SDGs 17の目標一覧|169ターゲットの意味と背景をやさしく解説

SDGsとは、2015年9月に国連で採択された「持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals)」のことで、2030年までに世界が達成すべき17の目標と169のターゲットから構成されます。貧困・飢餓・教育・環境・平和など地球規模の課題を網羅した国際的な行動指針で、世界193か国が合意した目標です。この記事では、17の目標それぞれの正式名称・意味・背景と、169のターゲット全てを一覧でわかりやすく解説します。

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SDGsとは

SDGsは「Sustainable Development Goals」の頭文字で、日本語では「持続可能な開発目標」と訳されます。

採択の経緯と2030アジェンダ

2015年9月25日、ニューヨークの国連本部で開催された「持続可能な開発サミット」で、世界193か国の代表が「持続可能な開発のための2030アジェンダ(2030 Agenda for Sustainable Development)」を採択しました。SDGsはこのアジェンダの中核をなすもので、2016年から2030年までの15年間に取り組む国際目標として設定されています。

SDGsは17の目標(ゴール)と169のターゲット(数値目標・行動目標)で構成され、各ターゲットの達成状況を測るための232の指標(インジケーター)も設定されています。

MDGsとの違い

SDGsの前身は、2000年に採択された「MDGs(ミレニアム開発目標)」です。MDGsは2015年までに途上国を中心に取り組む8目標でしたが、SDGsはより広く、先進国も含む全加盟国が対象です。

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項目 MDGs(2000〜2015年) SDGs(2016〜2030年)
目標数 8目標・21ターゲット 17目標・169ターゲット
対象 主に途上国 先進国を含む全加盟国
策定方法 専門家・国際機関主導 国連加盟国・市民社会が参加
経済成長との関係 あまり明記せず 環境と経済の両立を明示

SDGsでは「誰一人取り残さない(Leave no one behind)」という理念のもと、途上国だけでなく先進国も含むすべての国が当事者として取り組む普遍的な目標が設定されました。

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SDGsの5つのP

SDGsの17目標は「5つのP」として分類されると、体系的に理解しやすくなります。

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P 日本語 対応する目標
People(人間) 人間の尊厳・基本的ニーズ 目標1・2・3・4・5
Planet(地球) 地球環境の保護 目標6・12・13・14・15
Prosperity(豊かさ) 経済的・社会的な豊かさ 目標7・8・9・10・11
Peace(平和) 平和・公正・包摂的な社会 目標16
Partnership(連携) グローバルなパートナーシップ 目標17

SDGs 17の目標 一覧

SDGsの17の目標を、日本語キャッチコピー・正式目標名・ターゲット数・5P分類とともに一覧表にまとめました。

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番号 キャッチコピー 正式目標名(要旨) ターゲット数
1 貧困をなくそう あらゆる場所のあらゆる貧困を終わらせる 7
2 飢餓をゼロに 飢餓を終わらせ、食料安全保障と持続可能な農業を実現 8
3 すべての人に健康と福祉を あらゆる年齢の人々の健康的な生活を確保し福祉を促進 13
4 質の高い教育をみんなに 包摂的・公正な質の高い教育と生涯学習の機会を確保 10
5 ジェンダー平等を実現しよう ジェンダー平等と女性・女児のエンパワーメントを達成 9
6 安全な水とトイレを世界中に 水と衛生の利用可能性と持続可能な管理を確保 8
7 エネルギーをみんなに そしてクリーンに 安価で信頼できる持続可能なエネルギーへのアクセスを確保 5
8 働きがいも経済成長も 包摂的な経済成長と完全雇用・ディーセント・ワークを促進 12
9 産業と技術革新の基盤をつくろう 強靱なインフラ整備・持続可能な産業化・イノベーション 8
10 人や国の不平等をなくそう 国内・国際間の不平等を是正する 10
11 住み続けられるまちづくりを 包摂的・安全・強靱で持続可能な都市・人間居住の実現 10
12 つくる責任 つかう責任 持続可能な生産消費形態を確保する 11
13 気候変動に具体的な対策を 気候変動とその影響を軽減するための緊急対策を講じる 5
14 海の豊かさを守ろう 海洋・海洋資源を保全し持続可能な形で利用する 10
15 陸の豊かさも守ろう 陸域生態系の保護・回復、砂漠化防止、生物多様性損失の阻止 12
16 平和と公正をすべての人に 平和で包摂的な社会の促進と効果的・説明責任のある制度構築 12
17 パートナーシップで目標を達成しよう 実施手段を強化しグローバル・パートナーシップを活性化 19
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人間・社会分野(目標1〜6)People

