
小説・漫画・ゲーム・映画など、あらゆる創作物で使われる専門用語をまとめました。物語構造やキャラクターの役割を指すシナリオ用語、結末を表す「エンド系」、「なろう系」作品特有の言葉、ビジュアルノベルのゲーム用語、そして同人・ファン創作コミュニティで使われるスラングまで、103種類を6カテゴリに分けて一覧にしています。創作活動や読書・鑑賞の際に知っておくと役立つ言葉を網羅しました。
物語構造・技法の用語
物語を作る・分析するうえで使われる技法・構造に関する用語です。シナリオ執筆や文学批評の場面でよく登場します。
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| 用語 | 読み | 意味・説明 |
|---|---|---|
| プロット | ぷろっと | 物語の骨格・展開の設計図。「ストーリー(時系列の出来事の流れ)」に対し、因果関係で整理した構成のこと |
| シノプシス | しのぷしす | 物語の概要をまとめた短いあらすじ。出版社への持ち込みや企画書でよく使われる |
| プロローグ | ぷろろーぐ | 物語の本編が始まる前に置かれる序章・導入部 |
| エピローグ | えぴろーぐ | 物語の本編が終わった後に置かれる後日談・余韻の章 |
| 伏線 | ふくせん | 後の展開を予感させるための仕掛け。序盤に提示し、終盤で意味を持つ形で使われる |
| 伏線回収 | ふくせんかいしゅう | 前に張った伏線が後の展開で意味をなすこと。読者が「あの描写はこのためだったのか」と感じる瞬間 |
| フォアシャドーイング | ふぉあしゃどーいんぐ | 伏線の英語表現。後の出来事を事前に暗示・予感させる技法 |
| チェーホフの銃 | ちぇーほふのじゅう | 「物語に登場した要素は必ず使用されるべき」という原則。ロシアの劇作家チェーホフに由来 |
| マクガフィン | まくがふぃん | 登場人物を動かすための道具立てだが、その内容自体は重要でないアイテムや目標。ヒッチコックが多用した概念 |
| デウス・エクス・マキナ | でうす・えくす・まきな | 行き詰まった物語に神的な存在や偶然が突然現れて解決する安易な展開。批判的な文脈で使われる |
| クライマックス | くらいまっくす | 物語の最高潮・最大の見せ場となる場面 |
| クリフハンガー | くりふはんがー | 次が読みたくなる緊張状態のまま章や話数を終わらせる技法 |
| カタルシス | かたるしす | 物語を体験することで感情的な浄化・解放を得ること。アリストテレスの詩学に由来 |
| 起承転結 | きしょうてんけつ | 「起こし・承け・転じ・結ぶ」の4段階で構成する物語の型。漢詩の作法に由来 |
| 三幕構成 | さんまくこうせい | 発端・対立・解決の3段階で物語を構成する技法。ハリウッド映画のシナリオでよく用いられる |
| 序破急 | じょはきゅう | 能楽の構成概念。ゆっくりした導入・展開・急転の3部構成 |
| ヒーローズジャーニー | ひーろーずじゃーにー | 神話学者ジョーゼフ・キャンベルが提唱した普遍的な物語構造。「英雄の旅」とも呼ばれる |
| イン・メディアス・レス | いん・めでぃあす・れす | 物語の始まりを時系列の最初ではなく途中から始める技法。ラテン語で「事の真っ只中に」 |
| フラッシュバック | ふらっしゅばっく | 現在の場面に過去の出来事を挿入して描く技法 |
| 信頼できない語り手 | しんらいできないかたりて | 偏りや限界のある主観を持つ一人称の語り手。意図的な嘘や記憶違いが物語の仕掛けになる |
| メタフィクション | めたふぃくしょん | 作品が自らの虚構性・フィクションであることに自覚的に言及する技法 |
| フレームストーリー | ふれーむすとーりー | 物語の中に別の物語が入れ子状に組み込まれた構成(額縁構成ともいう) |
| アンチクライマックス | あんちくらいまっくす | 盛り上がりを期待させながら、緊張が拍子抜けする形で解消される展開 |
| どんでん返し | どんでんがえし | 物語の終盤で予想を覆す驚くべき展開・結末 |
