日本のジオパーク全48地域一覧|ユネスコ世界ジオパークと認定年まとめ

日本のジオパークは2026年10月時点で全48地域が認定されており、そのうち11地域がユネスコ世界ジオパークに名を連ねています。2025年には蔵王と喜界島が新たに認定され、2026年4月にはMine秋吉台(山口県)がユネスコ世界ジオパークに加わりました。本記事では全48地域を地方別テーブルで網羅し、ユネスコ世界ジオパーク11地域の認定年・地質的特徴も収録します。関連して日本の国立公園35か所の一覧もあわせてご覧ください。

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ジオパークとは

ジオパーク(Geopark)は、地球の歴史を物語る地形・地質を保全しながら、教育・観光・地域振興に活かす「大地の公園」です。ユネスコ(国連教育科学文化機関)が認定する「ユネスコ世界ジオパーク(UNESCO Global Geopark)」と、日本ジオパーク委員会(JGC)が認定する「日本ジオパーク」の2種類があります。

国立公園が生態系や景観の保護を主目的とするのに対し、ジオパークは地質遺産の保全と地域振興の両立を目的とする点が特徴です。日本ジオパークの認定を受けた地域がユネスコ世界ジオパークに推薦される仕組みになっており、両方に認定されている地域も多くあります。

ユネスコ世界ジオパーク11地域

日本からは2026年10月時点で11地域がユネスコ世界ジオパークに認定されています。世界で最初に認定された3地域のうち洞爺湖有珠山・糸魚川・島原半島は2009年認定の先駆けです。

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ジオパーク名 都道府県 ユネスコ認定 主な地質的特徴
洞爺湖有珠山 北海道 2009年 大カルデラと有珠山の繰り返す噴火史
糸魚川 新潟県 2009年 フォッサマグナ西端・日本最古の翡翠(約5億年前)
島原半島 長崎県 2009年 雲仙普賢岳の噴火と1792年島原大変(山体崩壊)
山陰海岸 京都府・兵庫県・鳥取県 2010年 玄武洞の柱状節理・鳥取砂丘・日本海の形成過程
室戸 高知県 2011年 フィリピン海プレートの付加体タービダイト層・隆起した海岸
隠岐 島根県 2013年 後期新生代の多様な地質・固有生物が豊富な離島群
阿蘇 熊本県 2014年 世界最大級のカルデラ(東西18km・南北25km)と活火山
アポイ岳 北海道 2015年 地表に露出した橄欖岩(かんらん岩)と固有の高山植物
伊豆半島 静岡県 2018年 フィリピン海プレートが本州に衝突して生まれた半島
白山手取川 石川県 2023年 霊峰白山の成層火山・手取川で読める地層の変遷
Mine秋吉台 山口県 2026年4月 日本最大のカルスト台地・石灰岩の地下洞窟「秋芳洞」
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日本ジオパーク全48地域(地方別)

★はユネスコ世界ジオパーク認定地域。認定年は日本ジオパーク初回認定年(2026年10月時点)。

北海道(6地域)

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ジオパーク名 主な市町村 日本GP認定 主な地質的特徴
アポイ岳 ★ 様似町・えりも町 2008年 橄欖岩の露出・世界的に希少な超塩基性岩と固有の高山植物
洞爺湖有珠山 ★ 洞爺湖町・壮瞥町ほか 2008年 洞爺カルデラと有珠山・噴火遺構が今も残る活火山地帯
白滝 遠軽町 2010年 日本最大の黒曜石産地・旧石器時代の採掘遺跡
三笠 三笠市 2011年 アンモナイト化石が豊富な白亜紀の海成層
とかち鹿追 鹿追町 2014年 大雪山系火山の恵みが育てた扇状地と温泉
十勝岳 美瑛町・上富良野町ほか 2014年 活火山十勝岳・火山泥流が形成した丘陵と田園景観

東北(9地域)

