
お金の雑学・豆知識には、日常ではなかなか気づかない面白い事実がたくさんあります。1円玉の製造コストが実は2円以上かかること、ギザ10が存在した驚きの理由、明治時代の1円が現在の約2万円相当だったことなど、知ってびっくりする話を24個まとめました。硬貨も紙幣も、知識を持って眺めると違った面白さが見えてきますよ。
お金の雑学24選
お金のない時代はどうしていた?
お金が生まれる前、人々は自分の持ち物と相手の持ち物を直接交換する「物々交換」をしていました。しかし物々交換には大きな難点がありました。お互いの希望がぴったり一致しなければ取引が成立しないため、効率が非常に悪かったのです。
そこで「誰もが欲しがるもの」「収集・分配がしやすく価値を表現できるもの」「持ち運びやすく保存がきくもの」という条件を満たす、布や穀物・砂金などが物品貨幣として使われるようになりました。
お金に関係のある漢字
中国の殷・周時代(紀元前16世紀〜紀元前256年頃)、宝貝(たからがい)が物品貨幣として広く流通していました。その名残が日本語に今も残っており、お金に関係する漢字には「貝」がつくものが多いのです。
「賃貸」「家賃」「買う」「貢ぐ」「出費」「財布」「貯める」など、日常的によく使う漢字に「貝」の部首が含まれています。
お金はいつから生まれた?
金属の硬貨が誕生したのは約3,000年前とされています。最初は物々交換の代わりに貝などの物品貨幣が使われていましたが、やがて金・銀・銅といった金属が価値の基準として使われるようになりました。
金属は希少性があり、小さく分けやすく、腐らないという特性があります。これが貨幣の素材として理想的だった理由です。
日本のお金、「円」はいつできた?
現在使っている「円」という通貨単位が生まれたのは明治時代です。江戸時代には時代劇でもおなじみの「両・分・文」が使われており、金貨の小判、銀貨の丁銀、銅貨の1文銭などがありました。
幕末に外国の銀貨が大量流出したことをきっかけに、明治政府は通貨制度の整備に乗り出しました。新しい通貨の形が「円形」に統一されたことが「円」という名の由来とされています(諸説あり)。「1両=1円」と設定されたため、スムーズに移行できたといわれています。
ギザ10があった理由
ギザギザした縁が特徴の「ギザ10」は、昭和26〜33年(1951〜1958年)に製造された10円玉です。当時は50円玉が存在せず、10円玉が硬貨の中で最高額でした。
他の硬貨と区別するために縁にギザギザをつけたのが理由です。昭和30年に50円玉、昭和32年に100円玉が発行されたことでギザ10は役目を終え、製造が終了しました。現在では状態によって数十〜数百円の価値がつくことがあります。
10円玉は消臭効果がある
10円玉の素材は95%が銅でできています。銅には抗菌・消臭効果があり、靴の中に10円玉を入れると臭いが軽減されるといわれています。
科学的には、銅イオンが細菌の細胞膜を破壊することで、臭いの原因となる菌の繁殖を抑える仕組みです。身近な10円玉が意外な活躍をしてくれます。
1円玉を作るのにかかる費用
1円玉の素材はアルミニウムで、材料費・製造費・人件費などを合わせると製造コストは約2円とされています。つまり1円玉を1枚作るだけで1円の赤字が出るわけです。
それでも1円玉が必要なのは、1円単位での正確な取引を可能にするためです。電子決済が普及した現代でも、消費税の端数計算などで欠かせない存在です。
ちなみに紙幣は?
紙幣の製造コストも気になるところです。1,000円札が約14円、5,000円札が約20円、10,000円札が約22円とされています。高機能な偽造防止技術を組み込んでいることを考えると、むしろ安く感じるかもしれません。
お金はどこで作られてる?
