鉱物の種類一覧|石英・長石・黄鉄鉱など鉱物学的分類で102種まとめ

鉱物とは、自然界で産出される特定の化学組成と規則正しい結晶構造を持つ無機固体です。現在、国際鉱物学連合(IMA)に認定されている鉱物は5,000種以上。その中から本記事では、元素鉱物・硫化鉱物・酸化鉱物・炭酸塩鉱物・ケイ酸塩鉱物・ハロゲン化鉱物・硫酸塩鉱物・リン酸塩鉱物の8分類で102種を網羅しました。各鉱物のモース硬度・主な用途・特徴を4列テーブルで一覧にしています。

なお、岩石(花崗岩・玄武岩など)は複数の鉱物の集合体であり、鉱物そのものとは区別されます。宝石(ダイヤモンド・ルビーなど)は、鉱物のうち透明度・色・希少性が高いものに宝石の名称がついたものです。

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鉱物の種類一覧(Strunz分類・102種)

国際鉱物学連合が採用しているStrunz分類にそって8カテゴリを整理しました。

元素鉱物(10種)

元素鉱物は、単一の元素だけで構成される鉱物です。金・銀・銅など身近な金属もここに含まれます。

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鉱物名(別名) よみ モース硬度 主な用途・特徴
金(ゴールド)Au きん 2.5〜3 宝飾品・電子部品の接点・貨幣。変色しない安定した貴金属
銀(シルバー)Ag ぎん 2.5〜3 宝飾品・写真感光剤・電気接点。熱と電気の最良の導体
銅(カッパー)Cu どう 2.5〜3 電線・配管・真鍮などの合金原料。人類最古の金属利用の一つ
白金(プラチナ)Pt はっきん 4〜4.5 自動車の排ガス触媒・燃料電池電極・宝飾品
硫黄(サルファー)S いおう 1.5〜2.5 火薬・ゴム加硫・硫酸製造の原料。火山地帯で産出
黒鉛(グラファイト)C こくえん 1〜2 鉛筆芯・リチウムイオン電池電極・潤滑剤。ダイヤモンドと同じ炭素元素だが構造が異なる
ダイヤモンド C だいやもんど 10 宝石・研磨材・切削工具。天然で最も硬い物質(モース硬度の基準10番)
砒素(アルセニック)As ひそ 3.5 半導体原料(ガリウム砒素)。単体での産出は稀で毒性も高い
蒼鉛(ビスマス)Bi そうえん 2〜2.5 医薬品・化粧品・低融点合金(ウッド合金など)の原料
自然鉄 Fe じねんてつ 4 隕石(ニッケル鉄)に多く含まれる。地球上での地表産出は極めて稀

硫化鉱物(15種)

