
地図記号一覧を、記号の見た目つきで完全網羅しました。国土地理院が定める現行137種に加え、いまは使われていない廃止記号17種、訪日外国人向けの記号16種まで収録し、それぞれの意味とデザインの由来まで解説しています(多くの一覧サイトの掲載は35〜64種ほど)。建物・交通・植生・地形など11カテゴリに分類し、記号の画像は誰でも自由に使えるパブリックドメインのものを掲載しました。記号列は、アイコン型の記号は画像で表示し、線・等高線・境界・模様など図で表す記号は種別(「線」「等高線」「模様」など)を小さな文字で示しています。アイコン型でも公開されている画像素材が無いものは「—」としました。すべての正式な記号は国土地理院の公式ページで確認できます。
地図記号とは
地図記号は、国土地理院が定めた統一規格で、日本全国の地形図に使われています。1880年(明治13年)に陸軍参謀本部が最初の記号体系を制定し、その後たびたび改定を重ねて現在の形になりました。
記号のデザインは大きく3つの方針で作られています。
- 形で示す:神社の鳥居・寺院の卍など、施設の形や特徴を図案化
- 文字から作る:郵便局の「〒」・学校の「文」など、関連する文字を使用
- 機能を示す:消防署の消火ホース・病院の赤十字など、機能や用途を表現
建物・施設の地図記号一覧(22種)
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| 記号 | 記号名(読み) | 意味・デザインの由来 |
|---|---|---|
| 建物の形 | 普通建物(ふつうたてもの) | グレーの多角形で建物の輪郭を表す。木造・軽量鉄骨など一般的な建物 |
| 建物の形 | 堅ろう建物(けんろうたてもの) | 黒く塗りつぶした多角形。コンクリート造など耐久性の高い建物 |
| 建物の形 | 高層建物(こうそうたてもの) | 大きな黒多角形。おおむね5階以上のビルや高層マンション |
| 建物の形 | 無壁舎(むへきしゃ) | 柱だけの四角形。壁のない小屋・バス停・農作業場など |
| 官公署(かんこうしょ) | 「官」の字をデザイン化。国・地方公共団体の機関全般 | |
| 裁判所(さいばんしょ) | 「裁」の略体を図案化。法律に基づき争いを裁く司法機関 | |
| 税務署(ぜいむしょ) | 「税」の字を図案化。国税の徴収を担当する機関 | |
| 消防署(しょうぼうしょ) | 消防車のホースノズルを図案化。消火・救助活動を行う機関 | |
| 保健所(ほけんじょ) | 「保」の字を図案化。地域の公衆衛生・健康相談を担う機関 | |
| 警察署(けいさつしょ) | 警棒(六尺棒)を交差させた形を丸で囲んだもの。交番の×記号に対し、囲みで区別 | |
| 交番(こうばん) | ×印のような記号。警察署より小規模な派出所 | |
| 郵便局(ゆうびんきょく) | 〒(テイ)マーク。明治時代に逓信省を意味する〒が郵便の記号として制定された | |
| 小・中学校(しょうちゅうがっこう) | 「文」の字。教育・文化を表す「文」に由来 | |
| 高等学校(こうとうがっこう) | 「文」の変形。小中学校の記号と形を変えて区別する | |
| 病院(びょういん) | +(赤十字)のデザイン。赤十字が国際的な医療の象徴であることに由来 | |
| 博物館・美術館(はくぶつかん・びじゅつかん) | 「博」を図案化。2002年に新設 | |
| 図書館(としょかん) | 「図」を図案化。2002年に新設 | |
| 老人ホーム(ろうじんほーむ) | 人を抱きかかえるシルエット。2006年に高齢化社会を反映して新設 | |
| 神社(じんじゃ) | 鳥居を正面から見た形。神道の象徴である鳥居に由来 | |
| 寺院(じいん) | 卍(まんじ)。仏教の象徴として古くから使われてきた印 | |
