雪の異称・別名77選|六花・風花・銀花など読みと由来つき一覧

日本語には雪を表す名前が100種類以上あります。「六花(りっか)」「不香の花(ふきょうのはな)」「青女(せいじょ)」のように雪の美しさや神秘を詩的に表現した雅語が数多くあり、「粉雪」「牡丹雪」「名残雪」のように形や時期によって細かく区別した言葉も。本記事では、雪の異称・別名77種を読み方と由来つきで一覧にまとめました。日本語の雪への繊細な感性をぜひ感じてみてください。

雪の種類を降り方・積もり方から詳しく知りたい方は雪の種類・名前100選|別名・雅称と降り方の言葉を一覧もご覧ください。

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雪の異称・別名 77選 一覧

雪の呼び名を「美称・雅語」「形状・質感」「季節・時期」「積もり方・状態」「景色・現象」「文化・文学」の6カテゴリに分けて整理しました。

美称・雅語(古語・漢語由来・17語)

古来から雪の美しさや神秘を表すために生まれた呼び名です。

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名前 読み 意味・由来
六花 りっか・むつのはな 雪の結晶が六角形であることから「六つの花」。「六花(ろっか)」とも
六出 りくしゅつ 六つの弁(花びら)が出ている形を表す漢語
六辺香 ろくへんこう 六角形の結晶で「香りのない花」という意。六花の別表現
銀花 ぎんか 銀色に輝く花に見立てた美称。「銀華(ぎんか)」とも書く
雪花 せっか 雪を花に例えた呼び名。「雪華(せっか)」とも
天花 てんか 仏教語で天上界の美しい花が舞い降りる様子から。「天華(てんか・てんけ)」とも
寒花 かんか 寒い季節に咲く花に見立てた言葉
瑞花 ずいか 豊年の兆しとなるめでたい花の意
不香の花 ふきょうのはな 「香りのない花」の意。花に似て香りがない雪を詩的に表現した
玉屑 ぎょくせつ 玉(宝石)を砕いた粉のような美しい雪を指す
玉塵 ぎょくじん 美しい塵が舞うように降る雪の詩的な異称
青女 せいじょ 古代中国の書物『淮南子』に登場する霜や雪を降らすとされる女神。転じて雪を指す
白魔 はくま 白い魔物のような激しい大雪。災害レベルの降雪を表す
瑞雪 ずいせつ 豊年の兆しとなるめでたい雪。農業にとって吉兆の雪
白雪 しらゆき 白く美しい雪を表す古くからある美称
素雪 そせつ 白く純粋な雪を表す漢語表現
銀雪 ぎんせつ 銀色に輝く雪を表す美称

形状・質感による呼び名(19語)

雪の粒の大きさ・湿り気・降り方の質感に着目した呼び名です。

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名前 読み 意味・由来
粉雪 こなゆき 粉のようにさらさらとした細かい雪。乾燥して軽い
牡丹雪 ぼたんゆき 牡丹の花びらのように大きく丸い雪片が降る雪
細雪 ささめゆき 細かく散らばって降る雪。谷崎潤一郎の小説でも有名
淡雪 あわゆき 淡くはかなく降る雪。「泡雪(あわゆき)」「沫雪(あわゆき)」とも書く
綿雪 わたゆき 綿のように柔らかくふわふわした雪
玉雪 たまゆき 丸くて粒状の雪。ボール状にまとまって降る
小米雪 こごめゆき こごめ(米粉)のように細かい雪
霧雪 きりゆき 霧のように細かく舞う雪
花びら雪 はなびらゆき 花びらのように大きな雪片
灰雪 はいゆき 灰色がかって見える、湿り気を帯びた雪
水雪 みずゆき 水分を多く含んだ湿った雪
べた雪 べたゆき 湿って重く、物にくっつきやすい雪
ざらめ雪 ざらめゆき 一度解けて再凍結した粒状の雪。ざらめ糖に似た質感
しまり雪 しまりゆき 圧縮されて硬くなった雪
氷雪 ひょうせつ 氷を含んだ硬い雪
にわか雪 にわかゆき 急に降り出して短時間で止む雪
乾雪 かんせつ 水分がなく乾燥したさらさらの雪
湿雪 しっせつ 水分を多く含む重い雪。湿気が多い地域で多い
微雪 びせつ ごく微量に降る雪。かすかに降る程度
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季節・時期による呼び名(13語)

