地震の種類一覧|海溝型・直下型・火山性の違いと震度階級まとめ

日本は世界でも有数の地震大国です。世界で起きているマグニチュード6以上の地震のうち、約2割が日本周辺で発生しているといわれています。

「地震」とひと言でいっても、プレートの動きによる海溝型、活断層が動く直下型、火山活動が引き金の火山性地震など、種類は多岐にわたります。また「震度7だった」「M9.0の地震」というニュース表現も、意味をきちんと理解していれば情報がずっと頭に入りやすくなります。

本記事では、地震の種類を発生原因・揺れ方・大きさの3つの軸で整理します。気象庁の震度階級(震度0〜7の10段階)一覧、マグニチュードとの違い、過去の主な大地震の事例テーブルもまとめました。

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地震を分類する3つの軸

地震は「なぜ起きるか」「どう続くか」「どのくらい強いか」の3つの観点で分類できます。

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分類の軸 見方 主な種類
発生原因 なぜ・どこで起きるか 海溝型・内陸型・火山性・海洋プレート内・誘発
揺れのパターン どんな時系列で続くか 本震-余震型・前震-本震-余震型・群発型
大きさの指標 どのくらい強いか 震度(場所ごとの揺れ)・マグニチュード(エネルギー)

同じ地震でも、これら複数の軸から同時に表現されます。たとえば東日本大震災は「海溝型(発生原因)・本震-余震型(パターン)・Mw9.0(大きさ)」というように、3軸すべてで説明されます。

発生原因による分類一覧

最も基本的な分類が、「なぜ・どこで起きるか」による区分です。

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種類 発生場所・メカニズム 揺れの特徴 代表的な事例
海溝型地震 海洋プレートが大陸プレートの下に沈み込む境界部 広範囲に揺れ・長時間継続・津波を伴いやすい 東日本大震災・南海トラフ地震
内陸型地震(直下型) 内陸の活断層が動く 震源が浅く局地的に強い揺れ・直下が最も激しい 阪神淡路大震災・熊本地震
海洋プレート内地震 沈み込むプレートの内部で発生 深い震源から広域に揺れ 2001年芸予地震
火山性地震 マグマや火山ガスの移動・圧力変化 小規模が多い・群発しやすい 雲仙岳・桜島周辺
誘発地震 大きな地震が周辺断層に応力変化をもたらす 主震後数日〜数カ月で発生 東日本大震災後の内陸地震群

海溝型地震(プレート境界型)

海洋プレートが大陸プレートの下に沈み込む「プレート境界」で発生する地震です。日本付近では太平洋プレートとフィリピン海プレートが沈み込んでおり、東日本大震災(2011年・Mw9.0)はその典型例です。

揺れが広範囲に及び、長時間続くのが特徴。海底が大きく変形することで津波が発生しやすく、最も広域に被害をもたらす地震タイプといえます。地震調査研究推進本部は、南海トラフ地震の今後30年以内の発生確率について2025年9月に算出方法を12年ぶりに見直し、60〜90%程度以上20〜50%の2種類の確率を新たに示しています(調査委は「いずれも確率として高い」と評価)。切迫性が特に高い海溝型地震として知られています。

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内陸型地震(直下型)

大陸プレートの内部に存在する活断層(過去約170万年以内に動いた断層)が活動して起きる地震です。震源が地下5〜20kmと浅く、震源直上では突き上げるような激しい揺れになります。

1995年の阪神淡路大震災(M7.3)は野島断層の活動によるもので、震度7を記録し甚大な被害をもたらしました。2016年の熊本地震(M7.3)では布田川断層帯が活動。気象庁によると、日本国内には2,000以上の活断層が確認されており、内陸のどこでも発生しうる危険性があります。

火山性地震

マグマの移動・熱水の圧力変化・火山ガスの噴出などに伴い発生する地震です。火山の活動が活発な時期に群発しやすく、噴火の前兆として観測されることもあります。

通常は規模が小さい(M1〜3程度)ですが、地下の大規模な構造変化を伴う場合はM5以上になることもあります。気象庁では火山性地震と火山性微動を区別して常時監視しています。

海洋プレート内地震・誘発地震

海洋プレート内地震は、沈み込んでいるプレートの内部で発生します。震源が深い(50〜600km)ため「深発地震」とも呼ばれ、広い範囲にわたり揺れが伝わります。

誘発地震は、大きな地震が周辺の断層に応力変化を与えて別の断層を動かすことで起きます。東日本大震災後には東北〜関東〜中部の内陸で多数の誘発地震が確認されました。

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揺れ方・発生パターンによる分類

時系列での地震の「続き方」による分類です。

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パターン 特徴 注意点
本震-余震型 最大の本震の後に余震が続く(一般的な型) 余震は数カ月〜数年続くこともある。本震後も家屋崩壊のリスクあり
前震-本震-余震型 本震の前に前震が先行する 発生時点では前震か本震かを識別できない(熊本地震がこの型)
群発型 突出した主震なく似た規模の地震が繰り返す 終わりが読めない。火山地帯・温泉地帯で多い

熊本地震(2016年)は、4月14日の「前震」(M6.5)の後、4月16日に「本震」(M7.3)が発生しました。気象庁は当初4月14日の地震を本震と発表していましたが、その後より大きな地震が起きたため「前震-本震-余震型」に修正されています。これは「前震か本震か」をリアルタイムで判断することの難しさを示す典型例です。

