
日本には「翔んで埼玉」「グンマー帝国」「うどん県」など、県民が笑いに変えてきた自虐ネタ・ご当地ミームが数多く存在します。インターネットで広まったものから公式キャンペーンに採用されたものまで、各都道府県には固有の「あるある」があります。この記事では全47都道府県の代表的なご当地ミーム・自虐ネタを地方別テーブルでまとめました。
北海道・東北地方
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| 都道府県 | 代表ミーム・自虐ネタ | ひとこと |
|---|---|---|
| 北海道 | 試される大地 | 広大な自然と開拓精神を示すキャッチフレーズ。「北海道に住むことで人間の強さが試される」として自虐的にも愛用される |
| 青森県 | ねぷたとねぶた、どっちが本物か問題 | 弘前の「ねぷた」と青森市の「ねぶた」で呼称が違い、毎年どちらが正式かを語り合う定番ネタ |
| 岩手県 | 岩手は東北の北海道 | 面積が全国2位で「岩手を歩いていると岩手が終わらない」という広大さネタ。陸前・南部など地域による文化差も大きい |
| 宮城県 | 仙台は東北の首都 | 「東北の中心は仙台」という自負ネタ。東北6県で仙台への集中度が高く、他県から半ば公認されている |
| 秋田県 | 美人県・竿灯しかない | 美人が多い県として有名だが「観光といえば竿灯と横手のかまくら」と自虐的に認める地元民が多い |
| 山形県 | さくらんぼ自慢 | さくらんぼ生産量日本一を誇るが「山形って何があるの?」と聞かれると「さくらんぼ!」とだけ答えるネタ |
| 福島県 | ままどおるのCMを全員歌える | 地元銘菓「ままどおる」のCMソングを福島県民はほぼ全員覚えているというあるある。県外では知る人ぞ知る |
関東地方
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| 都道府県 | 代表ミーム・自虐ネタ | ひとこと |
|---|---|---|
| 茨城県 | 魅力度ランキング常連最下位 | ブランド総合研究所の「地域ブランド調査」で10年近く最下位。2022年以降は脱出したが「いばらぎ」と読まれる問題(正しくは「いばらき」)も継続中 |
| 栃木県 | かんぴょうと宇都宮餃子しかない | かんぴょう生産全国1位で宇都宮が餃子で有名だが「なぜ栃木が餃子なのか」とよく聞かれる |
| 群馬県 | グンマー帝国 | ネット上で「秘境・未開の地」として描かれたミーム。群馬県公式もSNSで乗っかり、今や観光PRに活用している(詳細はグンマー帝国の記事へ) |
| 埼玉県 | 翔んで埼玉 | 「埼玉には何もない」という自虐から生まれた漫画が映画化され大ヒット。埼玉県も公認し、県民が誇りをもって楽しむ国民的自虐ネタに |
| 千葉県 | 千葉都民・成田空港は東京じゃない | 東京に通勤する千葉県民を「千葉都民」と呼ぶ。また成田空港が「東京国際空港」とも呼ばれることへの複雑な感情も定番 |
| 東京都 | 方言がない・東京(23区)が全て | 「東京出身です」と言うと23区か多摩か問われる。東京に方言がないため「東京弁」が実は存在することに驚かれることも |
| 神奈川県 | 横浜市民は神奈川県民と思っていない | 横浜市民は「出身は横浜です」と答え、神奈川県とは言わないというネタ。横浜の存在感が大きすぎるための現象 |
中部地方
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| 都道府県 | 代表ミーム・自虐ネタ | ひとこと |
|---|---|---|
| 新潟県 | 米・日本酒・雪の三冠 | 「魚沼産コシヒカリ」ブランドと日本酒の産地として自負が強い。「新潟の食が日本一」と断言する県民が多い |
| 富山県 | 薬売りと黒部ダム | 越中富山の薬売りは全国的に知られた歴史的文化。ホタルイカやブリも名産だが「まず薬から話が始まる」 |
| 石川県 | 金沢はちょっと京都みたいな説 | 金沢市は歴史的街並みと伝統工芸が残り「北陸の京都」とも呼ばれる。県民の文化的自負は高い |
| 福井県 | メガネと恐竜博物館の二本柱 | 眼鏡フレーム国内シェア約96%のめがね産地・鯖江市が有名。福井県立恐竜博物館は世界三大恐竜博物館の一つ |