| 市役所(しやくしょ) | 「市」の字を図案化。市を管轄する行政機関 | |
| 町村役場(ちょうそんやくば) | 小さな丸を伴う記号。市よりも小規模な行政単位の役場 |
交通(道路)の地図記号一覧(16種)
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| 記号 | 記号名(読み) | 意味・デザインの由来 |
|---|---|---|
| 線 | 高速道路(こうそくどうろ) | 2本の太い平行線。一般道より幅広の専用道路であることを強調 |
| 番号 | 国道番号(こくどうばんごう) | 楕円の中に番号。国が管理する主要幹線道路の番号表示 |
| 番号 | 都道府県道番号(とどうふけんどうばんごう) | 六角形の中に番号。都道府県が管理する道路の番号表示 |
| 線 | 歩道のある2車線(ほどうのある2しゃせん) | 実線2本に歩道線を伴う。歩行者と車が分離された2車線道路 |
| 線 | 歩道のない2車線(ほどうのない2しゃせん) | 実線2本のみ。歩道のない2車線の道路 |
| 線 | 1車線(1しゃせん) | 実線1本(やや太め)。対向車と交互通行が必要な幅の道路 |
| 線 | 軽車道(けいしゃどう) | 細い実線。軽自動車・農業用車両程度が通れる道 |
| 線 | 徒歩道(とほどう) | 点線。車は通れず歩行者のみが通れる道 |
| 線 | 有料道路(ゆうりょうどうろ) | 特殊な線種。料金を払って通行する道路(高速以外) |
| 線 | 分離帯(ぶんりたい) | 平行線の間に記号。中央分離帯のある道路 |
| 線 | 雪覆い(ゆきおおい) | 弧を繰り返す記号。道路に雪対策の覆い(スノーシェッド)がある区間 |
| 線 | 庭園路(ていえんろ) | 特殊な線種。公園・庭園内の通路 |
| 線 | 石段(いしだん) | 横線を重ねた記号。階段状の道 |
| 線 | 道路橋(どうろきょう) | 橋の横断面を示す記号。川や谷を渡る道路橋 |
| 線 | トンネル(道路)(とんねる) | 弧状の記号で入口・出口を表す。山や地下を通る区間 |
| 線 | 真幅道路(しんぷくどうろ) | 幅を実際の縮尺で表示。幅員の広い道路(25m以上等) |
交通(鉄道)の地図記号一覧(18種)
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| 記号 | 記号名(読み) | 意味・デザインの由来 |
|---|---|---|
| 線 | JR線(複線以上)(JRせん(ふくせん)) | 太い実線。2本以上のレールが並ぶ幹線鉄道 |
| 線 | JR線(単線)(JRせん(たんせん)) | 普通の実線。1本のレールを上下が共用する路線 |
| 線 | JR線以外(複線以上)(JRいがい(ふくせん)) | 異なる線種で表示。私鉄・第三セクター等の複線 |
| 線 | JR線以外(単線)(JRいがい(たんせん)) | 細い線種。私鉄・第三セクター等の単線 |
| 線 | 地下鉄及び地下式鉄道(ちかてつ) | 点線。地下を走るため地上から見えないことを表す |
| 線 | 路面の鉄道(ろめんのてつどう) | 道路と重なる特殊記号。路面電車・LRT |
| 線 | 特殊鉄道(とくしゅてつどう) | 特殊な線種。モノレール・新交通システムなど |
| 線 | 索道(さくどう) | 鎖状の点線。リフト・ロープウェイ・ゴンドラ |
| — | 駅(えき) | 小さな記号(線路上)。旅客が乗降する施設 |
| — | 客貨車駅(きゃくかしゃえき) | 駅の変形記号。旅客と貨物を扱う駅 |
| — | 貨物駅(かもつえき) | 特殊な記号。貨物専用の駅 |
| 線 | 側線(そくせん) | 細い短い線。本線に付属する待避・入換え用の線路 |