人間の尊厳と基本的なニーズに関わる6つの目標です。貧困・飢餓・健康・教育・ジェンダー・水衛生を扱い、すべての人が安心して生きられる社会の基盤を構成します。

目標1:貧困をなくそう

正式名称:あらゆる場所のあらゆる形態の貧困を終わらせる

2030年アジェンダの採択当時は「1日1.25ドル未満」が極度の貧困の指標でしたが、世界銀行は2022年に購買力平価を更新し、現在の基準は1日2.15ドル未満(2017年PPP基準)となっています。世界では2022年時点で約7億人が極度の貧困状態にあるとされています(世界銀行)。

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ターゲット 内容
1.1 2030年までに、極度の貧困(採択当時1日1.25ドル未満、現在は2.15ドル未満を使用)を世界中で終わらせる
1.2 2030年までに、各国定義の貧困状態にある全年齢の男女・子どもを少なくとも半減
1.3 国際的に定めた社会保護制度・措置を実施し、貧困層・脆弱層への十分な対処
1.4 2030年までに、貧困層・脆弱層が経済的資源・基礎的サービス・土地などへ平等に権利を持てるようにする
1.5 2030年までに、貧困層・脆弱層のレジリエンスを高め、気候変動・経済危機等への暴露と脆弱性を軽減
1.a 途上国に対して、貧困根絶のための政策実施に向けた支援を強化
1.b 貧困根絶に向けた施策を支援する政策・制度の枠組みを構築

目標2:飢餓をゼロに

正式名称:飢餓を終わらせ、食料安全保障及び栄養改善を実現し、持続可能な農業を促進する

2030年までに飢餓を終わらせ、子どもの栄養不良をなくすとともに、持続可能な農業システムの構築を目指します。世界で約7億3,300万人(2023年・FAO推計)が食料不安にさらされています。

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ターゲット 内容
2.1 2030年までに飢餓を終わらせ、貧困層・乳幼児を含むすべての人が安全・栄養ある食料を通年で確保
2.2 2030年までに、5歳未満児のスタンティング(低身長)・ウェイスティング(栄養不足)をなくし栄養不良を撲滅
2.3 2030年までに小規模食料生産者(特に女性・先住民)の農業生産性と所得を倍増
2.4 2030年までに持続可能な食料生産システムを確保し、農業の生産性向上と生態系維持を両立
2.5 2020年(暫定期限)までに種子・栽培植物・家畜等の遺伝的多様性を維持し、公正な利益配分を促進
2.a 農業インフラ・農業研究・普及サービスへの投資拡大(途上国・後発開発途上国を特に支援)
2.b 農産物の輸出補助金の廃止を含む農業の不正な貿易制限・歪みを是正
2.c 食料一次産品市場の適切な機能を確保し過度な価格変動を防ぐ措置の採択
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目標3:すべての人に健康と福祉を

正式名称:あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を促進する

妊産婦・新生児の死亡削減からユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)の達成まで、幅広い健康課題に対応します。UHCとは、すべての人が必要な保健サービスを経済的困難なく受けられる状態を指します。

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ターゲット 内容
3.1 2030年までに妊産婦死亡率を出生10万件当たり70人未満に削減
3.2 2030年までに新生児・5歳未満児の予防可能な死亡をなくす
3.3 2030年までに、エイズ・結核・マラリア・熱帯病・肝炎・水系疾患などの感染症を終わらせる
3.4 2030年までに、非感染性疾患(心疾患・がん・糖尿病など)による早期死亡を1/3削減、精神保健を促進
3.5 薬物乱用・アルコールの有害使用の防止・治療を強化
3.6 2020年までに世界の道路交通事故による死傷者を半減
3.7 2030年までに性と生殖に関する保健サービスへの普遍的アクセスを確保
3.8 すべての人がユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)を享受できるようにする
3.9 2030年までに有害化学物質・大気・水・土壌汚染による死亡・疾病を大幅削減
3.a タバコ規制枠組み条約(FCTC)の実施を全諸国で強化
3.b 必須医薬品・ワクチンへのアクセスを途上国で確保(TRIPS協定のフレキシビリティ活用)
3.c 途上国(特に後発開発途上国・小島嶼開発途上国)の保健財政・医療人材・研究能力を強化
3.d 健康上のリスクの早期警告・リスク軽減・管理のための能力を全諸国で強化

