音楽用語・楽語120語一覧|アレグロ・フォルテなど楽譜の指示語まとめ

楽譜には「Allegro」「forte」「cresc.」など、さまざまな指示語が書かれています。これらは楽語(がくご)と呼ばれ、おもにイタリア語で記されます。速さ・強さ・奏法・曲の性格など、演奏者への指示を簡潔に伝えるための言葉です。この記事では楽語を速度・強弱・奏法・表情・構成など9つのカテゴリ別に分類し、合計120語の読み方と意味を一覧にまとめました。

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速度標語(テンポ記号)一覧

演奏の速さを指示する標語です。遅い順に並べています。

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楽語 読み方 意味
Grave グラーヴェ 重々しく、非常にゆっくりと
Largo ラルゴ 幅広く、ゆっくりと
Larghetto ラルゲット Largoよりやや速く
Lento レント 遅く
Adagio アダージョ ゆっくりと、おだやかに
Adagietto アダージェット Adagioよりやや速く
Andante アンダンテ 歩くような速さで
Andantino アンダンティーノ Andanteよりやや速く(または遅く)
Moderato モデラート 中くらいの速さで
Allegretto アレグレット やや速く、Allegroより遅く
Allegro アレグロ 快速に、生き生きと
Vivace ヴィヴァーチェ 活発に、生き生きと速く
Vivo ヴィーヴォ 活気をもって
Presto プレスト 急速に
Prestissimo プレスティッシモ 非常に急速に

速度変化の標語一覧

演奏途中で速さを変化させる指示です。

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楽語(略記) 読み方 意味
Accelerando (accel.) アチェレランド だんだん速く
Stringendo ストリンジェンド 急き込むように速く
Più mosso ピウ・モッソ もっと速く
Ritardando (rit.) リタルダンド だんだん遅く
Rallentando (rall.) ラレンタンド だんだん遅く(ritardandoとほぼ同意)
Ritenuto (riten.) リテヌート すぐに遅く
Meno mosso メノ・モッソ もっとゆっくり
Calando カランド だんだん遅くかつ弱く
Rubato ルバート 自由なテンポで(伸び縮みさせて)
A tempo ア・テンポ もとの速さに戻って
Tempo primo / Tempo I テンポ・プリモ 最初のテンポに戻って
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強弱記号一覧

音の大きさ・強さを指示する記号と標語です。

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記号 読み方 意味
ppp ピアニッシッシモ 非常に非常に弱く
pp ピアニッシモ 非常に弱く
p ピアノ 弱く
mp メッゾ・ピアノ やや弱く
mf メッゾ・フォルテ やや強く
f フォルテ 強く
ff フォルティッシモ 非常に強く
fff フォルティッシッシモ 非常に非常に強く
sfz / sf スフォルツァンド その音だけ特に強く
fz フォルツァンド 急に強く
fp フォルテ・ピアノ 強くしてすぐ弱く
rfz / rf リンフォルツァンド 急に強くして(sfzより穏やか)

強弱変化の標語一覧

音量をだんだん変化させる指示です。

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楽語(略記) 読み方 意味
Crescendo (cresc.) クレッシェンド だんだん強く
Decrescendo (decresc.) デクレッシェンド だんだん弱く
Diminuendo (dim.) ディミヌエンド だんだん弱く(decrescendoとほぼ同意)
Smorzando スモルツァンド 消えるように弱めながら遅く
Morendo モレンド 消えるように(弱く遅く)
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奏法・アーティキュレーション一覧

音の弾き方・歌い方を指示する標語です。

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楽語 読み方 意味
Legato レガート なめらかにつなげて
Staccato スタッカート 音を短く切り離して
Tenuto テヌート 音の長さを十分に保って
Portato ポルタート 少し切りながら保って(tenutoとstaccatoの中間)
Marcato マルカート アクセントをつけて強調して
Accentato アッチェンタート アクセントをつけて
Pizzicato ピッチカート 弦を指ではじいて演奏する(弦楽器)
Arco アルコ 弓で弾いて(pizzicatoの後に元に戻る指示)
Tremolo トレモロ 同じ音や音程を素早く繰り返して
Vibrato ヴィブラート 音を細かく揺らして
Glissando グリッサンド 2音間を滑らかに移行して
Portamento ポルタメント 音をなめらかに移行して(おもに声楽・弦楽)
Arpeggio アルペジョ 和音の音を下から順番にずらして弾く
Con sordino コン・ソルディーノ 弱音器をつけて
Senza sordino センツァ・ソルディーノ 弱音器をはずして
Sul ponticello スル・ポンティチェッロ 駒の近くで弾く(鋭い音色)
Sul tasto スル・タスト 指板の上で弾く(やわらかい音色)
Col legno コル・レーニョ 弓の木の部分で弦を叩いて

曲の構成・反復標語一覧

繰り返しや曲の終わり方を指示する記号と標語です。

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楽語(略記) 読み方 意味
Da Capo (D.C.) ダ・カーポ 最初から繰り返す
Dal Segno (D.S.) ダル・セーニョ セーニョ記号(𝄋)から繰り返す
Fine フィーネ 曲の終わり
Al fine アル・フィーネ Fineまで続ける
Al Coda アル・コーダ コーダ(𝄌)へ飛ぶ
Coda コーダ 曲の結尾部分
Segue セーグエ そのまま続けて次の曲へ
Attacca アタッカ 間を置かずにすぐ続ける
Volta(1., 2.) ヴォルタ 1番括弧・2番括弧(繰り返し時の分岐)
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表情・性格標語一覧

