
テレビのクイズ番組や雑誌でたまに耳にする「MENSA(メンサ)」。「IQが高い人しか入れない団体」というイメージはあっても、実際にどんな組織で、どんな活動をしているのか、よく知らない方も多いのではないでしょうか。
MENSAは1946年にイギリスで創設された国際的な高IQ団体で、現在100か国以上・会員数13万人以上を抱える世界最大規模の知能団体です。入会条件は「人口の上位2%」という知能指数のみ。日本にも7,000人を超える会員がいます。
この記事では、MENSAの概要・歴史・入会条件・日本での参加方法・活動内容まで、公式情報をもとに詳しく解説します。
MENSAとは
MENSAは、一定の知能指数(IQ)の基準を満たす人だけが入会できる国際的な高IQ団体です。「知能の高い人が集まって知的に交流し、互いを刺激し合う場を作る」ことを目的とした会員制の非営利組織で、政治的に中立、人種・宗教・国籍・性別による差別を一切設けないことを原則としています。
名前の意味
「MENSA」という名前はラテン語に由来します。直訳すると「テーブル(卓)」を意味し、「丸いテーブルを囲んで平等に集まる」という組織の理念を表しています。また、ラテン語の mens(心・知性) や mensis(月) にも通じることから、「知性ある人々が月ごとに集まる場」という含意もあると言われています。
3つの目的
MENSAは創設当初から、次の3つの目的を掲げています。
- 人類の利益のために知的な才能を発見・育成する
- 知能の性質・特性・活用法に関する研究を奨励する
- 会員に知的・社会的な刺激を与える環境を提供する
入会条件は「IQの高さ」だけですが、エリートを形成したり、知能で社会的優位に立つことを目的とした団体ではありません。あくまで「知的好奇心を持つ人同士の交流の場」が核心です。
MENSAの歴史
創設(1946年)
MENSAは1946年10月1日、イギリス・オックスフォードで誕生しました。設立者は2人です。
- ローランド・ベリル(Roland Berrill):オーストラリア出身で英国に在住していた弁護士。知的な集まりへの強い関心を持つ一方、かなり個性的な人物だったとされます。
- ランス・ウェア博士(Dr. Lancelot Lionel Ware):イギリス出身の科学者。国立医学研究所での勤務を経て法曹界を目指していた頃、知能検査の研究に取り組んでいました。
2人は第二次世界大戦直後に知り合い、「高い知能を持つ人々が集まる社交クラブを作れば、互いを刺激し合えるのではないか」という発想から組織を立ち上げました。当初は英国内だけの小規模な集まりでしたが、1960年にアメリカへ拡大し、1964年に正式な国際組織としての憲法が制定、1976年にMensa International Ltdとして法人化されます。
世界への広がり
現在MENSAは100か国以上に支部を持ち、会員数は13万人超。国別では米国が最多で約5万7,000人、英国が約2万1,000人と続きます。アジアでは日本・中国・インド・韓国などにも活発な支部があります。
入会条件――「上位2%」とは何か
唯一の条件はIQだけ
MENSAの入会資格は世界共通で、人口の上位2%に相当する知能指数(IQ)を持つこと、それだけです。学歴・年齢・職業・国籍・収入・資格は一切問いません。
上位2%はIQいくつか
IQの数値は使用するテストによって異なりますが、最も広く使われるウェクスラー式(SD=15)の場合、上位2%はIQ130以上が目安です。
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| テスト | 標準偏差(SD) | MENSA基準(上位2%の目安) |
|---|---|---|
| ウェクスラー式(WAIS・WISC) | 15 | IQ130以上 |
| カテル式 | 24 | IQ148以上 |
※IQの数値はスケールによって異なります。どちらも「人口上位2%」という同じ基準です。
上位2%は統計的には100人に2人の割合です。実際には基準を満たしていてもMENSAに加入しない人が大多数であり、入会は完全に任意です。「加入していない=IQが低い」を意味しません。
MENSAの入会資格は「IQだけ」——他の条件がない理由
MENSAが「IQのみ」を入会条件としているのは、意図的な設計です。創設者の一人であるランス・ウェア博士は「あらゆる背景を持つ人が参加できる、能力だけで評価される場が必要だ」という考えを持っていました。学歴・職業・経済的背景・年齢を問わないことで、アカデミアや特定の職業に偏らない多様なメンバーが集まります。
実際、MENSAには研究者・医師・弁護士だけでなく、職人・主婦・学生・フリーランサーなど職業は多岐にわたります。年齢層も幅広く、10代から90代まで会員がいます(日本でも10代の会員が存在します)。