目標4:質の高い教育をみんなに

正式名称:すべての人々への包摂的かつ公正な質の高い教育を提供し、生涯学習の機会を促進する

無償の初等・中等教育の完了から高等教育・職業訓練のアクセスまでを対象とし、ESD(持続可能な開発のための教育)も含む幅広い教育目標です。

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ターゲット 内容
4.1 2030年までに、すべての子どもが無償・公正・質の高い初等・中等教育を修了できるようにする
4.2 2030年までに、すべての子どもが就学前教育にアクセスでき、初等教育に備える
4.3 2030年までに、すべての人が職業・専門技術教育・高等教育への公正なアクセスを持つ
4.4 2030年までに、技術・職業スキルを含む関連スキルを持つ若者・成人を大幅増加
4.5 2030年までに、教育における性差・障害・先住民・脆弱な状況に置かれた子どもへの差別をなくす
4.6 2030年までに、すべての若者・相当数の成人が読み書き・計算の基礎的リテラシーを習得
4.7 2030年までに、ESD(持続可能な開発のための教育)・グローバルシチズンシップ教育を普及
4.a 子ども・障害・ジェンダーに配慮したインクルーシブな学習環境を構築・改善
4.b 2020年までに、奨学金・高等教育プログラム(職業訓練含む)の枠を途上国向けに大幅拡大
4.c 2030年までに、途上国・後発開発途上国の有資格の教員を大幅増加

目標5:ジェンダー平等を実現しよう

正式名称:ジェンダー平等を達成し、すべての女性及び女児のエンパワーメントを行う

女性・女児に対する差別・暴力の撤廃から、政治・経済・公共分野への参画確保まで、ジェンダー平等の全側面を扱います。

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ターゲット 内容
5.1 あらゆる地域での女性・女児に対するあらゆる形態の差別を撤廃
5.2 人身取引・性的搾取を含む、女性・女児に対するあらゆる暴力を撤廃
5.3 児童婚・早期結婚・強制結婚・女性器切除などの慣行を撤廃
5.4 無報酬の介護・家事労働を認識・評価し、公共サービス・インフラ・社会的保護の拡充で支援
5.5 政治・経済・公共分野における意思決定のあらゆるレベルで女性の完全・実質的参画を確保
5.6 国際人口・開発会議(ICPD)行動計画に従い、性と生殖に関する健康・権利への普遍的アクセスを確保
5.a 女性に土地・財産・金融サービス・遺産等への平等な権利を与えるための改革を実施
5.b ICT(情報通信技術)の活用促進により、女性のエンパワーメントを強化
5.c ジェンダー平等と女性・女児のエンパワーメントを推進するための政策・法律の採択・強化

目標6:安全な水とトイレを世界中に

正式名称:すべての人々の水と衛生の利用可能性と持続可能な管理を確保する

安全な飲料水・衛生施設へのアクセスから、水質改善・水資源管理まで、水に関する包括的な目標です。世界では2022年時点で約20億人が安全に管理された飲料水サービスを持たないとされています(WHO/UNICEF)。

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ターゲット 内容
6.1 2030年までに、すべての人が安全・安価な飲料水に普遍的・平等にアクセス
6.2 2030年までに、女性・女児・脆弱な状況の人々のニーズに配慮した衛生施設への平等なアクセスと野外排泄の根絶
6.3 2030年までに、汚染の削減・有害物質の排出廃止・廃水処理率の大幅向上で水質を改善
6.4 2030年までに、あらゆるセクターで水利用の効率を大幅に向上させ、淡水の持続可能な採取・供給を確保
6.5 2030年までに、越境協力を含む水資源の統合的管理を全レベルで実施
6.6 2020年までに、山地・森林・湿地・河川・帯水層・湖沼を含む水関連生態系の保護・回復
6.a 水と衛生に関する分野の途上国支援(集水・淡水化・水効率・廃水処理・再利用技術を含む)を強化
6.b 水と衛生の管理向上へのコミュニティ参加を支援・強化
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経済・技術分野(目標7〜11)Prosperity

