雪の種類一覧|粉雪・牡丹雪・ざらめ雪など降り方と結晶の分類まとめ

雪には「粉雪」「牡丹雪」「ざらめ雪」など、降り方・積もり方・結晶の形によってさまざまな種類があります。この記事では、降り方で見た13種類・積雪の状態で見た9種類・結晶の形で見た10種類、計32種以上の雪の分類をテーブル形式で網羅しました。気象庁の用語から科学的な結晶分類(中谷ダイアグラム)まで、雪のすべてを一覧で確認できます。

また、「六花」「風花」「銀花」など雪の美しい別称・異名については姉妹記事をどうぞ → 雪の異称・別名77選|六花・風花・銀花など読みと由来つき一覧

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降り方で見る雪の種類一覧

雪は降り方・水分量・粒の大きさによってさまざまな呼び方があります。気象庁では「みぞれ(霙)」「あられ(霰)」「ひょう(雹)」を降水の種類として正式に定義しています。「粉雪」「牡丹雪」などは一般的な呼称で、雪の見た目や質感を表します。

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種類 読み 特徴
粉雪 こなゆき 乾燥した細かい粒状の雪。水分が少なくサラサラしており、スキー場では「パウダースノー」と呼ばれる。気温が低い晴れた日に多い
牡丹雪 ぼたんゆき 牡丹の花のような大きな綿状の雪片。気温が0℃前後のとき、小さな結晶が互いにくっついて巨大化する。ふわふわと降る
細雪 ささめゆき 細かい雪がまばらにちらちらと降るもの。谷崎潤一郎の小説『細雪』でも有名。「ささ雪」とも
淡雪 あわゆき 密度が低く、積もってもすぐに溶けてしまう雪。春先や初冬の気温が高めの日に多い
べた雪 べたゆき 水分を多く含んで重くべとついた雪。気温が0℃前後のときに多い。電線や木の枝への着雪が問題になることも
吹雪 ふぶき 強風を伴って雪が激しく舞い、視界が悪くなる現象。強風のなかで激しく雪が降る状態を指す
地吹雪 じふぶき 積もった雪が風で地表面から巻き上げられる現象。新たな降雪がなくても起こる
みぞれ みぞれ(霙) 雨と雪が混じって降るもの。地表付近の気温が0℃前後のときに生じる。気象庁の正式な降水の種類のひとつ
あられ あられ(霰) 直径5mm未満の白色不透明な氷粒が降るもの。積乱雲から降る「雪あられ(電あられ)」と「氷あられ」がある
ひょう ひょう(雹) 直径5mm以上の氷粒が降るもの。強い積乱雲の中で発達し、農作物に被害をもたらすことも
凍雨 とうう 上空で雪や雨の粒が一度溶け、再凍結して透明な小さな氷粒となって降るもの。「氷雨(こさめ)」とも
風雪 ふうせつ 風を伴いながら降る雪のこと。吹雪より穏やかな状態を指すことが多い
ダイヤモンドダスト — 極度に冷えた穏やかな日に、空気中の水蒸気が昇華して微細な氷晶が漂う現象。正式には「氷晶(ひょうしょう)」。北海道の盆地や高山帯で見られる

積もった雪の種類(積雪状態)

積もった雪は、自重・温度変化・水蒸気の移動によって時間とともに変質します。日本雪氷学会では積雪の変質段階を以下のように分類しています。

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種類 読み 特徴
新雪 しんせつ 降ってから間もない雪。もっとも密度が低く(30〜80 kg/m³程度)、ふわふわしている
こしまり雪 こしまりゆき 新雪が自重でわずかに圧縮されてきた状態。結晶の尖った部分が丸くなり始める(100〜300 kg/m³)
しまり雪 しまりゆき さらに圧縮・変形が進み、丸みのある粒が集まった状態(200〜500 kg/m³)。スキー場の圧雪はこの状態に近い
ざらめ雪 ざらめゆき 凍結と融解を繰り返して粒が粗く丸くなった雪。春先に多い。砂糖のざらめに似た粒状(500〜700 kg/m³)で、スキーで滑りにくい
しもざらめ雪 しもざらめゆき 雪内部の水蒸気が昇華凝結してできた角柱状・角板状の大きな結晶の集まり。ふかふかで崩れやすく、雪崩の原因になることも
腐れ雪 くされゆき 融解が進んでべちゃべちゃになった雪。春先に多く、スキーでは重くて滑りにくい
表面霜 ひょうめんしも 夜間に積雪の表面で水蒸気が昇華凝結してできた羽毛状の霜。積雪表面に白く輝く薄い層を作る
万年雪 まんねんゆき 夏を越えても融けずに残る雪。高山帯や極地で見られる。長年積もって変質し粒状になったものは「フィルン」とも呼ばれる
氷板 ひょうばん 積雪内部または表面に形成される氷の層。融解水が再凍結したもの。スキーやスノーボードで転倒の危険が高い
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雪の結晶の形で見る種類(中谷ダイアグラム)