硫化鉱物は、金属元素と硫黄が結びついた鉱物群です。多くの金属の主要鉱石がここに属し、光沢が強く重みのある鉱物が多いのが特徴です。

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鉱物名(別名) よみ モース硬度 主な用途・特徴
黄鉄鉱(パイライト)FeS₂ おうてっこう 6〜6.5 「愚者の金」と呼ばれる金色の鉱石。硫酸製造原料。硬くて光沢が強い
方鉛鉱 PbS ほうえんこう 2.5 鉛の最重要鉱石。正方形に劈開する性質が特徴的
閃亜鉛鉱 ZnS せんあえんこう 3.5〜4 亜鉛の主要鉱石。黒・茶・黄色と色が多様
黄銅鉱 CuFeS₂ おうどうこう 3.5〜4 銅の最重要鉱石。表面が酸化すると虹色(孔雀色)に変化
輝銅鉱 Cu₂S きどうこう 2.5〜3 銅の二次鉱石。鉛灰色で重い
斑銅鉱 Cu₅FeS₄ はんどうこう 3 新鮮面は赤銅色。酸化すると孔雀の羽のような虹色に変色
磁硫鉄鉱(ピロータイト)Fe₁₋ₓS じりゅうてっこう 3.5〜4.5 弱い磁性を持つ珍しい硫化物。鉄欠損型の可変組成が特徴
硫砒鉄鉱(アーセノパイライト)FeAsS りゅうひてっこう 5.5〜6 砒素と鉄の化合物。金を伴って産出することも多い
輝安鉱(スティブナイト)Sb₂S₃ きあんこう 2 アンチモンの主要鉱石。見事な針状・放射状結晶が標本として有名
辰砂(朱砂)HgS しんしゃ 2〜2.5 水銀の主要鉱石。鮮やかな朱色で古来より顔料として使用
鶏冠石(リアルガー)As₄S₄ けいかんせき 1.5〜2 橙赤色の鉱物。光に弱く分解する性質がある。毒性あり
雄黄(オーピメント)As₂S₃ おうおう 1.5〜2 鮮やかな黄色。古代の黄色顔料として使用。猛毒
輝銀鉱(アカンタイト)Ag₂S きぎんこう 2〜2.5 銀の重要鉱石の一つ。鉛灰色で非常に重い
蒼鉛鉱(ビスムチナイト)Bi₂S₃ そうえんこう 2〜2.5 ビスマスの主要鉱石。針状または葉状の結晶形態
黄錫鉱(スタナイト)Cu₂FeSnS₄ おうしゃっこう 4 錫(スズ)を含む鉱石の一つ。産出量は少ない
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酸化鉱物(12種)

酸化鉱物は、金属元素が酸素と結びついた鉱物です。石英(水晶)やコランダム(ルビー・サファイア)など、宝石としても親しまれる鉱物が多く含まれます。

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鉱物名(別名) よみ モース硬度 主な用途・特徴
石英(クォーツ)SiO₂ せきえい 7 地殻で最も多い鉱物の一つ。ガラス・光学材料・水晶(宝石)として広く利用。モース硬度7番の基準
コランダム Al₂O₃ こらんだむ 9 ルビー(赤)・サファイア(青・他色)の母体鉱物。モース硬度9番の基準鉱物
赤鉄鉱(ヘマタイト)Fe₂O₃ せきてっこう 5.5〜6 鉄の主要鉱石。古代から赤色顔料(ベンガラ)として利用
磁鉄鉱(マグネタイト)Fe₃O₄ じてっこう 5.5〜6.5 鉄の重要鉱石。天然の磁石として羅針盤の起源とも関わる
クロム鉄鉱(クロマイト)FeCr₂O₄ くろむてっこう 5.5 クロムの唯一の主要鉱石。ステンレス製造に欠かせない
ルチル(金紅石)TiO₂ るちる 6〜6.5 チタン白(顔料)の原料。溶接棒コーティング・光触媒にも
錫石(カサイトライト)SnO₂ すずいし 6〜7 錫(スズ)の主要鉱石。砂状(砂錫)として河床で産出することも
軟マンガン鉱(パイロルサイト)MnO₂ なんまんがんこう 1〜2 マンガン乾電池の陽極材料の原料
コルンブ石(コロンバイト)(Fe,Mn)(Nb,Ta)₂O₆ こるんぶせき 6 ニオブ・タンタルの主要鉱石。電子部品用コンデンサー原料
ウラニナイト(閃ウラン鉱)UO₂ うらにないと 5〜6 ウランの主要鉱石。強い放射性を持つ
尖晶石(スピネル)MgAl₂O₄ せんしょうせき 7.5〜8 赤・青・黒などの宝石。かつてルビーと混同された歴史がある
蒼マンガン鉱(ブラウナイト)Mn²⁺Mn₆³⁺SiO₁₂ そうまんがんこう 6〜6.5 マンガン鉱床を構成する重要な鉱物の一つ

炭酸塩鉱物(10種)