演奏の性格・表情を指示する標語です。楽曲の雰囲気を方向づけます。

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楽語 読み方 意味
Cantabile カンタービレ 歌うように
Espressivo エスプレッシーヴォ 表情豊かに
Dolce ドルチェ 甘く柔らかく
Grazioso グラツィオーゾ 優雅に
Maestoso マエストーゾ 威厳をもって堂々と
Animato アニマート 活気をもって
Appassionato アッパッショナート 情熱的に
Agitato アジタート 興奮して激しく
Furioso フリオーゾ 激しく猛烈に
Con fuoco コン・フオーコ 火のように激しく
Con brio コン・ブリオ 活気をもって、いきいきと
Scherzando スケルツァンド 冗談めかして軽快に
Giocoso ジョコーゾ 戯れるように楽しく
Tranquillo トランクイッロ 静かに穏やかに
Misterioso ミステリオーゾ 神秘的に
Marciale マルチャーレ 行進曲風に
Nobilmente ノービルメンテ 高貴に
Semplice センプリチェ 素朴に単純に
Vigoroso ヴィゴロソ 力強く活発に
Brillante ブリッランテ 輝かしく華やかに
Doloroso ドロローゾ 悲しげに
Lamentoso ラメントーゾ 嘆くように
Lugubre ルグーブレ 悲しく陰鬱に
Sostenuto ソステヌート 音を持続させながら
Pesante ペザンテ 重く
Leggiero レッジェーロ 軽く
Risoluto リゾルート 決然として
Energico エネルジコ 力強く精力的に
Affettuoso アッフェットゥオーゾ 愛情をもって
Pomposo ポンポーゾ 堂々と華々しく

楽器編成・演奏形式の標語一覧

演奏者の人数や編成を指示する標語です。

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楽語(略記) 読み方 意味
Solo ソロ 一人で演奏・歌唱する
Tutti トゥッティ 全員で演奏する
Divisi (div.) ディヴィジ パートを分けて演奏する
Unisono ウニゾーノ 全員が同じ音(ユニゾン)
A 2 ア・ドゥエ 2つの楽器が同じパートを演奏
Tacet タチェット この間は演奏しない(休み)
Colla parte コッラ・パルテ ソリストのテンポに合わせて
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よく使われる修飾語・接頭辞一覧

速度・強弱・奏法標語を修飾する言葉です。組み合わせて使います。

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楽語 読み方 意味・用法
Molto モルト 非常に・とても(例:molto allegro)
Poco ポコ 少し(例:poco a poco)
Poco a poco ポコ・ア・ポコ 少しずつ
Più ピウ より多く・より〜に(例:più forte)
Meno メノ より少なく・より〜でなく(例:meno mosso)
Non troppo ノン・トロッポ 〜すぎない(例:Allegro ma non troppo)
Quasi クァジ 〜のように(例:quasi pizzicato)
Subito スービト 急に・突然(例:subito piano)
Sempre センプレ 常に・ずっと
Simile シーミレ 同様に続けて
Ma マ しかし(例:Allegro ma non troppo)
Con コン 〜をもって(例:con fuoco)
Senza センツァ 〜なしに(例:senza sordino)

豆知識:楽語の成り立ち

なぜイタリア語が多いの?

楽語にイタリア語が多いのは、17〜18世紀のバロック・古典派音楽の時代、ヨーロッパの音楽界をイタリアが牽引していたためです。当時の主要な作曲家・演奏家・出版社がイタリアを拠点としていたため、楽譜の指示語として自然にイタリア語が定着しました。

現在では「ドイツ語標語」(langsam=遅く、schnell=速くなど)や「フランス語標語」(doux=柔らかく、vif=活発になど)の楽語も見られますが、標準的な楽語はほぼイタリア語です。

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速度と意味のずれ

速度標語は現代では絶対的な速さ(bpm)を示すものではなく、音楽の性格を示す言葉です。例えば「Andante(歩くような速さで)」は、時代・作曲家・演奏解釈によって速さが変わります。メトロノームを使って細かい速度指定が始まったのはベートーヴェン以降で、それ以前の楽語はあくまでも性格の指示でした。

強弱記号の数字的背景

ppからffまでの段階は一般的に7段階(ppp・pp・p・mp・mf・f・ff・fff)ですが、作品によってはfffffffまで使われる極端な例(チャイコフスキー・マーラーなど)もあります。記号が多いほど「より強く・より弱く」と理解するのが基本です。

まとめ

楽語はイタリア語を中心に、速度・強弱・奏法・表情などを指示する演奏記号です。すべてを一度に覚える必要はありませんが、よく出てくるものから少しずつ身につけると楽譜が読みやすくなります。楽譜に記された記号(音符・拍子記号・強弱記号の形など)については楽譜記号一覧172種もあわせてご覧ください。

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