経済・技術・都市に関わる5つの目標です。クリーンエネルギー・経済成長・産業技術・不平等の是正・持続可能な都市を対象とし、すべての人が豊かに暮らせる社会の実現を目指します。

目標7:エネルギーをみんなに そしてクリーンに

正式名称:すべての人々の、安価かつ信頼できる持続可能な近代的エネルギーへのアクセスを確保する

電力へのアクセスがない人(世界で約7億5,900万人・2022年IEA)への供給拡大と、再生可能エネルギーの普及・エネルギー効率の向上を目指します。

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ターゲット 内容
7.1 2030年までに、安価・信頼できる近代的エネルギーサービスへの普遍的アクセスを確保
7.2 2030年までに、世界のエネルギーミックスにおける再生可能エネルギーの割合を大幅拡大
7.3 2030年までに、世界全体のエネルギー効率の改善率を倍増
7.a 2030年までに、クリーンエネルギーの研究・技術利用促進のための国際協力を強化、途上国のエネルギーインフラ整備と技術を支援
7.b 2030年までに、途上国(特に後発開発途上国・小島嶼開発途上国・内陸開発途上国)のインフラ整備・技術向上を支援

目標8:働きがいも経済成長も

正式名称:包摂的かつ持続可能な経済成長及びすべての人々の完全かつ生産的な雇用と働きがいのある人間らしい雇用(ディーセント・ワーク)を促進する

「ディーセント・ワーク(Decent Work)」とは、国際労働機関(ILO)が提唱する「働きがいのある人間らしい仕事」のことで、適切な報酬・安全な職場・社会的保護などを含む概念です。

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ターゲット 内容
8.1 各国の状況に応じた経済成長を維持(後発開発途上国は少なくとも7%/年)
8.2 多様化・技術革新・高付加価値化を通じた経済生産性の向上(労働集約的産業に重点)
8.3 生産的な活動・ディーセント・ワーク・起業家精神・創造性・イノベーションを促進する政策の推進
8.4 2030年までに資源効率を改善し、経済成長と環境悪化を切り離す(持続可能な消費と生産の国際的な取り組みと連携)
8.5 2030年までに完全かつ生産的な雇用とディーセント・ワークを実現し、同一賃金を確保
8.6 2020年までに就労・就学・職業訓練のいずれも行っていない若者(NEET)を大幅に減少
8.7 強制労働・現代の奴隷制・人身売買の根絶、最悪な形態の児童労働の禁止・廃絶(2025年までに児童労働を終わらせる)
8.8 移住労働者・不安定な雇用の労働者を含む全労働者の権利保護と安全・安心な労働環境の促進
8.9 2030年までに雇用創出・地域文化振興・産品宣伝に資する持続可能な観光業を促進
8.10 国内金融機関の能力強化により、銀行・保険・金融サービスへのアクセスを全員に拡大
8.a 援助整合性の原則(アフリカ成長機会法・特別差異待遇を含む)に従い開発途上国への「貿易のための援助」を拡大
8.b 2020年までに世界規模の若者の雇用に関する戦略を策定・実施し、ILOのグローバル雇用協定を適用
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目標9:産業と技術革新の基盤をつくろう

正式名称:強靱(レジリエント)なインフラ構築、包摂的かつ持続可能な産業化の促進及びイノベーションの推進を図る

道路・鉄道・通信などのインフラ整備と、製造業の持続可能な発展、研究開発・イノベーションの推進を目指します。

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ターゲット 内容
9.1 経済発展と人間の福祉に資する、全ての人が平等にアクセスできる、持続可能なインフラを開発・整備(地域・越境インフラを含む)
9.2 包摂的・持続可能な産業化を促進し、2030年までに後発開発途上国のGDPに占める製造業の割合を倍増
9.3 中小企業(特に途上国)の金融サービスへのアクセスを拡大し、バリューチェーンへの統合を促進
9.4 2030年までにインフラをアップグレードし、産業の持続可能性を向上(クリーンな技術・産業プロセスの普及)
9.5 途上国の能力向上を図りつつ科学研究を強化し、イノベーションを促進(2030年までに研究者数・R&D支出の大幅増加)
9.a 途上国・後発開発途上国への技術・財政支援によるインフラ開発の促進
9.b 途上国の国内技術開発・研究・イノベーションへの支援(多様な産業化と一次産品への付加価値創出を奨励)
9.c 後発開発途上国へのICTアクセスを大幅拡大し、2020年までにインターネットへの普遍的・安価なアクセスを提供