炭酸塩鉱物は、炭酸イオン(CO₃²⁻)を含む鉱物です。石灰岩・大理石・真珠・サンゴの主成分として自然界や建材に幅広く登場します。

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鉱物名(別名) よみ モース硬度 主な用途・特徴
方解石(カルサイト)CaCO₃ ほうかいせき 3 石灰岩・大理石・セメントの主成分。モース硬度3番の基準鉱物
アラゴナイト(霰石)CaCO₃ あらごないと 3.5〜4 真珠・サンゴの主成分。方解石と同じ化学式だが結晶構造が異なる(多形)
白雲石(ドロマイト)CaMg(CO₃)₂ はくうんせき 3.5〜4 耐火物・建材・製鉄のフラックス(溶剤)として利用
菱鉄鉱(シデライト)FeCO₃ りょうてっこう 3.5〜4 鉄の鉱石の一つ。貝殻化石の保存に関わることも多い
菱亜鉛鉱(スミスゾナイト)ZnCO₃ りょうあえんこう 4〜4.5 亜鉛の鉱石。緑・青・白・黄色など色が多様
孔雀石(マラカイト)Cu₂CO₃(OH)₂ くじゃくいし 3.5〜4 銅鉱床の指標鉱物。鮮やかな緑色で古代から顔料・宝飾品に使用
藍銅鉱(アズライト)Cu₃(CO₃)₂(OH)₂ あいどうこう 3.5〜4 鮮やかな青色顔料として使用。孔雀石と隣り合って産することが多い
菱苦土鉱(マグネサイト)MgCO₃ りょうくどこう 3.5〜4.5 高温耐火物・マグネシア(酸化マグネシウム)の製造原料
菱マンガン鉱(ロードクロサイト)MnCO₃ りょうまんがんこう 3.5〜4 鮮やかなピンク色の宝石。アルゼンチン産(インカローズ)が世界的に有名
白鉛鉱(セルサイト)PbCO₃ しろなまりこう 3〜3.5 鉛の酸化帯に産する二次鉱物。無色〜白色

ケイ酸塩鉱物(38種)

ケイ酸塩鉱物は、ケイ素(Si)と酸素(O)が骨格を形成する鉱物群です。地球の地殻を構成する鉱物の約90%を占め、最も種類が多い分類です。

長石グループ

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鉱物名(別名) よみ モース硬度 主な用途・特徴
正長石(オーソクレース)KAlSi₃O₈ しょうちょうせき 6〜6.5 花崗岩・ペグマタイトの主成分。陶磁器・ガラスの原料。モース硬度6番の基準
曹長石(アルバイト)NaAlSi₃O₈ そうちょうせき 6〜6.5 斜長石系列のナトリウム端成分。変成岩・深成岩に広く産する
灰長石(アノーサイト)CaAl₂Si₂O₈ かいちょうせき 6〜6.5 斜長石系列のカルシウム端成分。アポロ計画で採取した月の石の主成分でもある
天河石(アマゾナイト)KAlSi₃O₈ てんがせき 6〜6.5 青緑色の微斜長石。宝飾品として使用される長石の一種
月長石(ムーンストーン)KAlSi₃O₈ つきちょうせき 6〜6.5 内部の層状構造による光の干渉(アデュラレセンス)で幻想的な光沢を示す

輝石グループ

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鉱物名(別名) よみ モース硬度 主な用途・特徴
普通輝石(オーグアイト)Ca(Mg,Fe)Si₂O₆ ふつうきせき 5〜6 玄武岩・斑れい岩の主要構成鉱物。黒〜暗緑色
透輝石(ダイオプサイド)CaMgSi₂O₆ とうきせき 5.5〜6.5 緑色の宝石として使用される。クロム透輝石はダイヤモンド鉱床の指標鉱物
頑火輝石(エンスタタイト)MgSiO₃ がんかきせき 5〜6 超塩基性岩・隕石(コンドライト)に含まれる鉱物
ひすい輝石(ジェダイト)NaAlSi₂O₆ ひすいきせき 6.5〜7 硬玉(翡翠の高品質種)の主成分。ビルマ(ミャンマー)産が最高品質とされる

角閃石グループ

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鉱物名(別名) よみ モース硬度 主な用途・特徴
普通角閃石(ホーンブレンド) ふつうかくせんせき 5〜6 安山岩・片麻岩・変成岩に広く産する。暗緑〜黒色
透閃石(トレモライト)Ca₂Mg₅Si₈O₂₂(OH)₂ とうせんせき 5〜6 白色繊維状のアスベスト(クリソタイル系)を形成することで知られる
陽起石(アクチノライト)Ca₂(Mg,Fe)₅Si₈O₂₂(OH)₂ ようきせき 5〜6 緑色の変成鉱物。軟玉(ネフライト翡翠)の主成分

