
2026年4月1日、改正道路交通法の施行により自転車にも「青切符(交通反則通告制度)」が導入されました。これまで自転車の軽微な交通違反は指導警告にとどまることが多かったのですが、改正後は16歳以上の自転車利用者が対象となり、信号無視・ながらスマホなど113種類の違反行為に反則金が科されるようになっています。「青切符っていくら?」「どんな違反が対象?」といった疑問に答えながら、制度の概要・対象違反・反則金・手続きの流れを2026年10月時点の情報でまとめます。
自転車の青切符(交通反則通告制度)とは
青切符とは「交通反則告知書」の通称で、比較的軽微な交通違反に対して警察官が交付する書類です。「交通反則通告制度」という制度のもとで運用されており、反則金を期限内に納付すれば刑事裁判に進まず、前科もつきません。
もともと自動車・オートバイを対象に導入されていた制度ですが、自転車関連の事故増加を受けて2026年4月1日施行の改正道路交通法によって自転車にも拡大されました。
導入の背景
自転車が関係する交通事故は近年増加傾向にあり、特にながらスマホや信号無視などの危険な違反が問題視されていました。これまでは取り締まっても指導警告にとどまるケースが多く、抑止効果が限定的でした。青切符制度の導入により、行政罰(反則金)による実効的な抑止力を持たせることが目的とされています。
対象者・対象違反・反則金
対象者は16歳以上の自転車利用者全員
対象となるのは16歳以上で自転車に乗るすべての人です。運転免許の有無は関係ありません。16歳未満は原則として「指導警告」で対応されます。ただし酒酔い運転など重大違反については年齢に関わらず刑事事件として扱われます。
主な対象違反と反則金一覧
対象となる違反行為は113種類で、反則金は3,000円〜12,000円の範囲に設定されています。以下は代表的な違反行為とその金額です(金額は高い順)。
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| 違反行為 | 反則金 |
|---|---|
| ながらスマホ(携帯電話使用・画面注視) | 12,000円 |
| 速度超過(25〜30km/h未満) | 12,000円 |
| 速度超過(20〜25km/h未満) | 10,000円 |
| 遮断踏切への立入り(遮断機が降りている踏切) | 7,000円 |
| 速度超過(15〜20km/h未満) | 7,000円 |
| 信号無視 | 6,000円 |
| 車道の右側通行(逆走) | 6,000円 |
| 歩道通行(通行可の標識がない場合) | 6,000円 |
| 通行区分違反(左側通行以外の違反等) | 6,000円 |
| 追い越し違反 | 6,000円 |
| 踏切一時不停止(遮断機のない踏切での不停止) | 6,000円 |
| 交差点安全進行義務違反 | 6,000円 |
| 路側帯通行方法違反(右側路側帯通行等) | 6,000円 |
| ブレーキ不良(制動装置不良) | 5,000円 |
| 指定場所での一時不停止(「止まれ」標識) | 5,000円 |
| 夜間無灯火 | 5,000円 |
| 傘差し運転 | 5,000円 |
| イヤホン使用(安全な運転に支障がある状態) | 5,000円 |
| 歩行者等妨害(横断歩道での停止義務違反等) | 5,000円 |
| 安全地帯通過時の徐行義務違反 | 5,000円 |
| 並進禁止違反(2列以上で並んで走行) | 3,000円 |
| 二人乗り(許可された場合を除く) | 3,000円 |
| 歩道での徐行義務違反 | 3,000円 |
| 二段階右折違反(交差点右折方法違反) | 3,000円 |
| 路側帯に停車した際の開放義務違反等 | 3,000円 |
※ 傘差し運転・イヤホン使用については、都道府県の公安委員会規則で定められている地域が対象です。速度超過は一般に制限速度のある道路での違反が対象で、電動アシスト付き自転車等も含みます。全113種類は道路交通法の施行令・施行規則で規定されています。
青切符・赤切符・指導警告の3段階
自転車の取り締まりでは、違反の種類と程度によって大きく3段階に分かれています。
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| 区分 | 対象 | おもな結果 | 前科 |
|---|---|---|---|
| 指導警告 | 軽微な違反・初回など | 指導・警告のみ | なし |
| 青切符 | 軽微な113種の違反 | 反則金3,000〜12,000円 | なし |
| 赤切符 | 酒酔い運転・妨害運転など重大違反 | 刑事手続き・略式裁判 | あり |
警察は基本的には指導警告を優先するとしており、青切符が交付されるのは悪質・危険な違反が繰り返されるなど、明らかに危険と判断される場合です。
赤切符の対象となる重大違反(刑事手続き)には、酒酔い運転・麻薬等運転・妨害運転(著しい交通の危険を生じさせる運転)などが含まれます。これらは行政処分と刑事処分の両方を受ける可能性があります。
青切符を受けたときの手続きの流れ
- 違反の取り締まり:警察官が違反を確認し、反則告知書(青切符)を交付します。
- 反則金の告知:交付された書面に反則金の額と納付期限(原則7日以内)が記載されます。
- 仮納付:銀行・郵便局・コンビニなどで仮納付を行います。
- 正式納付書の送付:仮納付後、正式な納付書が送付されます。
- 正式納付で手続き終了:期限内に正式納付すれば刑事手続きには移行せず、前科もつきません。
反則金を払わない場合(不払い)は刑事事件として扱われ、検察庁に送致・起訴される可能性があります。起訴されれば罰金刑が科され前科となります。
よくある疑問
ゴールド免許に影響する?
影響しません。 青切符は違反点数が付かない行政処分のため、自動車運転免許の点数やゴールド免許の区分には影響しません。自転車利用者が自動車免許を保有している場合も同様です。
歩道は走ってはいけない?
原則として自転車の歩道通行は禁止(道路交通法第17条)ですが、次の場合は例外として認められています。
- 「自転車通行可」の標識がある歩道
- 車道の通行が危険な状況
- 13歳未満の子どもが乗っている場合
- 70歳以上の高齢者が乗っている場合
- 身体の不自由な人が乗っている場合
例外に当てはまらずに歩道を走ると、6,000円の反則金の対象になります。なお、歩道を通行できる場合でも、歩行者側に寄って徐行する義務があります。
自転車保険との関係は?
青切符制度の導入とは別に、東京都・大阪府など多くの自治体で自転車保険(損害賠償責任保険)への加入が義務化されています。青切符で反則金を払っても、事故を起こして相手に怪我をさせた場合の賠償責任は別の問題です。自転車保険への加入状況も合わせて確認しておくことをおすすめします。
まとめ
2026年4月1日に施行された自転車の青切符(交通反則通告制度)は、16歳以上の自転車利用者を対象に113種類の違反行為に反則金3,000〜12,000円を科す制度です。特にながらスマホ(12,000円)・速度超過・信号無視(6,000円)への注意が求められます。「指導警告→青切符→赤切符」の3段階の取り締まりを理解し、日常の自転車利用でルールを守るよう心がけたいですね。
参考・出典
- 東京都都民安全総合対策本部「交通反則通告制度(青切符制度)が導入されました!」 https://www.tomin-anzen.metro.tokyo.lg.jp/kotsu/topics-k/blue_ticket_system (2026-10-02参照)
- 愛知県「自転車への交通反則通告制度(青切符)について」 https://www.pref.aichi.jp/soshiki/kenmin-anzen/cycle-safety-aokippu.html (2026-10-02参照)