目標10:人や国の不平等をなくそう

正式名称:各国内及び各国間の不平等を是正する

所得・資産の格差から移民・難民の権利保護まで、国内外の経済的・社会的不平等の是正を目指します。世界の資産の半分以上が上位1%の人々に集中しているとされています(オックスファム)。

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ターゲット 内容
10.1 2030年までに最低40%の所得層の所得成長率を国内平均を上回るペースで維持
10.2 2030年までに年齢・性別・障害・人種・民族・出身・宗教・経済的地位等による社会・経済・政治的なインクルージョンを促進
10.3 差別的な法律・政策・慣行を撤廃して機会均等を確保し、関連する立法・政策・行動を促進
10.4 財政・賃金・社会保護政策を採択し、平等の拡大を漸進的に達成
10.5 世界金融市場と金融機関の規制・監視を改善し、強化を進める
10.6 国際経済・金融機関の意思決定における途上国の代表性・発言権を拡大
10.7 計画に基づく移住政策の実施により、秩序ある・安全・正規・責任ある移住と人の移動を促進
10.a WTO協定の特別・差異待遇原則に従い途上国(特に後発開発途上国)に対して関税特恵を実施
10.b ODA・外国直接投資(FDI)等を最も必要とする国(後発開発途上国・アフリカ等)へ促進
10.c 2030年までに移民の送金コストを3%未満に削減し、5%超のコストの送金回廊を廃止

目標11:住み続けられるまちづくりを

正式名称:包摂的で安全かつ強靱(レジリエント)で持続可能な都市及び人間居住を実現する

世界人口の半分以上が都市に住む現代において、スラムの解消・安全な交通・防災・包摂的な公共空間など、持続可能な都市のあり方を目指します。

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ターゲット 内容
11.1 2030年までに、安全・安価な住宅とインフラへの普遍的アクセスを確保し、スラムを改善
11.2 2030年までに、安全・安価・持続可能な交通システムへの普遍的アクセス(特に女性・子ども・障害者・高齢者に配慮)
11.3 2030年までに、包摂的かつ持続可能な都市化を拡大し、参加型・統合型・持続可能な人間居住の計画・管理を強化
11.4 世界の文化遺産・自然遺産の保護・保全を強化
11.5 2030年までに、自然災害(水関連を含む)による死者・被害者・経済的損失を大幅削減(特に途上国・脆弱層に焦点)
11.6 2030年までに、大気・廃棄物管理に注目しながら、都市の一人当たり環境上の悪影響を軽減
11.7 2030年までに、女性・子ども・高齢者・障害者を含むすべての人が安全・包摂的な公共空間にアクセスできるよう整備
11.a 経済・社会・環境面における都市部・都市周辺部・農村部間の良好なつながりを支援
11.b 2020年までに、仙台防災枠組み2015〜2030などの包括的な政策・計画を採択・実施する都市・居住地を大幅増加
11.c 地域資材を活用した持続可能・強靱な建築物整備のため、後発開発途上国を財政・技術支援

環境・自然分野(目標12〜15)Planet

地球環境の保護に関わる4つの目標です。持続可能な生産・消費から気候変動・海洋・陸上生態系まで、地球の自然資源と環境の保全を目指します。

目標12:つくる責任 つかう責任

正式名称:持続可能な生産消費形態を確保する

食品廃棄の半減・有害廃棄物の適正管理・企業の持続可能な取り組みなど、生産と消費のサイクル全体を持続可能にすることを目指します。

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ターゲット 内容
12.1 先進国主導で途上国の発展・能力を考慮した「持続可能な消費と生産に関する10年計画枠組み(10YFP)」を実施
12.2 2030年までに天然資源の持続可能な管理と効率的な利用を達成
12.3 2030年までに小売・消費者レベルの世界全体の食品廃棄を半減し、生産・サプライチェーンの食品ロスを削減
12.4 2020年までに、製品ライフサイクル全体での化学物質・廃棄物の環境に配慮した管理を達成し、大気・水・土壌への放出を大幅削減
12.5 2030年までに廃棄物の発生を削減・防止・再利用・再生利用などにより大幅に削減
12.6 特に大企業と多国籍企業に対し、持続可能な取り組みの採択と定期的な報告(サステナビリティレポート)を奨励
12.7 持続可能な公共調達の慣行の推進(各国の政策・優先課題に従い)
12.8 2030年までに、人々が持続可能な開発・自然と調和したライフスタイルに関する情報と意識を持てるよう確保
12.a 途上国の科学技術能力を強化し、より持続可能な消費・生産形態を促進
12.b 雇用創出・地域文化・産品振興に貢献する観光の持続可能性に関する影響の監視手法の開発・実施
12.c 市場の歪みを除去するため開発途上国の特別ニーズや状況を十分に考慮し、有害な化石燃料補助金を合理化(段階的廃止)