雲母グループ

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鉱物名(別名) よみ モース硬度 主な用途・特徴
白雲母(マスコバイト)KAl₂AlSi₃O₁₀(OH)₂ しろうんも 2〜3 電気絶縁材・コンデンサー原料。化粧品のパール光沢素材としても利用
黒雲母(バイオタイト)K(Mg,Fe)₃AlSi₃O₁₀(OH)₂ くろうんも 2.5〜3 花崗岩の黒い部分を形成。カリウム-アルゴン法による放射性年代測定に使用
金雲母(フロゴパイト)KMg₃AlSi₃O₁₀(OH)₂ きんうんも 2.5〜3 高温耐熱性に優れ、高温用電気絶縁材として使用
絹雲母(セリサイト) きぬうんも 2〜3 微細な白雲母の集合体。陶磁器・顔料・化粧品の原料

ザクロ石(ガーネット)グループ

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鉱物名(別名) よみ モース硬度 主な用途・特徴
鉄礬柘榴石(アルマンダイン)Fe₃Al₂Si₃O₁₂ てつばんざくろいし 7〜7.5 赤色のガーネット宝石として最も一般的。研磨材にも使用
苦礬柘榴石(パイロープ)Mg₃Al₂Si₃O₁₂ くばんざくろいし 7〜7.5 深紅色ガーネット。チェコのボヘミアン産が歴史的に有名
灰礬柘榴石(グロシュラー)Ca₃Al₂Si₃O₁₂ かいばんざくろいし 7〜7.5 緑色(ツァボライト)・橙色(ヘソナイト)の美しい宝石
灰鉄柘榴石(アンドラダイト)Ca₃Fe₂Si₃O₁₂ かいてつざくろいし 6.5〜7 デマントイド(緑)・メラナイト(黒)の宝石として知られる

その他のケイ酸塩鉱物

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鉱物名(別名) よみ モース硬度 主な用途・特徴
橄欖石(オリビン)(Mg,Fe)₂SiO₄ かんらんせき 6.5〜7 地球マントルの主要鉱物。宝石名ペリドット(黄緑色)。隕石にも含まれる
トパーズ Al₂SiO₄(F,OH)₂ とぱーず 8 無色〜青・ピンク・黄色など多彩な宝石。モース硬度8番の基準鉱物
電気石(トルマリン)複雑な組成 でんきせき 7〜7.5 圧電性・焦電性を持つ。多彩な色(ルベライト・インディコライトなど)の宝石
緑柱石(ベリル)Be₃Al₂Si₆O₁₈ りょくちゅうせき 7.5〜8 エメラルド(緑)・アクアマリン(青)・モルガナイト(桃)の母体鉱物
ジルコン ZrSiO₄ じるこん 7.5 地球最古の鉱物(44億年前)として知られる。ダイヤモンド代用宝石にも
藍晶石(カイアナイト)Al₂SiO₅ らんしょうせき 4〜7 方向によって硬度が大きく異なる珍しい鉱物。高温耐火物セラミックの原料
紅柱石(アンダルサイト)Al₂SiO₅ こうちゅうせき 6.5〜7.5 変成岩の温度・圧力指標鉱物。藍晶石・珪線石と多形関係にある
珪線石(シリマナイト)Al₂SiO₅ けいせんせき 6.5〜7.5 高温変成岩の指標鉱物。耐火物原料として工業利用
緑簾石(エピドート)Ca₂Al₂FeO(Si₂O₇)(SiO₄)(OH) りょくれんせき 6〜7 緑色の変成鉱物。石英脈や接触変成帯に伴って産する
タルク(滑石)Mg₃Si₄O₁₀(OH)₂ たるく 1 モース硬度1番の基準鉱物(最も軟らかい)。化粧品・潤滑剤・製紙の原料
蛇紋石(サーペンタイン)Mg₃Si₂O₅(OH)₄ じゃもんせき 3〜5 暗緑〜黄緑色。クリソタイル(白石綿)はこのグループの一種
カオリナイト(高嶺石)Al₂Si₂O₅(OH)₄ かおりないと 2〜2.5 陶磁器・製紙・化粧品の基本原料。中国の高嶺(カオリン)が語源
菫青石(コーディエライト)Mg₂Al₄Si₅O₁₈ すみれいし 7〜7.5 方向によって青〜透明と色が変わる(多色性)。宝石名アイオライト
十字石(スタウロライト)Fe₂Al₉Si₄O₂₂(OH)₂ じゅうじせき 7〜7.5 自然に十字形に双晶する珍しい外観を持つ変成岩鉱物
チタン石(スフェン)CaTiSiO₅ ちたんせき 5〜5.5 光の分散がダイヤモンドより大きく、宝石としての輝きが強い
方沸石(アナルサイム)NaAlSi₂O₆·H₂O ほうふっせき 5〜5.5 ゼオライトグループの鉱物。吸着剤・軟水化剤として工業利用
長沸石(ナトロライト)Na₂Al₂Si₃O₁₀·2H₂O ながふっせき 5〜5.5 針状結晶が放射状に束なるゼオライトの一種
珪孔雀石(クリソコラ)CuSiO₃·nH₂O けいくじゃくいし 2〜4 銅の酸化帯に産する青緑色の鉱物。孔雀石に似た外観を持つ
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ハロゲン化鉱物(5種)