雪の結晶の形は、雲の中の温度と水蒸気量(過飽和度)の組み合わせによって決まります。この関係を体系化したのが、北海道大学の中谷宇吉郎(なかやうきちろう)が1954年に発表した「中谷ダイアグラム(ナカヤダイアグラム)」です。温度・湿度が変わると結晶の形が大きく変わり、主に以下の10種類に分類されます。

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結晶の形 読み 形成温度の目安 特徴
六角板(板状) ろっかくばん 0〜−4℃、−10〜−15℃ 六角形の薄い板。最も基本的な結晶形で、低い過飽和度で形成される
扇形板 おうぎがたばん −10〜−15℃(低〜中過飽和) 六角板に扇形の切れ込みが入った形。セクタープレートとも呼ばれる
樹枝状 じゅしじょう −15〜−20℃(高過飽和) 六角形から複雑な枝が放射状に伸びる。「六花(むつのはな)」の代名詞的な形で、雪の結晶のイメージとして最も広く知られる
フェルン状(羽状) ふぇるんじょう −15〜−20℃(非常に高い過飽和) 樹枝状よりさらに細かく複雑な羽根型の枝。シダの葉のような精緻な構造をもつ
六角柱(柱状) ろっかくちゅう −3〜−8℃、−25℃以下 細い六角柱の形。温度によって長細い柱になったり、短く太い柱になったりする
中空柱 ちゅうくうちゅう −3〜−8℃ 六角柱の内部が空洞になったもの。光が入ると美しく輝く
針状 はりじょう −5〜−7℃ 細い針のような形。まとまると霜のような白い粒として見える
被帽柱(砲弾型) ひぼうちゅう 複合(柱+板) 六角柱の端に六角板がついた形。柱が成長中に板の形成条件の気層に入ったときにできる
霰核付き結晶 あられかくつき — 霰(過冷却水滴が凍った粒)を核として雪の結晶が育ったもの。ふかふかした丸い形になる
不規則型 ふきそくがた 多様 複数の形が合わさったり、落下中に変形したりした結晶。自然界に降る雪では実は最も多い

雪の豆知識

なぜ雪の結晶は六角形なのか

雪の結晶が六角形になる理由は、水分子(H₂O)の形にあります。水分子は酸素原子を中心に2つの水素原子が約104.5°の角度でつながっています。この水分子が凍る(固化する)際、水素結合によって規則的に並んで六角形の格子構造(六方晶系)をとります。雪の結晶の六角形の対称性は、このミクロな分子の配列がそのまま巨視的な形として現れたものです。

ただし、すべての雪の結晶が「美しい六角形」になるわけではありません。温度・水蒸気量・落下中の風などの条件によって形は大きく変わり、不規則な形になることも多いです。

世界初の人工雪を作った中谷宇吉郎

雪の結晶研究で世界的に有名なのが、日本の物理学者中谷宇吉郎(1900〜1962年)です。北海道大学在職中の1936年、世界で初めて実験室内で人工的に雪の結晶を作ることに成功しました。

中谷は温度と水蒸気量を精密に制御した実験を繰り返し、「どんな温度・湿度の条件でどの形の結晶ができるか」を体系化した「中谷ダイアグラム」を1954年に完成させました。

また、中谷は「雪は天から送られた手紙である」という言葉を残しています。雪の結晶の形を読み解くことで、その雪が生まれた雲の中の温度や水蒸気量がわかると説いた言葉で、科学への探究心と詩的な感性を兼ね備えた名言として広く知られています。

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まとめ

雪には降り方・積雪状態・結晶形によって32種類以上の多様な種類があります。粉雪やあられのような身近な言葉から、しもざらめ雪や中谷ダイアグラムの結晶分類まで、雪の世界は奥深いものです。次の冬、降ってくる雪の種類を意識してみてはいかがでしょうか。

雪に付けられた美しい別称(六花・淡雪・風花など)についてはこちら → 雪の異称・別名77選|六花・風花・銀花など読みと由来つき一覧

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