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ジオパーク名 都道府県 日本GP認定 主な地質的特徴
三陸 青森・岩手・宮城 2013年 リアス海岸・三陸海溝・津波地形と復興が刻む大地の記録
下北 青森県下北半島 2012年 津軽海峡の断層・仏ヶ浦の緑白色凝灰岩と大間崎の地形
八峰白神 秋田県八峰町ほか 2010年 白神山地のブナ原生林と沿岸の隆起海岸地形
男鹿半島・大潟 秋田県男鹿市・大潟村 2011年 男鹿半島の火山岩・なまはげ文化と大潟村干拓の沈降地盤
鳥海山・飛島 秋田県・山形県 2010年 東北最高峰の活火山鳥海山と日本海に浮かぶ離島・飛島
ゆざわ 秋田県湯沢市 2019年 奥羽山脈の地熱・温泉と稲庭岳の地質構造
栗駒山麓 宮城県栗原市ほか 2015年 栗駒山の火山地形・2008年岩手宮城内陸地震の大規模地すべり
蔵王 宮城県・山形県 2025年 活火山・エメラルドグリーンの御釜(火口湖)と蔵王の多様な地形
磐梯山 福島県猪苗代町ほか 2011年 1888年の磐梯山崩壊と裏磐梯の湖沼群誕生(500以上の池)
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関東・東京(7地域)

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ジオパーク名 都道府県 日本GP認定 主な地質的特徴
浅間山北麓 群馬県嬬恋村ほか 2010年 活火山浅間山の溶岩台地・鬼押出しの噴火遺構
下仁田 群馬県下仁田町 2011年 衝上断層「跳ね岩」・ナウマンゾウ化石と古海洋の地質
秩父 埼玉県秩父地方 2011年 日本最古の石灰岩地層・ジュラ紀の海洋地質と鍾乳洞
筑波山地域 茨城県つくば市ほか 2012年 花崗岩と変成岩が並ぶ双耳峰・関東平野の基盤を形成
銚子 千葉県銚子市 2011年 日本最古の地層(約1.5億年前)・犬吠埼の波食台
伊豆大島 東京都大島町 2010年 活火山三原山・黒いスコリアが作る縞模様の「バームクーヘン」地層
箱根 神奈川県箱根町ほか 2015年 カルデラ地形・大涌谷の噴気孔と芦ノ湖の形成史

中部(7地域)

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ジオパーク名 都道府県 日本GP認定 主な地質的特徴
糸魚川 ★ 新潟県糸魚川市 2008年 フォッサマグナ西端・ヒスイ峡(硬玉翡翠は世界で3か所のみ)
佐渡 新潟県佐渡市 2013年 大佐渡山地の変成岩・佐渡金山と海に沈んだ大地の歴史
苗場山麓 新潟県・長野県 2014年 苗場山の高層湿原と信越の地質境界
南アルプス(中央構造線エリア) 長野県 2008年 中央構造線・日本最長の断層系が生んだ急峻な山岳
立山黒部 富山県 2011年 3000m超の急峻な山岳地形・黒部峡谷と日本最大の水力発電
白山手取川 ★ 石川県 2009年 霊峰白山の成層火山・手取川の地質変遷が1か所で学べる
伊豆半島 ★ 静岡県 2012年 フィリピン海プレートが本州に衝突してできた陸の先端

近畿(2地域)

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ジオパーク名 都道府県 日本GP認定 主な地質的特徴
山陰海岸 ★ 京都府・兵庫県・鳥取県 2008年 玄武洞の柱状節理・鳥取砂丘と日本海形成の歴史
南紀熊野 和歌山県・三重県 2012年 熊野酸性火成岩の付加体・熊野古道が通る霊峰の地質的背景
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中国・四国(8地域)