| 線 | 鉄道橋(てつどうきょう) | 橋状の記号。川や谷を渡る鉄道橋 |
| 線 | 鉄道トンネル(てつどうとんねる) | 弧状の記号。山や地下を通る鉄道の区間 |
| 線 | 鉄道雪覆い等(てつどうゆきおおい) | 豪雪地帯の鉄道に設置される防雪設備 |
| 線 | 建設中又は運休中の鉄道(けんせつちゅう) | 破線。工事中または長期運休している路線 |
| 線 | 水上・海上交通(すいじょうこうつう) | 2013年新設。フェリー・旅客船の航路 |
| 線 | 特殊索道(とくしゅさくどう) | スキー場等の特殊なリフト類 |
基準点の地図記号一覧(6種)
測量・地図作成の基準となる点を示す記号です。
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| 記号 | 記号名(読み) | 意味・デザインの由来 |
|---|---|---|
| 電子基準点(でんしきじゅんてん) | GPSアンテナを上部に持つ柱のシルエット。1997年新設。衛星測位で精度の高い位置情報を提供 | |
| 三角点(さんかくてん) | 三角形。三角測量でもっとも重要な基準点。山頂・丘の上など見通しのよい場所に設置 | |
| 水準点(すいじゅんてん) | 四角形の中に黒点(標石を上から見た形)。高さ(海抜)を測る基準。全国に約17,000か所設置 | |
| 数値 | 標高点(ひょうこうてん) | 小さな点(・)に数値。三角点以外で標高が判明している地点 |
| 数値 | 水面標高(すいめんひょうこう) | 川・湖の水面高さを示す記号 |
| 数値 | 水深(すいしん) | 数値のみ。海・湖の水面からの深さ |
植生・土地利用の地図記号一覧(11種)
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| 記号 | 記号名(読み) | 意味・デザインの由来 |
|---|---|---|
| 田(た) | 格子状のパターン。「田」の字そのものを図案化。水を張って稲を育てる水田 | |
| 畑(はたけ) | 小さな点のパターン。作物が規則的に並ぶ様子を表す。水田以外の農地 | |
| 茶畑(ちゃばたけ) | 茶の木の丸みを帯びた形を繰り返す。緑茶・紅茶の原料となる茶の葉を栽培 | |
| 果樹園(かじゅえん) | 果樹(りんご・みかん等)のシルエットを繰り返す。果物を栽培する農地 | |
| 広葉樹林(こうようじゅりん) | 丸みを帯びた葉のある木のシルエット。ケヤキ・ブナ・ナラ等の落葉・常緑広葉樹 | |
| 針葉樹林(しんようじゅりん) | 先端がとがった木のシルエット。杉・松・ヒノキ等の常緑針葉樹 | |
| 竹林(ちくりん) | 竹の節と葉を表す記号。竹(モウソウチク・マダケ等)が密生した林 | |
| ヤシ科樹林(やしかじゅりん) | ヤシの木のシルエット。沖縄・奄美など南方に分布するヤシ科植物の群生 | |
| ハイマツ地(はいまつち) | 低く這う松の形。標高2,000m以上の高山帯に分布するハイマツが密生する地域 | |
| — | 笹地(ささち) | 笹の葉のパターン。草丈の低い笹類(チマキザサ・クマザサ等)が広がる地域 |
| 荒地(あれち) | 不規則な点のパターン。耕作放棄地・火山荒原・採掘跡など植生が乏しい土地 |
構造物の地図記号一覧(21種)
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| 記号 | 記号名(読み) | 意味・デザインの由来 |
|---|---|---|
| 高塔(こうとう) | 上に向かって伸びる塔の形。観光塔・時計塔など目標になる高い塔 | |
| 記念碑(きねんひ) | 台座の上に立つ碑の形。歴史的事件・人物を記念する石碑・モニュメント | |