目標13:気候変動に具体的な対策を

正式名称:気候変動及びその影響を軽減するための緊急対策を講じる

気温上昇を1.5℃に抑えるためのパリ協定の実施や、自然災害への適応能力の強化を目指します。地球温暖化は今や「気候危機(Climate Crisis)」とも呼ばれ、世界全体での緊急対応が求められています。

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ターゲット 内容
13.1 すべての国の気候関連の自然災害に対するレジリエンスと適応能力を強化
13.2 気候変動対策を国家政策・戦略・計画に組み込む
13.3 気候変動の緩和・適応・影響軽減・早期警戒に関する教育・啓発・人的・制度的能力を改善
13.a 先進国によるUNFCCC年間1,000億ドル拠出のコミットメントを2020年(暫定)に達成し、緑の気候基金(GCF)を本格運用
13.b 後発開発途上国・小島嶼開発途上国における気候変動関連計画・管理のための能力向上のメカニズムを促進

目標14:海の豊かさを守ろう

正式名称:持続可能な開発のために海洋・海洋資源を保全し、持続可能な形で利用する

海洋汚染の削減・海洋生態系の保護・持続可能な漁業・海洋保護区の拡大など、海に関する包括的な目標です。海洋はCO₂の約25%を吸収しており、地球温暖化抑制にも不可欠な存在です。

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ターゲット 内容
14.1 2025年までに海洋ごみ・富栄養化を含む海洋汚染を大幅削減
14.2 2020年までに、海洋・沿岸の生態系を回復・保護・維持し、持続可能な管理で大幅な悪影響を回避
14.3 あらゆるレベルでの科学的協力強化などを通じ、海洋酸性化の影響を最小化・対処
14.4 2020年までに漁獲を効果的に規制し乱獲・IUU漁業・破壊的漁業慣行を終わらせ、科学的な管理計画を実施
14.5 2020年までに国内法・国際法に従い沿岸域・海洋域の少なくとも10%を保全
14.6 2020年までに過剰漁獲能力・乱獲・IUU漁業につながる補助金を禁止し、不適切な漁業補助金を廃止
14.7 2030年までに小島嶼開発途上国・後発開発途上国に対し、海洋資源の持続可能な利用(水産業・水産養殖・観光業)から得られるGDPの増加を支援
14.a 海洋の健全性改善・途上国(特に小島嶼開発途上国・後発開発途上国)の開発への海洋生物多様性の貢献拡大に向けた科学的知識・研究能力・技術の移転を促進
14.b 小規模・沿岸漁業者が海洋資源と市場にアクセスできるようにする
14.c 「海洋法に関する国際連合条約(UNCLOS)」に基づき国際法を実施し、海洋・海洋資源の保全と持続可能な利用を強化