| 死亡フラグ | しぼうふらぐ | 登場人物が死ぬ前によく見られる定番の行動やセリフ。ネット由来の俗語 |
キャラクターの役割・用語
物語における登場人物の役割や性質を表す用語です。文学批評やシナリオ論で使われます。
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| 用語 | 読み | 意味・説明 |
|---|---|---|
| プロタゴニスト | ぷろたごにすと | 物語の中心人物・主人公。ギリシャ語で「第一の競争者」 |
| アンタゴニスト | あんたごにすと | 主人公に対立・敵対する存在。反対者・敵役 |
| アンチヒーロー | あんちひーろー | 道徳的に問題のある行動をとるが、読者・視聴者に共感される主人公的存在 |
| メンター | めんたー | 主人公を導く師匠・助言者的な存在 |
| トリックスター | とりっくすたー | 常識やルールを無視し、物語をかき乱す存在。神話・民話に多く登場する |
| ヴィラン | う゛ぃらん | 悪役・主人公に立ちはだかる敵 |
| フラットキャラクター | ふらっときゃらくたー | 一貫した単純な性格を持ち、変化しない登場人物 |
| ラウンドキャラクター | らうんどきゃらくたー | 複雑な内面を持ち、物語を通じて変化する多面的な登場人物 |
| キャラクターアーク | きゃらくたーあーく | 物語を通じてキャラクターが変化・成長・転落していく軌跡 |
| ビルドゥングスロマン | びるどぅんぐすろまん | 主人公の成長・内面形成を描く物語の型。「教養小説」とも訳される |
| マリー・スー | まりー・すー | 非現実的に完璧・特別扱いされる理想化されすぎたキャラクター。ファン創作の批評語として広まった |
| モブキャラ | もぶきゃら | 名前も設定もなく物語の背景を構成するだけの一般人・群衆キャラクター |
| サブキャラ | さぶきゃら | 主人公を支える脇役・助演キャラクター |
| 当て馬 | あてうま | 主人公とヒロインの恋愛を引き立てるために登場するライバルキャラ(恋愛もの特有) |
| ステレオタイプ | すてれおたいぷ | 「クール系」「天然ボケ」など、紋切り型の役割・性格をそのままなぞったキャラクター |
物語の結末・エンド系用語
物語の終わり方や結末の種類を表す用語です。特にゲームや同人創作で多く使われます。
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| 用語 | 読み | 意味・説明 |
|---|---|---|
| ハッピーエンド | はっぴーえんど | 登場人物が幸せな結末を迎える終わり方 |
| バッドエンド | ばっどえんど | 登場人物が不幸な状況に陥る結末 |
| メリーバッドエンド(メリバ) | めりーばっどえんど | 物語上の幸不幸と受け手が感じる幸不幸が逆になる結末。日本の創作コミュニティ発祥の和製英語 |
| トゥルーエンド | とぅるーえんど | ゲームなどで「最も正しい・完全な」と位置づけられる結末ルート |
| グッドエンド | ぐっどえんど | ゲームなどで良い結果となるルート(トゥルーエンドより下位の場合もある) |
| ノーマルエンド | のーまるえんど | 可もなく不可もない、平凡な結末 |
| オープンエンド | おーぷんえんど | 結末を意図的に曖昧に描き、読者・視聴者の解釈に委ねる終わり方 |
| ビターエンド | びたーえんど | 苦みや哀愁を含む、少し悲しい結末 |
| ダウナーエンド | だうなーえんど | 全体的に暗く重い、後味の悪い結末 |
| クリフハンガーエンド | くりふはんがーえんど | 物語が解決しないまま終わり、続編・次話への期待を高める終わり方 |
| ドゥームドバイキャノン | どぅーむどばいきゃのん | 原作の設定によってキャラクターが必ず不幸な結末を迎えてしまう状況。ファン創作の嘆き表現 |
| バッドエンド回避 | ばっどえんどかいひ | 悪役令嬢ものなどで、原作での不幸な結末を回避しようとする主人公の目標 |