| 自然災害伝承碑(しぜんさいがいでんしょうひ) | 碑に波のデザイン。2019年新設。津波・洪水・土砂崩れ等の災害を後世に伝える石碑 | |
| 煙突(えんとつ) | 上方向に細長い筒の形。工場・発電所等の排気筒 | |
| 風車(ふうしゃ) | 風車の羽根を図案化。2006年新設。風力発電用の大型風車(ウィンドファーム) | |
| 油井・ガス井(ゆせい・がすせい) | 井戸の形。石油・天然ガスの採掘施設 | |
| 灯台(とうだい) | 上部が光を放つ塔の形。船舶の位置・障害物を知らせる海上の光標識 | |
| — | タンク(たんく) | 円筒形の形状。石油・天然ガス・水等を貯蔵する大型貯蔵タンク |
| 坑口(こうぐち) | 山に向かう入口の形。鉱山・炭鉱・採掘場の入口 | |
| — | 水門(すいもん) | 水の流れを制御する扉の断面形。川・農業用水路の流量を調節する施設 |
| 電波塔(でんぱとう) | 電波を放射する塔の形。テレビ・ラジオの電波送受信施設 | |
| 線 | 防波堤等(ぼうはてい) | 海岸から突き出す堤の形。波・津波から港湾を守る護岸構造物 |
| — | ダム(だむ) | 川を横断する曲線状の堤体。水力発電・灌漑・治水のための大型遮水構造物 |
| 線 | せき(堰)(せき) | 川の流れを部分的に止める横断構造物の断面形。農業用水の取水等に利用 |
| 線 | 水制(すいせい) | 護岸から突き出す短い構造物。川の流れを制御し、堤防の浸食を防ぐ |
| 発電所・変電所(はつでんしょ) | 電力施設を示す記号。電気を発生・変換する重要施設 | |
| 線 | 送電線(そうでんせん) | 線上に丸。鉄塔を伝って電力を送る高圧電線 |
| 線 | 流路工(りゅうろこう) | 山腹の斜面に設けた水路の構造物。土石流防止のための砂防施設 |
| 線 | 護岸(ごがん) | 護岸堤防の断面形。河川・海岸の侵食を防ぐ石積み・コンクリート擁壁 |
| — | 雨量計・観測所(あめりょうけい) | 観測施設の記号。気象・水文観測を行う施設 |
| 線 | 橋(道路以外)(はし) | 橋の側面形。歩道橋・自転車専用橋などの橋梁 |
特定地区の地図記号一覧(9種)
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| 記号 | 記号名(読み) | 意味・デザインの由来 |
|---|---|---|
| 墓地(ぼち) | 逆T字形(Tを逆さにした形)。墓石を横から見た形を図案化したもの | |
| ♨ | 温泉(おんせん) | ♨(3本の湯気が立つ形)。地中から湧き出す高温の天然泉。日本を代表する地図記号のひとつ |
| 噴火口・噴気口(ふんかこう・ふんきこう) | 火口から噴出するイメージの記号。火山の活動的な火口や蒸気孔 | |
| 採鉱地(さいこうち) | ツルハシを交差させた形。金属・石炭などを採掘する鉱山・炭鉱の坑外施設 | |
| 城跡(しろあと) | 城郭の平面形を示す記号。天守閣などの建物は失われたが遺構が残る旧城 | |
| 史跡名勝天然記念物(しせきめいしょうてんねんきねんぶつ) | 文化財保護法に基づく指定地を示す記号。指定文化財のある場所 | |
| — | 港湾(こうわん) | 碇(いかり)を模した形。港湾法に基づく重要な船舶の出入港施設 |
| 漁港(ぎょこう) | 漁船・漁業施設を示す記号。漁港法に基づく漁業専用の港湾 | |
| 境界線 | 特定地区界(とくていちくかい) | 境界線。国立公園・保安林など特定の目的で管理される区域の境界 |
地形の地図記号一覧(陸部・14種)
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| 記号 | 記号名(読み) | 意味・デザインの由来 |
|---|---|---|