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ジオパーク名 都道府県 日本GP認定 主な地質的特徴
隠岐 ★ 島根県隠岐諸島 2009年 後期新生代の多様な地質・日本海が開いた証拠が残る離島群
島根半島・宍道湖中海 島根県 2015年 花崗岩と変成岩が作る半島・汽水湖(宍道湖・中海)の形成
萩 山口県萩市 2008年 幕末の城下町を形成した火山岩・海食洞と笠山の地質
Mine秋吉台 ★ 山口県美祢市 2015年 日本最大のカルスト台地・石灰岩洞窟「秋芳洞」と地下水の浸食地形
室戸 ★ 高知県室戸市 2008年 海底が隆起した付加体の地層が地上で観察できる世界的な露頭
四国西予 愛媛県西予市 2013年 四万十帯の地層と海山・日本最古の地層が混在する複雑な地質
土佐清水 高知県土佐清水市 2015年 足摺岬の花崗岩・日本最大の暖流「黒潮」が形成する景観
三好 徳島県三好市 2012年 四国山地の剣山地域・礫質砂岩と石灰岩の複雑な地形

九州(9地域)

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ジオパーク名 都道府県 日本GP認定 主な地質的特徴
島原半島 ★ 長崎県 2008年 雲仙普賢岳の噴火史・1792年島原大変(日本最大の火山災害)
五島列島(下五島エリア) 長崎県五島市 2018年 東シナ海に浮かぶ玄武岩台地・潜伏キリシタンの歴史
阿蘇 ★ 熊本県 2009年 世界最大級のカルデラ(東西18km・南北25km)と現役の活火山
おおいた姫島 大分県姫島村 2009年 黒曜石の産地・瀬戸内海に浮かぶ流紋岩ドームの孤島火山
おおいた豊後大野 大分県豊後大野市 2013年 阿蘇火砕流の堆積物が形成した石橋・滝・渓谷の景観
霧島 宮崎県・鹿児島県 2010年 霧島火山群・韓国岳と霧島神宮を抱く活火山の連山
桜島・錦江湾 鹿児島県 2010年 活火山桜島と姶良カルデラ・大正噴火で陸続きになった島
三島村・鬼界カルデラ 鹿児島県三島村 2015年 約7,300年前の鬼界アカホヤ大噴火・日本列島の文明を変えた大噴火
喜界島 鹿児島県喜界町 2025年 世界有数の速度で隆起する環礁(約2mm/年)・サンゴ礁の成長と地殻変動
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ジオパーク準会員(候補地域)

2026年10月時点で、以下4地域が日本ジオパーク準会員(認定申請中・準備中)として登録されています。

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候補地域名 都道府県
那須烏山 栃木県那須烏山市
大雪山カムイミンタラ 北海道上川地方
せとうち讃岐 香川県
やまなし上野原 山梨県上野原市

ジオパークの豆知識

ユネスコ世界ジオパークと国立公園の違い

国立公園が生態系・景観の保護を主目的とするのに対し、ジオパークは地球科学的に重要な場所の保全と、それを活かした地域振興を両立させる仕組みです。重複して認定されているケースも多く、洞爺湖有珠山は支笏洞爺国立公園の区域内に含まれています。国立公園との違いは「なぜその地形・地層がそこにあるのかを学べる」点にあり、ビジターセンターや地質解説板の整備が特徴的です。

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日本がジオパーク大国である理由

日本列島は太平洋プレート・フィリピン海プレートがユーラシアプレートに沈み込む位置にあるため、火山・断層・付加体・カルスト・隆起海岸など多種多様な地質現象が狭い国土に集中しています。世界的に見ても地質の「実験場」ともいえる島国であり、ユネスコ世界ジオパークの認定数は世界有数です。

2025〜2026年の最新動向

2025年1月に蔵王(宮城・山形)が認定され、同10月には喜界島(鹿児島)が加わりました。2026年4月にはMine秋吉台(山口)がユネスコ世界ジオパークに認定(日本11番目)。一方、恐竜渓谷ふくい勝山(福井)が2025年5月に退会し、現在の正会員数は48地域となっています。

まとめ

日本のジオパークは全48地域(2026年10月時点)に及び、うち11地域がユネスコ世界ジオパークとして国際的に認められています。北海道の橄欖岩から九州の活火山まで、各地の「大地の記録」はそれぞれ異なる地質的な物語を持っています。国立公園との重複地域も多いため、日本の国立公園一覧と合わせて訪問スポットを探してみてください。

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