なろう系・ライトノベル用語
「小説家になろう」をはじめとするネット小説投稿サイト発祥のジャンルで使われる用語です。
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| 用語 | 読み | 意味・説明 |
|---|---|---|
| なろう系 | なろうけい | 小説投稿サイト「小説家になろう」発の、異世界・転生・チートをテーマにした小説ジャンルの総称 |
| 異世界転生 | いせかいてんせい | 現代日本人が死後に別世界に生まれ変わる物語形式。2000年代後半から急増した |
| 異世界転移 | いせかいてんい | 死を経由せずに現代日本から別世界に移動する物語形式 |
| チート能力 | ちーとのうりょく | ゲーム的に卑怯なほど強い、規格外の特殊能力 |
| 無自覚チート | むじかくちーと | チート能力を持ちながら自分では気づいていないキャラクター。周囲が騒ぐのを不思議がるのが定番 |
| 俺TUEEEE(俺強い) | おれつえー | 主人公が圧倒的に強く、敵をほぼ無双で倒す作品の形式・演出 |
| ハーレムもの | はーれむもの | 多数の異性キャラクターが主人公に好意を寄せる物語形式 |
| チーレム | ちーれむ | チート能力+ハーレム展開を組み合わせた作品の形式 |
| 追放もの | ついほうもの | パーティや組織から不当に追放された主人公が、別の場所で実力を発揮する物語形式 |
| ざまぁ展開 | ざまあてんかい | 主人公を追放・蔑視した者たちが後悔・報いを受ける展開。読者の溜飲が下がる |
| 悪役令嬢もの | あくやくれいじょうもの | 乙女ゲームの悪役令嬢に転生した主人公が、破滅エンドを回避しようとする物語形式 |
| スローライフ系 | すろーらいふけい | 異世界での穏やかな日常生活を楽しむ物語形式。戦闘ではなく料理・農業・工芸が主題 |
| 知識チート | ちしきちーと | 現代日本の知識(料理・医療・化学・工業)を活用して異世界で活躍するパターン |
| ステータス | すてーたす | キャラクターの能力値を数値で表したシステム。なろう系で頻出する「STR・AGI・INT」形式 |
| スキル | すきる | キャラクターが持つ特殊能力・技能(スキル制の設定はなろう系の定番) |
| レベルアップ | れべるあっぷ | 経験値を得てキャラクターの能力が上昇すること |
| テンプレ展開 | てんぷれてんかい | なろう系作品に繰り返し現れる定番のパターン展開(追放→ざまぁ、チート→無双など) |
| 主人公補正 | しゅじんこうほせい | 主人公であるがゆえに都合よく生き残ったり勝利したりする現象。英語では「プロット・アーマー」 |
| トラック転生 | とらっくてんせい | トラックに轢かれて死に、異世界に転生するパターン(「なろうトラック」とも呼ばれる) |
| ネット小説 | ねっとしょうせつ | 小説投稿サイトに掲載された小説の総称。無料で読める作品が多い |
| 書籍化 | しょせきか | ネット小説が出版社から商業出版されること |
| コミカライズ | こみからいず | 小説やゲームなどが漫画化されること |
| 転生ループ | てんせいるーぷ | 同じ時間・状況を何度も繰り返す「ループもの」と転生を組み合わせた物語形式 |
ゲーム・ビジュアルノベル用語
デジタルゲームやビジュアルノベルで使われる創作・物語関連の用語です。
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| 用語 | 読み | 意味・説明 |
|---|---|---|
| フレーバーテキスト | ふれーばーてきすと | ゲームのアイテム説明文などに添えられた、ゲームプレイに直接影響しない世界観を伝えるテキスト |
| ビジュアルノベル(ノベルゲーム) | びじゅあるのべる | テキストとイラストを中心に展開し、選択肢で物語が分岐するゲームジャンル |