| 等高線 | 主曲線(しゅきょくせん) | 細い茶色の実線。標高が一定の地点を結んだ等高線(基本間隔) |
| 等高線 | 計曲線(けいきょくせん) | 太い茶色の線。主曲線5本ごとに1本引かれる太い等高線。数値が記入される |
| 等高線 | 補助曲線(ほじょきょくせん) | 細い破線。主曲線間の地形を補完する補助的な等高線 |
| 等高線 | 凹地(大)(おうち(だい)) | 内向きのハッチングを伴う等高線。周囲より低いくぼ地(カルデラ・火口湖等) |
| 等高線 | 凹地(小)(おうち(しょう)) | 小規模のくぼ地。石灰岩地帯のドリーネ等の小さな窪み |
| 線 | 雨裂(うれつ) | 扇状に広がる細線。雨水が斜面を削ってできた浸食溝(ガリー) |
| 模様 | 岩崖(大)(がんがい(だい)) | 崖を横から見た形。むき出しの岩石からなる高さのある崖 |
| 模様 | 岩崖(小)(がんがい(しょう)) | 小規模な岩崖の記号。小さな岩の崖 |
| — | 岩(大)(いわ(だい)) | 岩塊の形。地表に露出した大きな岩石 |
| — | 岩(小)(いわ(しょう)) | 小さな露岩の形。小さく地表に出た岩石 |
| 模様 | 砂礫地(されきち) | 砂・小石のパターン。砂や礫が堆積した河川敷・砂浜・扇状地 |
| 模様 | 湿地(しっち) | 葦(あし)・葦の穂を連想するパターン。水はけが悪く常に湿った土地 |
| 模様 | 万年雪(まんねんゆき) | 雪が積もった形。高山帯で年間を通じて溶けない積雪地帯 |
| 線 | 滝(たき) | 急に下降する太い線。水が高所から低所へ一気に落下する場所 |
水系の地図記号一覧(16種)
河川・湖沼・海(8種)
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| 記号 | 記号名(読み) | 意味・デザインの由来 |
|---|---|---|
| 線 | 一条河川(いちじょうかせん) | 青い1本線。幅が狭く線1本で表す河川。小・中規模の川 |
| 線 | 二条河川・湖沼(にじょうかせん・こしょう) | 青い2本線。幅が広く2本の縁線で表す河川。大河川・湖・池 |
| 線 | 地下の水路(ちかのすいろ) | 青の点線。地下を流れる暗渠(あんきょ)・地下水路 |
| 線 | 空間の水路(くうかんのすいろ) | 橋上・空中に設けられた水路。水道橋・農業用の空中水路 |
| 線 | かれ川(かれがわ) | 青の破線。雨季のみ流れる間欠河川・涸れた川の跡(旧河道) |
| 線 | 海岸線(かいがんせん) | 青の実線。海と陸の境界線(満潮時) |
| 矢印 | 流水方向(りゅうすいほうこう) | 矢印。川が流れる方向を示す小さな矢印 |
| 線 | 水上・海上交通(すいじょうこうつう) | 2013年の図式整理で「渡船」等を統合した上位分類。フェリー・旅客船の航路 |
水部の地形(8種)
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| 記号 | 記号名(読み) | 意味・デザインの由来 |
|---|---|---|
| 等高線 | 等深線(主曲線)(とうしんせん(しゅ)) | 細い青線。海底・湖底で同じ深さの地点を結んだ線 |
| 等高線 | 等深線(計曲線)(とうしんせん(けい)) | 太い青線。主曲線5本ごとに1本引かれる太い等深線 |
| 等高線 | 等深線(補助曲線)(とうしんせん(ほじょ)) | 青の破線。主等深線間の補助的な等深線 |
| 等高線 | 湖底急斜面(大)(こていきゅうしゃめん(だい)) | 急な湖底地形。急傾斜の湖底斜面(大規模) |
| 等高線 | 湖底急斜面(小)(こていきゅうしゃめん(しょう)) | 小規模な湖底斜面 |
| 模様 | 干潟(ひがた) | 点のパターン。干潮時に海面上に現れる浅い砂泥地 |