| 山梨県 | 富士山は山梨か静岡か問題 | 富士山の山頂は静岡・山梨の両県にまたがるため「どっちの山か」論争が絶えない。桃・ワインも名産 |
| 長野県 | 学力日本一・信州の自負 | 全国学力テストで上位常連で知られる。「信州」という呼称への愛着も強く、長野より信州と名乗ることが多い |
| 岐阜県 | 白川郷以外の知名度が低い | 世界遺産・白川郷が有名すぎて他の地域が霞む。岐阜市の中心部があまり観光地として知られていないのも定番ネタ |
| 静岡県 | 東西に長すぎて県内格差・富士山マウント | 静岡市vs浜松市の東西格差ネタが有名。また「富士山の見える景色が日常」という優越感も県民の定番 |
| 愛知県 | 名古屋独自文化圏・モーニング | 「名古屋とは独立した文化圏」という自意識が強く、独自の食文化(ひつまぶし・天むす・ういろう)が自慢。喫茶店モーニングサービスの豊かさも誇り |
近畿地方
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| 都道府県 | 代表ミーム・自虐ネタ | ひとこと |
|---|---|---|
| 三重県 | 近畿か東海かわからない問題 | 三重県は地理的に東海と近畿の境界にあり「東海三県(愛知・岐阜・三重)」と「近畿」の間で所属が揺れる。三重県民は「どっちでもいい」と達観している |
| 滋賀県 | 琵琶湖しかない(ミルクボーイ) | お笑いコンビ・ミルクボーイの漫才「琵琶湖」でバズったフレーズ。実際は湖東三山や信楽焼など見どころが豊富 |
| 京都府 | いけずな京都人・ぶぶ漬け | 「ぶぶ漬けでもどうどす(=そろそろ帰ってください)」という婉曲表現の文化がネタにされる。京都人の本音と建て前の使い分けも有名 |
| 大阪府 | 粉もん・たこ焼き機が各家庭にある説 | 大阪各家庭にたこ焼き器があるというネタは都市伝説的だが、調査では実際に保有率が高い。ボケとツッコミを求められる文化も定番 |
| 兵庫県 | 広すぎて出身地を言いにくい | 神戸・阪神間・姫路・淡路島・但馬など地域差が大きく、「兵庫出身です」と言うと場所が全く伝わらないという悩みがある |
| 奈良県 | シカに噛まれた経験 | 奈良公園のシカは人慣れしており観光客が鹿せんべいを持っていると追いかけられる。「シカに服を噛まれた」経験が県民あるある |
| 和歌山県 | 梅と温泉しかイメージされない | 梅干し生産全国一・南紀白浜温泉などがあるが全国認知度は高くない。「本州最南端の県なのに」と地元では惜しまれる |
中国・四国地方
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| 都道府県 | 代表ミーム・自虐ネタ | ひとこと |
|---|---|---|
| 鳥取県 | スタバがなかった(解消済み) | 2015年まで全国唯一スターバックスがない県として知られ大きな話題に。現在は出店済みだが伝説として語り継がれている |
| 島根県 | 鳥取と島根を間違えられる | 「鳥取と島根、どっちがどっちか分からない」問題は全国あるある。島根側は「出雲大社があるほう」と定番回答する |
| 岡山県 | 晴れの国・桃太郎の故郷 | 晴れの日数が全国上位で「晴れの国おかやま」を自称。桃太郎伝説の地としても知られ、駅構内から桃太郎の像がある |
| 広島県 | カープファンの熱狂ぶり | 広島東洋カープへの愛着は他球団ファンをも驚かせる。「広島市民はカープがあれば生きていける」と言われるほどの熱量 |
| 山口県 | 総理大臣輩出率が高い | 伊藤博文・山縣有朋ら明治の元勲から安倍晋三元首相まで、山口(旧・長州)出身の総理大臣が日本最多。「総理大臣の聖地」 |
| 徳島県 | 阿波踊り本家争い(vs池袋) | 阿波踊り発祥の地・徳島と、大規模開催で知られる東京・池袋の阿波踊りの関係性がネタになる。徳島は「本家は徳島」と強調する |
| 香川県 | うどん県(公式名称)・うどん脳 | 県が「うどん県」を公式採用。1人あたりのうどん消費量が全国1位で「県民はうどんのことしか考えていない」という「うどん脳」もネタ |
| 愛媛県 | みかんと松山・坊っちゃん | みかん生産全国上位で「愛媛のみかんは世界一」という自負が強い。夏目漱石の「坊っちゃん」の舞台・松山も誇り |
| 高知県 | 一人あたり飲酒量日本一・ハチキン | お酒の消費量が全国トップクラスで「高知の飲み会は長い」は定評。また「ハチキン」(男勝りで行動力のある女性)も高知ならでは |