硬貨は「造幣局」で製造されています。本局は大阪にあり、東京と広島に支局があります。
紙幣は東京にある「国立印刷局」が担当しています。国立印刷局では紙幣のほかに切手やパスポートなども印刷しています。
1円玉をもってるとなにかと役に立つ
1円玉は実は便利な「計測ツール」にもなります。直径がちょうど2センチメートルなので、5枚並べると10センチメートルの目安になります。
また1円玉の重さは1グラムなので、小さなものの重さの基準にも使えます。定規や秤がない場面で意外と重宝します。
硬貨の価値
古い硬貨は額面より高い価値を持つことがあります。おおよその目安として:
- ギザ10(昭和33年製):約50円
- フデ5(昭和32年製・毛筆体の5円玉):約400円
- 旧500円玉(昭和62年製):約1,000円
状態によって相場は変わりますが、タンスや引き出しの奥に眠っていないか確認してみる価値があります。
500円玉の色は金と銀
最初に発行された500円玉(1982年)は銀色でした。しかし韓国の500ウォン硬貨が同じ材質・同じサイズで同年に発行されたため、偽造されて自動販売機で不正利用される事態が発生しました。
これを受けて2000年(平成12年)に新しい金色の500円玉が発行されました。現在流通している500円玉は2021年にさらに新しくなり、バイカラー・クラッド(金銀2色)の高い偽造防止技術が採用されています。
5円玉と50円玉に穴がある理由
5円玉の穴は貨幣の材料を節約するために設けられました。
50円玉は発行された当初(1955年)は穴がなく、現在より大きいサイズでしたが、当時流通していた100円玉と混同されやすかったため、区別のために穴があけられました。
5円玉の硬貨のデザイン
5円玉のデザインには意味が込められています。表面の稲穂は農業、穴の周りの歯車は工業、下部の三本の横線は水産業を表しています。日本の産業を一枚の硬貨に凝縮したデザインです。
5円玉だけが唯一、裏側に「5」の数字が書かれていません。通常の五円玉のほか、昭和24〜33年に発行された毛筆体の「フデ五」も存在します。
硬貨のデザインと裏表
日本の硬貨は「絵柄がある側が表、数字がある側が裏」が基本です。ただし5円玉だけが例外で、稲穂のデザイン面が表ではなく、逆になっています。友人に教えると驚かれる豆知識です。
2000円札
2000年の沖縄サミット開催を記念して発行された2000円札。2000〜2003年にかけて約10億枚製造されましたが、2,000円という中途半端な金額が使いにくく、ATMへの対応も遅れたため流通量が少なくなりました。
現在でも法定通貨として使用可能で、未使用の状態が良いものは額面の数倍〜それ以上の価値がつくこともあります。沖縄では今も積極的に流通している珍しい地域です。
紙幣の偽造防止のため5000円札の顔が光る
現在の紙幣には複数の偽造防止技術が施されています:
- すかし:光に透かすと肖像が浮かび上がる
- すき入れバーパターン:肖像の右側に見える縦縞
- 深凹版(ふかおうはん)印刷:触るとザラザラした感触
- 潜像模様:角度を変えると文字が浮かぶ
さらに特殊発光インキが使われており、紫外線を当てると紙幣が部分的に発光します。特に5000円札は肖像画の顔の部分が光るようになっており、最も高度な偽造防止が施されています。
紙幣のカラーコピーは犯罪
紙幣をカラーコピーすると、遊び目的であっても通貨偽造罪に問われる可能性があります(刑法148条)。現代のプリンターやコピー機には紙幣を検知して印刷を拒否するシステムが内蔵されており、物理的にもほぼ不可能な設計になっています。
世界で最も高額なお札
1946年にハンガリーで発行された「10垓(がい)ペンゲー」が、世界最高額の紙幣とされています。「垓」は「兆」の1万倍の「京」をさらに1万倍した数字です。
1,000,000,000,000,000,000,000ペンゲー(10²¹)という天文学的な数字で、これは第二次世界大戦後のハイパーインフレが引き起こしたものです。当時のハンガリーでは物価が毎日2倍になるほどの激しいインフレが起きていました。
一円札が今でも使える
1889年(明治22年)に発行され、1958年(昭和33年)に発行が停止された「1円紙幣」。肖像は「武内宿禰(たけのうちのすくね)」という、日本書紀・古事記に登場する伝説の人物です。
発行停止から半世紀以上が経過した現在も、法律上は有効な通貨として使用できます。ただしコレクターズアイテムとしての価値が高いため、実際に使うのはもったいないかもしれません。
世界で最初の銀行
世界最初の銀行の起源は紀元前3,000年頃の古代バビロニア(現在のイラク周辺)とされています。当時の神殿が人々の財産や貴重品を預かり、穀物や家畜を貸し付けていたのが始まりです。
利子の概念もすでに存在しており、穀物を借りると収穫後に利子分を上乗せして返す仕組みがあったとされています(諸説あり)。
明治時代の「1円」の価値
明治時代に制定された「円」ですが、当時の1円は現在の約2万円前後の価値があったとされています(米の価格などを基準にした換算)。
明治初期の大工の日当が約30銭(0.3円)程度だったことからも、1円がいかに大きな価値を持っていたかが伝わります。物価の変化の大きさに驚かされます。
使えない紙幣はリサイクル
破れたり、製造過程で失敗したり、汚れた紙幣はどこへいくのでしょうか。回収された旧紙幣の約6割は住宅用の建材・固形燃料・トイレットペーパーなどにリサイクルされます。残りは一般廃棄物として各自治体の焼却施設で処理されます。
年間約10億枚以上の紙幣が回収・廃棄されているとされており、知られざる資源の循環が行われているのです。
正式な紙幣ができる前はこんにゃく粉を使用
1885年(明治18年)に日本で初めて発行された紙幣「10円券」(通称「大黒札」)は、紙質を強化するためにこんにゃく粉を混ぜて製造されていました。
しかしこんにゃく粉が混ざった紙幣はネズミや虫に食べられる被害が続出し、数年後には改良された新しい紙幣に切り替えられました。食材が通貨の材料になっていたとは、驚きのエピソードです。
まとめ
お金は物々交換から始まり、貝・金属・紙幣と形を変えながら現代の通貨制度へと発展してきました。1円玉のコストが2円以上かかることや、500円玉の金色化に偽造問題が絡んでいたことなど、普段使っているお金には意外な雑学が詰まっています。
ちなみに日本のお札には、それぞれ「ニ」「ホ」「ン」という隠し文字がマイクロ印刷で入っています。偽造防止のために施された技術で、虫眼鏡で確認してみると面白い発見があります。
日常のお金を少し違う目で眺めてみると、新たな発見があるかもしれません。トリヴィペディアでは他にも様々な雑学・豆知識を紹介しています。