ハロゲン化鉱物は、塩化物・フッ化物などの鉱物群です。食塩(岩塩)はその代表例です。

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鉱物名(別名) よみ モース硬度 主な用途・特徴
蛍石(フルオライト)CaF₂ ほたるいし 4 モース硬度4番の基準鉱物。フッ素源・光学レンズ・多彩な色の宝石として利用
岩塩(ハライト)NaCl がんえん 2.5 食塩・ソーダ工業・融雪剤の原料。海が干上がった場所に巨大な岩塩層を形成
氷晶石(クリオライト)Na₃AlF₆ ひょうしょうせき 2.5〜3 アルミニウム製錬の溶媒として重要だったが、天然産はほぼ枯渇。現在は合成品を使用
塩化銀鉱(クロラルジライト)AgCl えんかぎんこう 1〜1.5 銀鉱床の二次鉱物。光が当たると表面が黒化する性質を持つ
光明石(カーナライト)KMgCl₃·6H₂O こうみょうせき 2.5 カリウム肥料の原料として採掘される塩湖の蒸発岩

硫酸塩鉱物(6種)

硫酸塩鉱物は、硫酸イオン(SO₄²⁻)を含む鉱物群です。石膏は病院のギプスや建材として身近な存在です。

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鉱物名(別名) よみ モース硬度 主な用途・特徴
石膏(ジプサム)CaSO₄·2H₂O せっこう 2 モース硬度2番の基準鉱物。建材(プラスターボード)・医療用ギプス・黒板チョーク
硬石膏(アンハイドライト)CaSO₄ こうせっこう 3〜3.5 石膏から結晶水が抜けた形態。建材・肥料として利用
重晶石(バライト)BaSO₄ じゅうしょうせき 3〜3.5 石油掘削の泥水添加剤・X線造影剤の原料
天青石(セレスタイト)SrSO₄ てんせいせき 3〜3.5 ストロンチウムの主要鉱石。花火の赤色発色(ストロンチウム炎)の原料
明礬石(アルナイト)KAl₃(SO₄)₂(OH)₆ みょうばんせき 3.5〜4 ミョウバン(硫酸アルミニウムカリウム)の製造原料
胆礬(カルカンサイト)CuSO₄·5H₂O たんばん 2.5 銅鉱床の酸化帯に産する鮮やかな青色鉱物。電気メッキ・農薬にも使用

リン酸塩鉱物(6種)