目標15:陸の豊かさも守ろう

正式名称:陸域生態系の保護、回復、持続可能な利用の推進、持続可能な森林の経営、砂漠化への対処、ならびに土地の劣化の阻止・回復及び生物多様性の損失を阻止する

森林・砂漠・山岳・湿地など陸上の生態系の保全と、野生生物の密猟・違法取引の根絶を目指します。生物多様性の損失は「第6の大量絶滅」とも呼ばれる深刻な課題です。

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ターゲット 内容
15.1 2020年までに、国際協定の下、陸域・内陸淡水生態系・陸域サービスの保全・回復・持続可能な利用を確保(森林・湿地・山地・乾燥地を含む)
15.2 2020年までに森林の持続可能な経営・再生・造林・植林を促進し、特に途上国の森林消失と劣化を大幅に削減
15.3 2030年までに砂漠化に対処し、砂漠化・干ばつ・洪水の影響を受けた土地を回復し、土地の劣化のない世界を構築
15.4 2030年までに持続可能な開発に不可欠な生態系を維持するため山地生態系(生物多様性を含む)を保全
15.5 自然生息地の劣化を抑制し生物多様性の損失を阻止・阻止・絶滅危惧種を保護・消滅を防止するための緊急措置を講じる(2020年)
15.6 遺伝資源の利用から生じる利益の公正・衡平な配分を促進し、遺伝資源へのアクセスを適切に推進(名古屋議定書)
15.7 保護の対象となっている動植物の密猟と違法取引をなくし、野生生物の違法製品の需要・供給の両面に対処
15.8 2020年までに外来種の導入防止・影響軽減のための措置を導入し、優先種(侵略的外来種)を管理・根絶
15.9 2020年までに生態系と生物多様性の価値を国家・地域計画、開発プロセス、貧困削減戦略に組み込む
15.a 生物多様性・生態系の保全と持続可能な利用のための資金を多様な供給源から調達・大幅に増加
15.b 持続可能な森林経営への資金調達を増加し、途上国が保全・植林を実施する資金を提供(先進国・途上国すべての供給元から)
15.c 野生生物の密猟・違法取引対策のために、地域コミュニティの持続可能な生計機会を確保する取り組みを強化

平和・連携分野(目標16〜17)Peace & Partnership

公正な社会と国際協力に関わる2つの目標です。目標16は平和と包摂的な制度構築、目標17はSDGs全体の実施を支える資金・技術・貿易・制度のパートナーシップを扱います。

目標16:平和と公正をすべての人に

正式名称:持続可能な開発のための平和で包摂的な社会を促進し、すべての人々に司法へのアクセスを提供し、あらゆるレベルにおいて効果的で説明責任のある包摂的な制度を構築する

暴力・紛争・汚職・不正な資金の流れの根絶から、透明で説明責任のある制度構築まで、法の支配と公正な社会の実現を目指します。

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ターゲット 内容
16.1 あらゆる場所における、あらゆる形態の暴力及び暴力に関連する死亡率を大幅に削減
16.2 子どもに対する虐待・搾取・取引・あらゆる形態の暴力・拷問をなくす
16.3 国家・国際的なレベルで法の支配を促進し、すべての人々が司法に平等にアクセスできるようにする
16.4 2030年までに違法な資金・武器の流れを大幅に削減し、奪われた資産の回収・返還を強化、あらゆる形態の組織犯罪を根絶
16.5 あらゆる形態の汚職・贈賄を大幅に削減
16.6 あらゆるレベルにおいて、効果的・説明責任・透明性の高い制度を発展させる
16.7 あらゆるレベルにおいて、対応的・包摂的・参加型・代表的な意思決定を確保
16.8 グローバル・ガバナンス機関への途上国の参加を拡大・強化
16.9 2030年までに出生登録を含む法的身分証明をすべての人々に提供
16.10 国内法規・国際協定に従い、情報へのアクセスを確保し基本的自由を保護
16.a 特に途上国において、暴力防止・テロリズム・犯罪対策のための能力構築のため国際協力などを通じて関連国家機関を強化
16.b 持続可能な開発のための差別のない法規・政策を推進・強化

目標17:パートナーシップで目標を達成しよう

正式名称:持続可能な開発のための実施手段を強化し、グローバル・パートナーシップを活性化する

SDGsの全目標達成に必要な資金・技術・能力・貿易・制度の枠組みを強化し、先進国と途上国のパートナーシップを活性化します。目標17は17目標の「手段」を担う横断的な目標です。

財源

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ターゲット 内容
17.1 途上国での税収を増加するための国内資源調達能力の強化を支援
17.2 先進国はODA/GNI0.7%(最貧国向け0.15〜0.20%)のコミットメントを達成
17.3 途上国のための追加的な財政資源を複数の資金源から調達
17.4 必要に応じ負債による資金調達・債務救済・債務再編の促進を通じ、途上国の長期的な債務持続可能性の達成を支援
17.5 後発開発途上国のための投資促進枠組みを採択・実施

技術

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ターゲット 内容
17.6 科学・技術・イノベーション(STI)に関する南北・南南・三角協力と地域・国際的メカニズムを強化し、知識の共有を促進
17.7 途上国の持続可能な技術の開発・移転・普及・拡散を、譲許的・特恵的条件を含む相互に合意した有利な条件で促進
17.8 後発開発途上国向けのテクノロジー・バンク及びSTI能力構築メカニズムを2017年に本格始動