| マルチエンディング | まるちえんでぃんぐ | プレイヤーの選択によって複数の異なる結末を迎えるゲームの形式 |
| ルート分岐 | るーとぶんき | ゲーム内で物語が複数の方向に分かれる構造。選択肢がルート分岐の引き金になる |
| バックログ | ばっくろぐ | ビジュアルノベルで過去に表示されたテキストを遡って読み返せる機能 |
| CG(スチル) | しーじー | ビジュアルノベルで重要なシーンに表示される特別な一枚絵 |
| オートモード | おーともーど | テキストが自動で進行するビジュアルノベルの機能 |
| テキストアドベンチャー | てきすとあどべんちゃー | テキストと選択肢だけで進行する、ビジュアルノベルの前身にあたる古典的なゲームジャンル |
| ギャルゲー | ぎゃるげー | 女性キャラクターとの交流を主体にした恋愛ゲームジャンル |
| 乙女ゲーム | おとめげーむ | 女性プレイヤー向けに、男性キャラとの恋愛を楽しむシミュレーションゲームジャンル |
| エロゲ | えろげ | 成人向け内容を含むゲームの俗称(アダルトゲーム)。ビジュアルノベル文化の成立に影響を与えたジャンル |
| 攻略ルート | こうりゃくるーと | ゲームで特定キャラクターのエンディングに向かうストーリーの筋道 |
同人・ファン創作用語
漫画・小説・ゲームのファン創作コミュニティで使われる特有の用語です。
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| 用語 | 読み | 意味・説明 |
|---|---|---|
| 二次創作 | にじそうさく | 既存の作品のキャラクターや世界観を使って制作された新たな創作物 |
| 一次創作 | いちじそうさく | 完全に自分で考えたオリジナルキャラクター・世界観による創作物 |
| カプ(カップリング) | かっぷ | キャラクター同士の恋愛関係・組み合わせのこと |
| 攻め / 受け | せめ / うけ | BL・GLなどにおける、関係性の中で主体的な役割 / 受動的な役割のキャラクター |
| オリキャラ | おりきゃら | 公式キャラクターではなく、自分で考えたオリジナルキャラクター |
| 自己投影 | じことうえい | 作者自身をキャラクターに重ねる創作スタイル |
| ドリーム創作 | どりーむそうさく | 読者(自分)を主人公に見立てて楽しむファン創作のスタイル |
| キャラ崩壊 | きゃらほうかい | 公式の設定・性格からかけ離れた描写をすること(批判的に使われることが多い) |
| 解釈違い | かいしゃくちがい | 自分のキャラクター解釈と他者の解釈が合わないこと |
| 捏造設定 | ねつぞうせってい | 公式に存在しない独自の設定を付け加えること。ファン間では明示的に使われる表現 |
| アフターストーリー | あふたーすとーりー | 原作終了後の登場人物たちを描いた二次創作 |
| ハピエン | はぴえん | ハッピーエンドの略。二次創作コミュニティでよく使われる表現 |
| 壁打ち | かべうち | 反応を求めず、作品や感想を一方的に発信すること |
| 地雷 | じらい | 自分が苦手・嫌いな設定・展開・カップリングのこと |
| 解釈一致 | かいしゃくいっち | 自分のキャラクター解釈と一致した作品や描写に出会ったときの表現 |
| 黒歴史 | くろれきし | 過去の自分の恥ずかしい創作物や発言のこと。見られたくない作品を指して使う |
まとめ
創作・物語の用語を物語構造25種・キャラ役割15種・エンド系12種・なろう系23種・ゲーム12種・同人16種の計103種類にわたって一覧にしました。
チェーホフの銃やデウス・エクス・マキナのような海外起源の批評用語から、日本のネット創作コミュニティで生まれたメリーバッドエンドやざまぁ展開まで、創作を語るための語彙は多岐にわたります。小説や漫画を書くときはもちろん、作品を「読み解く」楽しみにもこれらの用語は役立ちます。
創作ネーミングで使えるかっこいい言葉については創作ネーミングに使えるかっこいい言葉245選も参考にしてみてください。