| — | 隠顕岩(かくれいわ) | 丸に×の記号。潮の干満によって海面上に現れたり消えたりする岩礁 |
| 等高線 | 凹地(水中)(おうち(すいちゅう)) | 水中のくぼ地を示す特殊等深線 |
基準点・行政界の地図記号一覧(10種)
行政界(4種)
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| 記号 | 記号名(読み) | 意味・デザインの由来 |
|---|---|---|
| 境界線 | 都府県界(とふけんかい) | 点と実線の組み合わせ線。都・府・県の境界。東京都・大阪府・各県の境 |
| 境界線 | 北海道総合振興局・振興局界(ほっかいどうそうごうしんこうきょく・しんこうきょくかい) | 破線。北海道独自の広域行政単位(旧支庁)の境界 |
| 境界線 | 市区町村界(しくちょうそんかい) | 細い実線。市・区・町・村の境界 |
| 境界線 | 所属界(しょぞくかい) | 点線。離島など、他の行政区域に囲まれた地域の帰属を示す境界 |
廃止された地図記号一覧(17種)
社会の変化とともに使われなくなった記号です。時代背景を反映した歴史資料としての価値があります。
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| 記号 | 記号名 | 廃止年 | 廃止理由 |
|---|---|---|---|
| — | 古戦場 | 1960年 | 戦後の社会情勢の変化。歴史的記念物として別の形式に統合 |
| 銀行 | 1955年 | 金融機関が多様化し、特定の記号で示す意義が低下 | |
| — | 電報・電話局 | 1986年 | NTT民営化・通信技術の革新で施設の意義が変化 |
| — | 塩田 | 1986年 | 工場生産(イオン交換膜法)が主流となり塩田がほぼ消滅 |
| 桑畑 | 2013年 | 養蚕業・製糸業の衰退で桑畑が激減(2008年時点の養蚕農家は約1,021戸まで減少) | |
| 工場 | 2013年 | 大規模工場を特定記号で示す必要性がなくなり名称表記に変更 | |
| 大学・短期大学・高専 | 2013年 | 学校体系を小中学校・高等学校の2種に集約 | |
| — | 牧場 | 1965年 | 農業形態の変化で牧場の数・面積が縮小 |
| 自衛隊 | 2013年 | 官公署・名称表記に統一 | |
| 気象台 | 2013年 | 独立施設としての気象台が減少し、名称表記に統一 | |
| 森林管理署 | 2013年 | 国有林野行政の管理体制が変更となり官公署に統一 | |
| 採石地 | 2013年 | 採石業の衰退と施設の形態変化により廃止 | |
| 重要港・地方港 | 2013年 | 港湾法と漁港法の区分に統一(港湾・漁港へ) | |
| 渡船(フェリー) | 2013年 | 2013年図式整理で「渡船(フェリー)」「渡船(その他の旅客船)」が「水上・海上交通」に統合 | |
| 模様 | 樹木に囲まれた居住地 | 2013年 | 取得基準が不明確なため廃止 |
| その他の樹木畑 | 2013年 | 多様化した農業形態に対応できなくなり廃止 | |
| 模様 | その他の土地利用 | 2013年 | 大規模地図記号改定で整理・廃止 |
外国人向け地図記号(16種)
2016年3月に15種が先行制定され、2017年7月のJIS改正を機に「観光案内所」が追加されて計16種が整備されました。東京オリンピックを見据えて訪日外国人にも分かりやすい記号が必要とされたことが制定の背景です。従来の日本向け記号が外国人に誤解されるケースが多かったことも理由のひとつです。
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| 施設名 | 従来の日本向け記号 | 外国人向け記号・変更ポイント |