能力構築

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ターゲット 内容
17.9 すべてのSDGsを実施するための国家計画を支援するための効果的な能力構築の実施に向けた国際的支援を強化

貿易

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ターゲット 内容
17.10 ドーハ・ラウンド交渉の結果などを通じ、WTOの下での普遍的・ルールに基づいた公正・公平な多角的貿易体制を促進
17.11 2020年までに世界の輸出に占める途上国のシェアを倍増
17.12 WTO決定に従い後発開発途上国への恒久的な特恵関税・原産地規則に関する特恵措置を実施

体制面

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ターゲット 内容
17.13 政策協調・政策の一貫性などを通じたグローバル・マクロ経済の安定を促進
17.14 持続可能な開発に向けた政策の一貫性を強化
17.15 貧困根絶・持続可能な開発のための政策の実施に際し、各国の政策空間・リーダーシップを尊重
17.16 すべての国・特に途上国での SDGs 達成を支援するため、知識・専門的知見・技術・資金の動員・共有を強化するマルチステークホルダー・パートナーシップでグローバル・パートナーシップを強化
17.17 さまざまなパートナーシップ(官民、市民社会、その他)の経験・資源調達の戦略を基にした有効な公的・官民・市民社会のパートナーシップを奨励・推進
17.18 2020年までに、後発開発途上国・小島嶼開発途上国を含む途上国に対する能力構築支援を強化し、所得・性別・年齢・人種・民族・居住資格・障害・地理的位置などのデータの可用性を大幅に向上
17.19 2030年までに既存の取り組みを基にして、GDPの測定を補完するSDGs進捗状況の測定指標を開発し、開発途上国における統計能力構築を支援

日本のSDGs取り組み

日本は2016年に「SDGs推進本部」を設置し、政府・民間・市民社会一体での推進体制を構築しています。また「ジャパンSDGsアワード」により優れた取り組みを行う企業・団体を表彰し、2016年の国連SDGsサミットでは優良国として高い評価を受けました。

一方、国際的なSDGsの達成度ランキング(Sustainable Development Report 2024)では、日本は17位前後(アジア1位)で高い評価を受けつつも、次の分野での達成が課題として指摘されています。

  • 目標5(ジェンダー平等):女性の政治・経済参画の遅れ、管理職比率の低さ
  • 目標12(持続可能な生産・消費):廃棄物の削減・食品ロスの改善
  • 目標13(気候変動):石炭火力依存・温室効果ガス排出削減ペース
  • 目標14・15(海・陸の豊かさ):プラスチックごみ・海洋汚染・生物多様性保全

SDGs達成に向けた重点課題として、環境技術の国際展開・女性活躍推進・ODA政策の継続が挙げられています。再生可能エネルギーへの取り組みについては、関連記事「再生可能エネルギーの種類一覧」も参照してください。

まとめ

SDGsは2030年を期限に世界が一体となって取り組む17の目標・169のターゲットで構成される国際的な行動指針です。People(人間)・Planet(地球)・Prosperity(豊かさ)・Peace(平和)・Partnership(連携)の「5つのP」を軸に、貧困・飢餓・教育・気候変動・生物多様性・平和など地球的課題を包括します。「誰一人取り残さない」を理念に、先進国・途上国すべてが当事者として2030年の目標達成を目指しています。

腕試しクイズ(全10問)|SDGs 17の目標
全10問。「採点する」で正解数と解説が表示されます。
第1問 SDGsが国連で採択されたのは何年のことですか?

第2問 SDGsの「17の目標」「169のターゲット」のほかに、達成状況を測るための指標は何種類あるとされていますか?

第3問 SDGsのキャッチコピー「飢餓をゼロに」は何番の目標ですか?

第4問 SDGsの5つのPのうち「平和」を表すのはどれですか?

第5問 SDGsのキャッチコピー「つくる責任 つかう責任」は何番の目標ですか?

第6問 SDGsのうち、グローバルなパートナーシップ(Partnership)を担当する目標番号はどれですか?

第7問 「ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)」が主要テーマとして含まれている目標はどれですか?

第8問 SDGsの前身となる、2000年に採択された国際目標の名称は何ですか?

第9問 「ディーセント・ワーク(Decent Work)」を提唱し、目標8に関わる主要な国際機関はどこですか?

第10問 「気候変動に具体的な対策を(目標13)」のターゲット13.aで言及される先進国の年間拠出目標は?

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