雪が降る時期や季節に着目した呼び名です。

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名前 読み 意味・由来
初雪 はつゆき その年の冬に最初に降る雪
終雪 しゅうせつ その年の冬の最後に降る雪
忘れ雪 わすれゆき 季節を忘れたように春先に降る雪。「終雪」の雅な別表現
名残雪 なごりゆき 春が近づく頃に名残惜しく降る雪
秋雪 しゅうせつ 秋に降る珍しい雪。「あきゆき」とも読む
春雪 しゅんせつ 春に降る雪。しっとりと湿った重い雪が多い
早雪 そうせつ 例年より早く降る雪
涅槃雪 ねはんゆき 旧暦2月15日の涅槃会(釈迦の命日)の頃に降る雪
雲雀殺 ひばりころし 春にヒバリが鳴き始める頃に突然降る雪。ヒバリが凍えるほどの寒さから
八日吹き ようかふき 旧暦1月8日前後に吹く雪風。農村の伝承に由来
臘雪 ろうせつ 旧暦12月(臘月)頃に降る雪
万年雪 まんねんゆき 夏になっても解けずに残る雪。高山に見られる
去年の雪 こぞのゆき 昨年降った雪。はかないものの比喩として使われる詩的表現

積もり方・状態による呼び名(13語)

積もった雪の厚さや状態に着目した呼び名です。

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名前 読み 意味・由来
深雪 みゆき 深く積もった美しい雪。「み」に「美」の意が込められるとも
根雪 ねゆき 冬の間中解けずに地面に根付いた雪
新雪 しんせつ 新しく降り積もったばかりの雪
薄雪 うすゆき 薄く積もった雪
残雪 ざんせつ 春になっても消えずに残っている雪
冠雪 かんせつ 山頂や屋根の上に積もった雪。王冠をかぶった様子から
宿雪 しゅくせつ 長く宿って積もり残った雪
衾雪 ふすまゆき 布団(衾)のように一面に覆いかぶさる雪
垂り雪 しずりゆき 枝や屋根から滑り落ちる雪
撓雪 しおりゆき 木の枝を撓めるほど重く積もった雪
綿帽子 わたぼうし 木の枝や竹に綿帽子のように丸く積もった雪
斑雪 まだらゆき まだら模様に残っている雪。「はだれゆき」とも読む
初冠雪 はつかんせつ 山に最初に積もる雪。富士山など各地の山で観測される

景色・現象を表す呼び名(11語)

雪が生み出す景色や気象現象を表す呼び名です。

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名前 読み 意味・由来
風花 かざはな 晴れた日に風で舞い散る雪。雪雲から離れた地域でも起こる現象
銀世界 ぎんせかい 一面が銀色の雪に覆われた世界
雪化粧 ゆきげしょう 雪が降り積もり、化粧をしたように白くなった景色
雪明かり ゆきあかり 積もった雪の白さで夜が明るく照らされること
吹雪 ふぶき 強風に乗って雪が激しく舞い乱れる現象
大雪 おおゆき 大量に降る雪。気象用語としても使われる
豪雪 ごうせつ 大量に積もる大規模な雪。災害レベルの積雪を指すことも
どか雪 どかゆき 急に大量に降る雪。俗称だが広く使われる
山雪 やまゆき 日本海側の内陸の山岳地帯に降る雪
里雪 さとゆき 日本海側の沿岸平野部に降る雪。山雪と対になる言葉
回雪 かいせつ 渦巻くように降る雪。漢語表現

文化・文学に関わる呼び名(4語)

詩歌や習慣、文化と結びついた雪の呼び名です。

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名前 読み 意味・由来
友待つ雪 ともまつゆき 雪見を楽しむ友人を待つ情景を詠んだ詩的な表現
三白 さんぱく 年初に3度の白(雪・霜など)が降ることを豊年の兆しとした農村の表現
雪月夜 ゆきつきよ 雪が降る夜に月が照らす情景。日本の美意識を凝縮した表現
雪の果て ゆきのはて 春の最後の雪。冬の終わりと別れを象徴する表現
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豆知識|雪の異称が生まれた文化的背景

雪の異称がこれほど多い理由は、日本の気候と文化にあります。

「花」への見立てが目立ちます。「六花」「銀花」「不香の花」など、香りのない雪を「花のないもの」として詩的に捉える感性は古代中国から伝わり、日本の和歌・俳句文化に溶け込みました。

農業との結びつきも深く、「瑞花」「瑞雪」は豊年の兆しとされ、春前の適度な降雪は農地に水分と養分をもたらすことから吉兆として迎えられました。

神話・伝説の影響も大きく、「青女」は中国の古典『淮南子』に登場する雪の女神です。日本でも雪にまつわる伝承は各地にあり、雪女の伝説はその代表格です。

また「淡雪」「名残雪」「去年の雪」のようなはかなさ・無常を詠んだ表現は、日本文学に流れる「物の哀れ」と深く通じています。

まとめ

雪の異称・別名を77種まとめました。同じ「雪」でも、花に見立てた雅語から、質感・積もり方・時期・文化背景まで、多彩な呼び名が存在します。

淡雪(あわゆき)とは|はかない春の雪【ことのは図鑑】や風花(かざはな)とは|晴れた空から舞い降りる幻の雪【ことのは図鑑】では1語ずつ深掘りしています。雪を含む漢字については天候・気象を表す漢字211選もあわせてご覧ください。

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