 従姪(じゅうてつ・いとこめい) | 5 | いとこの娘。「いとこ違い」「いとこめい」とも |
祖父母のきょうだい(大おじ・大おば)とその系統
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| 呼称(読み) | 親等 | 関係・補足 |
|---|---|---|
| 大伯父(おおおじ) | 4 | 祖父母の兄(祖父母より年上の男きょうだい) |
| 大叔父(おおおじ) | 4 | 祖父母の弟(祖父母より年下の男きょうだい) |
| 大伯母(おおおば) | 4 | 祖父母の姉(祖父母より年上の女きょうだい) |
| 大叔母(おおおば) | 4 | 祖父母の妹(祖父母より年下の女きょうだい) |
| 従伯父(じゅうはくふ) | 5 | 父母のいとこのうち、父母より年上の男性 |
| 従叔父(じゅうしゅくふ) | 5 | 父母のいとこのうち、父母より年下の男性 |
| 従伯母(じゅうはくぼ) | 5 | 父母のいとこのうち、父母より年上の女性 |
| 従叔母(じゅうしゅくぼ) | 5 | 父母のいとこのうち、父母より年下の女性 |
| はとこ(再従兄弟・またいとこ) | 6 | 親のいとこの子ども同士の関係。「再従兄弟(さいじゅうけいてい)」が正式な漢字表記 |
いとこ・はとこ・みいとこ 早見表
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| 呼称 | 読み | 親等 | 定義 |
|---|---|---|---|
| いとこ(従兄弟・従姉妹) | じゅうけいてい・じゅうしまい | 4 | 父母のきょうだいの子ども |
| はとこ(再従兄弟・またいとこ) | はとこ・またいとこ | 6 | 祖父母のきょうだいの孫・いとこ同士の子ども |
| みいとこ(三従兄弟・三従姉妹) | みいとこ | 8 | 曾祖父母のきょうだいの曾孫・はとこ同士の子ども(法律上の親族外) |
姻族(配偶者の親族)
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| 呼称(読み) | 親等 | 関係・補足 |
|---|---|---|
| 夫(おっと)・主人(しゅじん) | 0 | 法律上の配偶者。親等は設けない |
| 妻(つま)・家内(かない) | 0 | 法律上の配偶者。親等は設けない |
| 義父(ぎふ)・舅(しゅうと) | 1 | 配偶者の父 |
| 義母(ぎぼ)・姑(しゅうとめ) | 1 | 配偶者の母 |
| 義祖父(ぎそふ) | 2 | 配偶者の祖父 |
| 義祖母(ぎそぼ) | 2 | 配偶者の祖母 |
| 義兄(ぎけい) | 2 | 配偶者の兄 |
| 義弟(ぎてい) | 2 | 配偶者の弟 |
| 義姉(ぎし) | 2 | 配偶者の姉 |
| 義妹(ぎまい) | 2 | 配偶者の妹 |
| 兄嫁(あによめ) | 2 | 兄の妻(血族の配偶者=姻族2親等) |
| 弟の嫁(おとうとのよめ) | 2 | 弟の妻(血族の配偶者=姻族2親等) |
| 義甥(ぎおい) | 3 | 配偶者の甥(配偶者の兄弟の子) |
| 義姪(ぎめい) | 3 | 配偶者の姪(配偶者の兄弟の娘) |
知っておきたい豆知識
伯父・叔父の使い分け(年上か年下か)
どちらの読みも「おじ」ですが、漢字で書く場合は意味が異なります。
- 伯父(はくふ):父または母より年上の兄・姉に当たるおじ・おば
- 叔父(しゅくふ):父または母より年下の弟・妹に当たるおじ・おば
「伯」は古代中国の四兄弟の序列「伯仲叔季(はくちゅうしゅくき)」に由来し、一番上の兄を「伯」と呼んだことから、年上のきょうだいを指す漢字として定着しました。伯仲叔季は故事成語の一つで、「伯仲(=力が拮抗している)」という日本語にもこの序列が生きています。年齢が不明な場合や現代の口語では区別せず「おじ・おば」と書くことも多く、法的書類でも特に使い分けが求められるわけではありません。
「曾孫・玄孫」の2種類の読み方
「曾孫」は「ひまご(訓読み)」と「そうそん(音読み)」の両方が正しい読みです。日常会話では「ひまご」が一般的で、法律・公式文書では「そうそん」が使われることが多いです。同様に「玄孫」も「やしゃご(訓読み)」と「げんそん(音読み)」の両方があります。
法律上の「親族」に含まれる範囲
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| 区分 | 範囲 | 具体例 |
|---|---|---|
| 血族 | 6親等内 | はとこ(6親等)までが親族。みいとこ(8親等)は含まない |
| 配偶者 | 親等なし | 夫・妻は常に親族 |
| 姻族 | 3親等内 | 義父母(1親等)・義兄弟(2親等)・義甥姪(3親等)まで |
この「親族」の範囲は、相続や扶養義務、婚姻禁止の基準にも使われます。相続権は子・直系尊属・兄弟姉妹まで(いとこには相続権なし)、婚姻禁止は直系血族と3親等内の傍系血族(兄弟・叔父甥の関係など)が対象です。
まとめ
親族の呼称は日常ではなかなか使わない言葉が多いですが、冠婚葬祭や相続の場面では正確に把握しておくと安心です。
特に混乱しがちなポイントを3つだけ押さえておきましょう。
- 伯父・叔父の使い分け:父母より年上なら「伯」、年下なら「叔」
- いとこ・はとこ・みいとこ:4親等・6親等・8親等と2つずつ遠くなる
- 玄孫(やしゃご)と来孫(らいそん)以降:人生でほぼ出会えない超遠方の子孫
冠婚葬祭のマナー本や法律書類で迷ったときは、この一覧を保存しておけばいつでも確認できます。