著名な会員については別記事でまとめています。
JAPAN MENSAへの入会方法
日本での入会窓口はJAPAN MENSA(一般社団法人 日本メンサ)です。公式サイト(mensa.jp)から申し込みができます。
入会の流れ
- 公式サイトで受験申し込みをする(締め切りは試験日の1週間前)
- 受験番号と入金先の案内メールを受け取る
- 受験料を振り込み、指定会場でテストを受ける
- 約3〜4週間後に結果が届く
- 合格者は入会手続きを経て会員に
試験の概要
試験は約1時間(説明含む)で、日本語のみで実施されます。出題形式は非言語的な知的問題(図形・数列・パターン認識など)が中心です。具体的な問題内容は公表されていません。
受験できる年齢に制限はありませんが、15歳以上・日本在住が条件です(15歳未満は心理士による検査結果での判定が可能)。また、生涯3回まで受験でき、不合格の場合は前回から1年以上あけて再挑戦できます。
費用(2025年時点)
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| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 受験料 | 11,000円(税込) |
| 入会金 | 3,000円 |
| 年会費 | 3,000円/年 |
| 会員証発行 | 2,000円(希望者のみ) |
※費用は変更されることがあるため、必ず公式サイトで確認してください。
別の入会経路――既存の心理検査を使う方法
WAIS(成人用)やWISC(子ども用)など、心理士が実施した標準化された知能検査の結果を用いて入会判定を申請することも可能です。検査の実施から1年以内の結果が対象となります。すでに他の機関で検査を受けた方は、この方法も選択肢になります。
MENSAの活動内容
地域グループとSIG
MENSAの活動は大きく「地域グループ」と「SIG(特別利益グループ)」の2軸で行われています。
地域グループは各都道府県・都市を単位とした集まりで、食事会・勉強会・観光などを企画します。
SIG(Special Interest Group)は共通の興味関心を持つ会員が自発的に作るグループです。将棋・ボードゲーム・文学・プログラミング・料理・ダイビングなど、テーマは多種多様で、学術的なものから趣味の集まりまで幅広く存在します。
JAPAN MENSAの会員向けサービス
JAPAN MENSAでは、以下のような会員向けサービスが提供されています。
- 月刊会員誌「卓袱台(ちゃぶだい)」の発行
- 定期的な会員イベント・交流会の開催(一部はゲスト参加も可)
- 国際的なMENSA会員との交流イベント
- Mensa Internationalの会員としての待遇(海外支部のイベント参加も可能)

MENSAに入ると何が得られるか
MENSAの価値は「頭の良さの証明」ではなく、入ってからの体験にあります。会員が実際に得られるものとして、次のような声がよく聞かれます。
- 知的な交流:似た思考回路を持つ人と話せて、日常では得にくい知的刺激がある
- 趣味でつながる仲間:SIG(同好会)で同じ関心の友人ができる
- 国内外のイベント:交流会や海外支部のイベントに参加できる
あわせて、期待と実態のギャップも知っておくと選びやすくなります。MENSAは資格や学術称号ではないため採用・昇進に直結するものではなく、活動への参加は任意で、日本ではまだ知名度も高くありません。つまり「入るだけ」で状況が変わる団体ではなく、自分から交流に参加してこそ価値が生まれる場所です。
MENSAは知能を競う場ではなく、知的好奇心を持つ人同士がフラットにつながる交流の場です。何を目的に入るかによって、得られるものは大きく変わります。
まとめ
MENSAは1946年に英国で生まれ、80年近い歴史を持つ世界最大の高IQ団体です。入会条件はIQが人口の上位2%に相当すること、それだけ。知識・学歴・職業は問われません。日本では7,000人以上が加盟し、受験料11,000円で挑戦できます。
知能を競う場ではなく、知的好奇心を持つ人同士がフラットにつながる交流の場——それがMENSAの本質です。興味があれば、まず公式サイトで試験日程を確認してみてください。
あわせて、指標としての「IQとは」や、「MENSA会員として知られる著名人」もどうぞ。
参考・出典
- JAPAN MENSA「入会方法」 https://mensa.jp/join.html (2026-08-20参照)
- JAPAN MENSA「メンサとは」 https://mensa.jp/about.html (2026-08-20参照)
- Mensa International「History of Mensa」 https://www.mensa.org/history/ (2026-08-20参照)