リン酸塩鉱物は、リン酸イオン(PO₄³⁻)を含む鉱物群です。私たちの骨や歯の主成分もリン酸カルシウムで、燐灰石と同じ化学構造を持ちます。

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鉱物名(別名) よみ モース硬度 主な用途・特徴
燐灰石(アパタイト)Ca₅(PO₄)₃(F,Cl,OH) りんかいせき 5 モース硬度5番の基準鉱物。骨・歯の主成分と同じ化学構造。リン肥料の原料
トルコ石(ターコイズ)CuAl₆(PO₄)₄(OH)₈·4H₂O とるこいし 5〜6 青緑色の宝石。古代エジプト・ペルシアから利用される歴史ある宝石
藍鉄鉱(ビビアナイト)Fe₃(PO₄)₂·8H₂O あいてっこう 1.5〜2 嫌気性の沼地・湿地の堆積物中に産する鮮やかな青色鉱物
モナズ石(モナザイト)(Ce,La,Nd,Th)PO₄ もなずせき 5〜5.5 レアアース(希土類元素)と微量の放射性元素(トリウム)を含む重要鉱石
ラズライト(青金石)MgAl₂(PO₄)₂(OH)₂ らずらいと 5.5〜6 宝石ラピスラズリの主要な青色成分。ラピスラズリは複数鉱物の混合岩石
緑鉛鉱(ピロモルファイト)Pb₅(PO₄)₃Cl りょくえんこう 3.5〜4 緑〜黄色の六角柱状結晶が美しい二次鉱物。鉛鉱床に産する
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豆知識

モース硬度とは

モース硬度は、鉱物の「傷つきにくさ」を1〜10の数値で表したスケールです。1812年に鉱物学者フリードリッヒ・モースが考案しました。「硬度の高い鉱物は硬度の低い鉱物に傷をつけることができる」という原理をもとに測定します。

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硬度 基準鉱物 身近な目安
1 タルク(滑石) 指で触れるだけで傷がつく
2 石膏 爪(硬度約2.5)で傷がつく
3 方解石 銅貨(硬度約3)と同程度
4 蛍石 ナイフ(鋼鉄)で傷がつく
5 燐灰石 ガラス(硬度5〜5.5)と同程度
6 正長石 ガラスに傷をつけられる
7 石英 鋼鉄製ナイフでは傷がつかない
8 トパーズ クォーツガラスを傷つける
9 コランダム ダイヤモンド以外では最硬
10 ダイヤモンド 天然で最も硬い物質

日本で産出される主な鉱物

日本は火山国で熱水鉱脈が発達しているため、以下のような鉱物が国内でも産出されます。

  • 輝安鉱(愛媛県西条市・旧泉鉱山):世界最大級の見事な針状結晶標本が産出したことで知られる
  • 菱マンガン鉱(北海道・埼玉県秩父地方など):ピンク色の美しい結晶が産出
  • 辰砂(北海道・三重県など):江戸時代から朱色顔料として採掘
  • 黄鉄鉱(各地の熱水鉱脈):黄金色の美しい立方体結晶が産出
  • 石英(水晶)(山梨県甲府市周辺):「甲州水晶」として江戸時代から有名
  • 蛍石(岐阜県神岡鉱山など):多彩な色の標本が産出
  • 磁鉄鉱(岩手・福島など):黒砂鉄として海岸の砂浜でも採取できる

なお、日本の研究者が発見した鉱物に日本の地名を冠した名前が付けられたものも多く、「萩石(Hagite)」「岡山石(Okayamalite)」「北海道石(Hokkaidoite)」などが知られています(学名は英語表記)。

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まとめ

今回は鉱物をStrunz分類(元素鉱物・硫化鉱物・酸化鉱物・炭酸塩鉱物・ケイ酸塩鉱物・ハロゲン化鉱物・硫酸塩鉱物・リン酸塩鉱物)で全102種まとめました。日常に溶け込んでいる食塩(岩塩)や建材の石膏から、宝石のダイヤモンド・ルビー・エメラルドまで、地球の歴史が凝縮された鉱物の多様性を感じていただければ幸いです。宝石としての鉱物の側面に興味がある方は、パワーストーン61種の意味と効果一覧もあわせてどうぞ。

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