震度とマグニチュードの違い

地震の情報でよく登場する「震度」と「マグニチュード(M)」は、まったく異なる指標です。

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指標 意味 決まり方
震度 ある地点での揺れの強さ 震源からの距離・地盤の状態によって同じ地震でも場所ごとに異なる
マグニチュード(M) 地震そのものが放出したエネルギーの大きさ 地震の規模によって決まる(場所によって変わらない)

電球に例えると、マグニチュードは「電球のワット数(エネルギー)」、震度は「各部屋の明るさ(届く光の強さ)」に相当します。同じ電球(地震)でも、震源に近い場所は強く揺れ(震度が大きい)、遠い場所は揺れが弱くなる(震度が小さい)というイメージです。

マグニチュードの種類(MJとMw)

マグニチュードにはいくつかの算出方式があります。

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種類 算出方法 特徴
MJ(気象庁マグニチュード) 地震計の波の振幅から計算 速報性が高い。小〜中規模地震の精度が高い。歴史的比較に用いる
Mw(モーメントマグニチュード) 断層面積・ずれ量・岩盤の硬さから計算 物理的意味が明確。M8超の巨大地震を正確に表現できる

MJはM8を超えるような巨大地震では正確な値が算出できなくなる(飽和する)傾向があります。東日本大震災はMJ8.4と速報されましたが、後の精密計算でMw9.0に修正されました。国際的な報告や津波警報の更新時にはMwが使われます。

マグニチュードが1大きくなるとエネルギーは約32倍(正確には31.6倍)、2大きくなると約1,000倍になります。M7とM9では1,000倍以上のエネルギー差があります。

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気象庁の震度階級一覧(0〜7の10段階)

気象庁では震度を0〜7の10段階で定義しています(震度5・6は「弱」「強」に分かれるため計10段階)。

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震度 人の体感・行動 屋内の状況 屋外の状況
0 人は揺れを感じないが、地震計には記録される
1 屋内で静かにしている人の一部が、わずかな揺れを感じる
2 屋内で静かにしている人の大半が揺れを感じる。眠っている人の一部が目を覚ます 電灯などのつり下げものがわずかに揺れる
3 屋内にいる人のほとんどが揺れを感じる。歩いている人の一部が揺れを感じる 棚にある食器類が音を立てることがある
4 ほとんどの人が驚く。歩いている人のほとんどが揺れを感じる 棚にある食器類は音を立てる。座りの悪い置物が倒れることがある 電線が大きく揺れる
5弱 大半の人が、物につかまりたいと感じる 棚にある食器類・本が落ちることがある 窓ガラスが割れて落ちることがある。電柱が揺れるのがわかる
5強 大半の人が、物につかまらないと歩くことが難しい 棚にある食器類・本が多く落ちる。固定していない家具が移動することがある 補強されていないブロック塀が崩れることがある
6弱 立っていることが困難になる 固定していない家具の多くが移動し、倒れるものもある 地割れが生じることがある
6強 立っていることができず、はわないと動くことができない 固定していない家具のほとんどが移動し、倒れるものが多くなる 地割れ・崖崩れが生じることがある
7 揺れに翻弄され、自分の意志で行動できない 固定していない家具のほとんどが移動・倒れ、飛ぶこともある 山崩れ・地滑りが生じることがある

出典:気象庁「震度階級関連解説表」(jma.go.jp)

日本で起きた主な地震(種類別一覧)

過去の代表的な大地震を、種類・規模とあわせて整理しました。

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地震名 発生年 M 最大震度 種類 主な被害
関東大震災 1923年 7.9 烈震(震度7相当) 海溝型(相模トラフ) 死者・行方不明者約10万5,000人
新潟地震 1964年 7.5 5 海溝型 液状化現象が初めて広く記録された
阪神淡路大震災 1995年 7.3 7 内陸型(野島断層) 死者6,434人、建物全半壊約40万棟
芸予地震 2001年 6.7 6弱 海洋プレート内 中国・四国・九州地方で広域に揺れ
新潟県中越地震 2004年 6.8 7 内陸型(活断層) 死者68人、土砂崩れ多数
東日本大震災 2011年 9.0(Mw) 7 海溝型(日本海溝) 死者・行方不明者約2万2,000人、津波被害
熊本地震 2016年 7.3 7 内陸型(前震-本震型) 死者273人(関連死含む)、2度の震度7を記録
能登半島地震 2024年 7.6 7 内陸型(活断層) 死者489人(関連死261人含む)、能登半島全域に広大な被害

台風や気圧変化が自然現象の「外側」から影響するのとは異なり、地震は地球内部のエネルギー放出であるため、発生の予測が極めて困難です。気象庁の震度速報や気象予報用語とあわせて理解しておくと、災害情報をより正確に読み取れます。

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まとめ

地震の種類は「発生原因(海溝型・直下型・火山性など)」「揺れのパターン(本震-余震型・群発型など)」「大きさ(震度・マグニチュード)」の3軸で整理できます。震度は「その場所の揺れの強さ」、マグニチュードは「地震エネルギーの大きさ」と覚えておきましょう。マグニチュードが1大きくなるとエネルギーは約32倍にもなります。

日本は活断層2,000以上・南海トラフ30年以内発生確率が60〜90%以上とも試算される現実の中で暮らしています。地震の種類とメカニズムを正しく知ることが、適切な防災行動の第一歩です。気象庁の震度情報やハザードマップも定期的に確認しておきましょう。

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