|---|---|---|
| 郵便局 | 〒マーク | 封筒のデザインに変更。〒が外国人には意味不明なため |
| 交番 | ×印 | 警察官のシルエットに変更。×が外国人に「閉鎖」と誤解されやすいため |
| 神社 | 鳥居 | 鳥居は維持(国際的に認知されてきたため変更なし) |
| 温泉 | ♨ | 温泉に人が入るシルエットに変更(♨は日本国外では未認知) |
| 病院 | +(赤十字) | 維持(国際的な医療の象徴として通用するため) |
| 博物館・美術館 | 「博」 | 建物+外部展示のデザインに変更 |
| ホテル | (新設) | ベッドのシルエット。外国人旅行者の宿泊ニーズに対応 |
| レストラン | (新設) | フォークとナイフのシルエット |
| コンビニ・スーパー | (新設) | ショッピングバッグのデザイン |
| 銀行・ATM | (新設) | 紙幣と建物のデザイン |
| ショッピングセンター | (新設) | ショッピングバッグ(大) |
| 観光案内所 | (新設) | インフォメーション「i」マーク |
| トイレ | (新設) | 男女シルエットのピクトグラム |
| 鉄道駅 | (JR等の記号) | 列車のシルエット |
| 空港・飛行場 | (新設) | 飛行機のシルエット |
| 教会 | (新設) | 十字架のシルエット |
地図記号の豆知識
♨(温泉マーク)の意外な正式名称
地図記号の中でも「♨」は世界的に知名度が高く、Unicodeにも登録されています(U+2668)。正式な記号名は「Hot Springs」。日本が発祥の記号ながら、現在はスマートフォンの絵文字としても世界中で使われています。一方、温泉マークの「3本の湯気」を「3本の燃える炎」と誤解する外国人が多かったことから、2016年に外国人向け記号では「温泉に入る人のシルエット」が別途制定されました。
「文」の記号はなぜ学校を表すのか
学校の地図記号に使われる「文」の由来については、国土地理院は「文字を習う場所だから」と説明しています。「文部省(現・文部科学省)の『文』に由来する」という説も流布していますが、公式な記録には残っておらず、由来は諸説あるとされています。小・中学校と高等学校では記号の形が微妙に異なり、区別できるようになっています。
最後に新設された地図記号は2019年
もっとも新しく加わった地図記号は、2019年に制定された「自然災害伝承碑」です。東日本大震災(2011年)をきっかけに、全国各地に点在する津波・洪水・土砂崩れなどの碑を地図上で見えるようにする取り組みとして生まれました。過去の災害の教訓を地図で伝えるという、記念碑とは一線を画す防災目的の記号です。
記号画像の出典とライセンス
本記事に掲載した地図記号の画像は、Wikimedia Commons で公開されているパブリックドメイン(著作権の対象外)の画像をもとにしています。地図記号は国土地理院が定めた公共の規格であり、単純な図形であることから、これらの図像は著作権の保護対象外(PD-ineligible)として扱われています。
線・等高線・境界・模様などで表す記号は、記号列に種別(「線」「等高線」「模様」など)を小さく示しています。アイコン型でも公開されているPD素材が無い記号は「—」としました。すべての正式な記号は、国土地理院の地図記号一覧(公式)で確認できます。記号の定義・最新の改定情報は公式ページが一次情報源です。
まとめ
地図記号は単なる記号ではなく、日本の歴史・文化・社会の変化を映す鏡です。桑畑の廃止は養蚕業の衰退を、風車の新設は再生可能エネルギーの普及を、外国人向け記号は訪日観光の発展を物語っています。地形図を見るときに、それぞれの記号の由来を思い浮かべてみると、いつもの地図がぐっと面白くなるはずです。