気象警報・注意報の全種類一覧|特別警報から注意報まで全37種まとめ

台風シーズンの夏から秋、スマホに届く「大雨警報」「暴風特別警報」の通知。テレビのテロップに流れる「〇〇注意報」。目にする機会は多くても、「その種類が何種類あるか」「どれがどのくらい危険なのか」をきちんと把握している人は少ないかもしれません。

気象庁が発表する気象警報・注意報には、重大さの度合いに応じた4段階があり、全部で37種類あります。特別警報(8種)・危険警報(4種)・警報(8種)・注意報(17種)の全種類を、発表基準・警戒レベルとの対応・取るべき行動とともに一覧でまとめました。

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気象警報・注意報の全37種類一覧

気象庁が発表する防災気象情報は、現象の重大さや差し迫った危険度に応じて「特別警報」「危険警報」「警報」「注意報」の4段階に分かれています。特別警報が最も緊急度が高く、注意報が最も低い段階です。

なお、これらは気象庁が発表する情報であり、実際の「避難指示」「緊急安全確保」などは各市町村が発令します。両者を組み合わせた統一基準が「警戒レベル」(1〜5)です。

特別警報(8種類)

「数十年に一度の規模の災害が起こるおそれが著しく大きい」ときに発表されます。警戒レベル5に相当し、すでに安全な場所に移動が完了していることが求められる段階です。2013年(平成25年)8月30日に新設されました。

発表されたら「命を守るための最善の行動」を直ちに取ることが必要です。

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種類 対象となる災害・現象 発表の目安・特徴
大雨特別警報(浸水害) 都市部・低地への大規模浸水 数十年に一度の記録的大雨
大雨特別警報(土砂災害) 大規模な土砂崩れ・土石流 数十年に一度の記録的大雨
氾濫特別警報 河川の大規模氾濫・洪水 数十年に一度の大洪水
高潮特別警報 台風・発達低気圧による高潮 数十年に一度の高潮
暴風特別警報 猛烈な風による建物損壊・転倒 数十年に一度の暴風
暴風雪特別警報 雪を伴う猛烈な風・視界不良 数十年に一度の暴風雪
大雪特別警報 記録的大雪による交通麻痺・倒壊 数十年に一度の豪雪
波浪特別警報 猛烈な波による船舶・沿岸の被害 数十年に一度の高波

特別警報の特徴:特別警報が発表された時点ですでに安全な場所への避難が困難な状況が生じている可能性があります。普段から「避難場所」「ハザードマップ」を確認しておくことが重要です。「大雨警報」と「大雨特別警報」は名前が似ていますが、深刻さはまったく異なります。

危険警報(4種類)

「重大な災害が起こるおそれが大きい危険な状況」で発表されます。警戒レベル4に相当し、「全員避難」のタイミングです。特別警報の一歩手前の段階として設けられた比較的新しい区分です。

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種類 対象となる災害 主な発生状況
大雨危険警報(浸水害) 重大な浸水被害のおそれ 低地・地下への浸水が間近
土砂災害危険警報 重大な土砂崩れのおそれ 斜面付近・谷沿いで危険度急上昇
氾濫危険警報 重大な河川氾濫のおそれ 堤防付近・河川沿いで危険
高潮危険警報 重大な高潮被害のおそれ 沿岸低地での浸水が間近

危険警報が発表された段階では「危険な場所にいる人は必ず全員避難」が求められます。特に浸水害・土砂災害・氾濫・高潮の4種類が設けられているのは、これらが大雨時に最も人命に直結する災害だからです。

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警報(8種類)

「重大な災害が起こるおそれのある」ときに発表されます。警戒レベル3に相当し、高齢者や体の不自由な方などは避難を開始するタイミングの目安になります。

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種類 対象となる災害・現象 主な被害例
大雨警報(浸水害) 大雨による低地の床下・床上浸水 住宅浸水・地下への流入
大雨警報(土砂災害) 土砂崩れ・地すべり・土石流 斜面崩壊・家屋の損壊
洪水警報 河川の増水・氾濫 浸水・橋の冠水・農地被害
高潮警報 台風・低気圧による高潮 沿岸部の浸水・道路冠水
暴風警報 強風による建物・交通への被害 屋根の飛散・電柱倒壊・転倒事故
暴風雪警報 雪を伴う強風・視界不良 交通障害・吹雪による立ち往生
大雪警報 大雪による交通麻痺・建物倒壊 屋根雪崩・車の立ち往生
波浪警報 荒れた海による船舶・沿岸の被害 転覆・海岸浸食・港湾施設損傷

大雨警報の2種類について:大雨警報は「浸水害」と「土砂災害」で分けて発表されます。平野部の家に住んでいる方は浸水害に注意し、山間部・傾斜地の近くにお住まいの方は土砂災害に特に警戒が必要です。

注意報(17種類)