九州・沖縄地方
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| 都道府県 | 代表ミーム・自虐ネタ | ひとこと |
|---|---|---|
| 福岡県 | 九州の東京・美食都市 | 博多ラーメン・もつ鍋・水炊き・明太子など食が豊かすぎて「東京より福岡のほうが食事がおいしい」という自負が強い。「アジアの玄関口」を名乗ることも |
| 佐賀県 | 何もない・バルーンフェスタだけある | 「佐賀にはなにもなかぁ」という自虐は県民公認。しかし佐賀インターナショナルバルーンフェスタは世界規模の大会 |
| 長崎県 | 坂と島と出島 | 長崎市は坂が多く「日本のヴェネチア」とも言われる。離島が日本一多い県でもある。「鎖国時代の唯一の窓口・出島」への誇りも強い |
| 熊本県 | くまモン一強 | くまモンの経済効果は年間1,000億円超とも言われ「くまモンなしでは熊本を語れない」。ゆるキャラ界の絶対王者として君臨 |
| 大分県 | 温泉湧出量・源泉数ともに日本一 | 「温泉日本一」を自負し「大分は日本一の温泉地」を当然のこととして話す。別府・湯布院が国際的にも有名 |
| 宮崎県 | 南国リゾート・マンゴーの聖地 | 「宮崎はハワイに似ている」という自負ネタ。完熟マンゴーの名産地で、タレントの宮崎出身者が意外に多いことも定番トーク |
| 鹿児島県 | 桜島と薩摩の誇り | 常時噴煙が上がる活火山・桜島を日常風景として生活する県民気質はたくましい。薩摩藩の歴史への誇りが強く「維新は薩摩が作った」という自負も |
| 沖縄県 | 沖縄タイム・沖縄そばはそばか問題 | 「沖縄タイム」とは約束の時間に遅れることへの許容感。また沖縄そばは小麦粉100%で蕎麦粉を使わないが「そば」を名乗ることへの論争も有名 |
豆知識① 公式が認めた・乗っかったご当地ミーム
ご当地ミームの中には、地方自治体が公式に認定・活用するものもあります。
翔んで埼玉(埼玉県):魔夜峰央の漫画が2019年に映画化。埼玉県が公式に「翔んで埼玉」とのコラボを推進し、PR動画にも使われた。「埼玉には何もない」という自虐が逆に埼玉への愛着を高めるという現象を起こした。
うどん県(香川県):2011年に香川県が公式採用した愛称。俳優・要潤を「うどん県副知事」に任命する大型PRキャンペーンを展開し話題になった。うどんへの誇りを行政が率先して打ち出した成功例。
グンマー帝国(群馬県):2ちゃんねる(現5ちゃんねる)を発祥とするネットミーム。群馬県の公式SNS担当者がミームに乗っかった投稿をして話題を呼び、現在は観光PR要素として活用されている(詳しくはグンマー帝国とは何か)。
試される大地(北海道):北海道の農業・観光振興をイメージしたキャッチフレーズ。厳しい環境での農業開拓をポジティブに表現したもので、道民の自負と自虐が混ざった言葉として広まった。
豆知識② 今は解消された「昔の自虐ネタ」
ミームが生まれた当時は事実だったが、その後解消されたネタもあります。
鳥取県のスタバ問題(2015年解消):2015年まで全国47都道府県で唯一スターバックスが存在しなかった鳥取県。当時の平井知事が「スタバはないけどスナバ(砂丘)がある」と発言してPRに活かした。現在は鳥取市内に出店済み。
茨城県の魅力度ランキング最下位(2022年以降は脱出):ブランド総合研究所の「地域ブランド調査」で2013年から約10年間最下位常連だった茨城県。「いばらぎ」と誤読される問題とともに県民の半ば公認の悩みだったが、2022年以降は最下位を脱出している。
その他のネタも地域の実情が変わると伝説化されていきます。「昔はそうだったらしい」という歴史になるのも、ご当地ミームの面白さのひとつです。
腕試しクイズ(全5問)
ご当地ミームをどれだけ知っているか試してみましょう。全47都道府県のミームを読んだあとなら高得点が狙えます。
まとめ
全47都道府県の自虐ネタ・ご当地ミームを地方別にまとめました。地元愛ゆえの自虐、公式化された笑い、ネットで広まったミームなど、形はさまざまです。ご当地ミームは単なる笑いではなく、その土地の文化・歴史・誇りが詰まっています。旅行前の予習にも、地元への愛着を再確認するのにも活用してみてください。ネットミーム全般の歴史はネットミーム一覧でもまとめています。