「災害が起こるおそれのある」ときに発表されます。警戒レベル2に相当し、ハザードマップで自分の地域の危険箇所を確認するタイミングの目安です。

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種類 対象現象・主な被害 特徴・発生しやすい状況
大雨注意報 大雨による軽微な浸水・土砂崩れ 短時間強雨に注意
土砂災害注意報 土砂崩れのおそれ 斜面・谷沿いの住民は早めの確認を
洪水注意報 河川の増水・軽微な氾濫 低地・川沿いに注意
高潮注意報 低気圧による潮位上昇 沿岸低地・漁港周辺に注意
強風注意報 風による軽微な被害 瞬間最大風速20m/s程度以上の目安
風雪注意報 雪を伴う強風 路面凍結・視界不良に注意
大雪注意報 大雪による交通障害 積雪量の基準は地域ごとに設定
波浪注意報 海面の荒れ・沿岸への影響 小型船舶・磯釣りは特に注意
雷注意報 落雷・突風・急な大雨 竜巻・ひょうを伴うことも。外出中は建物へ
融雪注意報 雪解けによる増水・浸水 春先の急激な気温上昇時に多発
濃霧注意報 濃い霧による視界不良 交通事故・航空機・船舶の運行に影響
乾燥注意報 空気乾燥による火災危険度上昇 冬〜春の晴天日。野焼きや火気に注意
なだれ注意報 積雪の雪崩 山岳地帯・スキー場周辺に注意
低温注意報 低温による農作物・施設の被害 霜害・水道管の凍結
霜注意報 降霜による農作物の被害 春・秋の農家向け情報。最低気温3℃以下目安
着氷注意報 雨や霧が電線・建物表面に凍りつく 北海道・日本海側の冬季に多発
着雪注意報 湿った雪が電線・木々に付着・倒壊 停電・倒木のおそれ。春先の湿雪に多い
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警戒レベルと取るべき行動

気象庁の防災気象情報と、市町村が発令する避難情報を組み合わせた統一基準が「警戒レベル」です。2019年から全国で統一運用が始まりました。

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警戒レベル 対応する防災気象情報 避難情報(市町村発令) 取るべき行動
レベル1 早期注意情報(警報級の可能性) 災害への心構えを高める
レベル2 注意報 ハザードマップで避難行動を確認
レベル3 警報 高齢者等避難 危険な場所から高齢者・障害者は避難
レベル4 危険警報 避難指示 危険な場所から全員避難
レベル5 特別警報 緊急安全確保 命の危険。直ちに安全確保

レベル4までに避難することが大原則です。レベル5(特別警報)が発令された時点では、すでに命の危険が迫っており、安全な避難ができない状況になっている可能性があります。「特別警報が出たら逃げよう」ではなく、「危険警報・警報(レベル4)の段階で逃げる」ことを習慣にしましょう。

早期注意情報(警報級の可能性)について

レベル1に相当する「早期注意情報(警報級の可能性)」は、最大5日先までの天気予報の中で警報が発表される可能性があるときに発表されます。対象は大雨・土砂災害・大雪(暴風雪)・暴風・波浪・高潮(潮位)など複数の現象に対応しています。発表されたら天気予報を注視し、警報発表に備えた準備を始めるサインです。

土砂災害警戒情報・記録的短時間大雨情報

気象警報・注意報のほかにも、重要な防災気象情報があります。

土砂災害警戒情報:大雨警報(土砂災害)発表中に、命に危険を及ぼす土砂災害がいつ発生してもおかしくない状況になったとき、気象台と都道府県が共同で発表します。大雨警報のさらに上位の情報で、「避難指示」の発令の目安になります。

記録的短時間大雨情報:1時間に100mm以上(地域によっては80mm以上)の記録的な大雨が観測されたとき、気象台がいち早く発表する情報です。極めて危険な状況を伝えるもので、大雨特別警報に先立って発表されることもあります。

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地震・津波・火山の特別警報

気象に関する特別警報以外にも、地震・津波・火山噴火について特別警報に相当する情報が発表されます。

津波警報・特別警報

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種類 予想される津波高さ 取るべき行動
大津波警報(特別警報相当) 3mを超える(高いところで10m超も) 直ちに高台へ。絶対に海岸・河川に近づかない
津波警報 1〜3m程度 高台・津波避難ビルへ避難
津波注意報 0.2〜1m程度 海岸・川沿いから離れる

大津波警報は「特別警報」に相当する情報として位置づけられています。「津波注意報」であっても、漁船や小型船舶は被害を受けることがあります。

緊急地震速報

緊急地震速報(警報)は、地震の強い揺れが到達する数秒〜数十秒前に、最大震度5弱以上(または長周期地震動階級3以上)の揺れが予想された際に発表されます。テレビ・スマホの警報音が鳴ったら、頭を守り・揺れに備えます。「地震動特別警報」に相当する情報です。

地震の発生メカニズムや種類については「地震の種類一覧|海溝型・直下型・火山性の違いと震度階級まとめ」も参考にしてください。

噴火警戒レベル

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レベル 通称 状況 取るべき行動
5 避難 居住地域への重大な影響 危険な居住地域からの避難
4 避難準備 居住地域の近くへの影響 要避難準備・警戒
3 入山規制 登山者・入山者への影響 登山禁止・立入規制
2 火口周辺規制 火口周辺への影響 火口周辺への立入禁止
1 活火山であることに留意 通常の状態 特段の規制なし

レベル5は「噴火特別警報」として、気象に関する特別警報と同等の緊急度を持ちます。

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まとめ

気象庁が発表する気象警報・注意報は、特別警報(8種)・危険警報(4種)・警報(8種)・注意報(17種)の全37種類です。重大さの度合いに応じた4段階になっており、警戒レベル1〜5とも対応しています。

最も大切なのは「特別警報(レベル5)が出る前に、警報・危険警報(レベル4)の段階で避難を完了させること」です。日頃からお住まいの地域のハザードマップを確認し、避難経路・避難場所を把握しておきましょう。いざというとき、知識が命を守ります。

非常用の持ち出しリストや備蓄の準備方法については「防災備蓄リスト|水の必要量・ローリングストック・携帯トイレの目安」もあわせてどうぞ。また、天気予報で使われる専門用語(夏日・猛暑日・熱帯夜など)については「気象予報用語一覧|夏日・猛暑日・酷暑日の違いと天気の言葉まとめ」で解説しています。

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参考・出典

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