税込・税抜の違いと計算方法【計算機付き】|総額表示義務と軽減税率まとめ

商品の値札や通販サイトで「税抜9,800円」と書かれていても、レジや支払い画面では10,780円になる——そんな経験はありませんか?「税込」「税抜」「内税」「外税」といった表記は日常的に目にするものの、違いをはっきり説明しようとすると意外と難しいものです。

この記事では、税込・税抜の違いと計算方法を計算機付きでわかりやすく解説します。2021年4月から義務化された総額表示のルール、軽減税率8%と標準税率10%の使い分け、端数処理の基本も網羅しています。

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税込・税抜 計算機

消費税 税込・税抜 計算

税抜
消費税額
税込
金額・税率・端数処理を選ぶと、税抜・税額・税込を計算します。※税率は入力式です(10%・軽減8%・2027年4月〜食料品1%予定など改定に対応)。端数処理は事業者により扱いが異なります。

税込・税抜の違いと計算式

税抜価格とは

税抜価格は、消費税を含まない商品本体の価格です。「税別」「本体価格」「+税(外税)」とも表記されます。事業者間のB2B取引では税抜価格が一般的で、発注書・請求書では本体価格と消費税額を別々に記載します。

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税込価格とは

税込価格は、消費税を加えた最終支払総額です。「総額」「内税」とも言い、消費者が実際に払う金額です。2021年4月以降、消費者向けに価格を表示する課税事業者は原則としてこの税込価格を表示する義務があります(後述)。

計算式

税率10%(標準税率)の場合:

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変換の向き 計算式 具体例(本体1,000円)
税抜 → 税込 税抜価格 × 1.10 1,000円 × 1.1 = 1,100円
税込 → 税抜 税込価格 ÷ 1.10 1,100円 ÷ 1.1 = 1,000円

税率8%(軽減税率)の場合:

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変換の向き 計算式 具体例(本体1,000円)
税抜 → 税込 税抜価格 × 1.08 1,000円 × 1.08 = 1,080円
税込 → 税抜 税込価格 ÷ 1.08 1,080円 ÷ 1.08 = 1,000円

消費税は2019年10月から標準税率10%軽減税率8%の2段階になっています。どちらの税率を使うかは商品・サービスの種類によります。詳しくは「軽減税率制度の仕組み|消費税8%と10%の違いをわかりやすく解説」を参照してください。

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消費税の価格表示ルール

総額表示義務(2021年4月から完全義務化)

総額表示とは、消費者向けに価格を提示する際に、消費税を含んだ税込総額を表示することです。消費税法第63条で定められており、対象は消費者(一般消費者)に価格を表示する課税事業者です。

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時期 状況
2004年(平成16年)4月 総額表示義務を法律で規定
2004年〜2021年3月 経過措置期間(税抜表示のみでも可)
2021年(令和3年)4月1日〜 完全義務化・税抜のみ表示は不可

免税事業者(年間売上高が一定以下の事業者)は総額表示義務の対象外です。また、事業者間(BtoB)の取引でも総額表示義務は適用されません。

OKな表示の種類

「総額(税込価格)が必ず含まれていれば」、表示の形式は柔軟に選べます(国税庁No.6902)。

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表示例 備考
11,000円 税込総額のみ
11,000円(税込) 税込と明記
11,000円(税抜価格10,000円) 総額+税抜を併記
11,000円(うち消費税額1,000円) 総額+内訳を併記
10,000円(税込価格11,000円) 税抜を大きく表示し、総額を小さく添える

NG:税抜価格のみの表示(課税事業者の場合)

「9,800円+税」「9,800円(税別)」だけの表示は、課税事業者には2021年4月以降認められていません。ただし「9,800円+税(税込10,780円)」のように総額を明記すればOKです。

端数処理のルール

税込価格を計算すると、1円未満の端数が生じることがあります(例:税抜105円 × 1.1 = 115.5円)。この端数の処理方法については、法律上の一律ルールはありません。切り捨て・切り上げ・四捨五入のいずれも合法で、各事業者が自由に決められます(財務省・国税庁)。

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端数処理 計算結果(115.5円の場合) 特徴
切り捨て(floor) 115円 実務でもっとも多い
切り上げ(ceil) 116円 事業者収入が多くなる
四捨五入(round) 116円 0.5以上を切り上げ

インボイス(適格請求書)の場合は別ルール

インボイス制度では「税率ごとに端数処理は1回限り」とされています。個々の商品ごとに端数処理した合計を税額とするのではなく、税率ごとに合計した消費税額に対して1回だけ端数処理を行います。

軽減税率の対象品目(8%が適用されるもの)

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品目 税率
スーパー・コンビニの食料品(加工食品・生鮮食品) 8%(軽減税率)
テイクアウト・宅配・出前 8%(軽減税率)
飲食店内での飲食(外食) 10%(標準税率)
アルコール飲料(ビール・ワイン・日本酒など) 10%(標準税率)
週2回以上発行の新聞(定期購読契約) 8%(軽減税率)
コンビニでの新聞(定期購読でないもの) 10%(標準税率)
ペットフード 10%(人が食べるものでないため対象外)
栄養ドリンク・医薬品 10%(医薬品・医薬部外品は対象外)

同じ食料品でも外食(店内で食べる)は10%、テイクアウト(持ち帰り)は8%という違いがあります。同じハンバーガーショップでも、注文時に「店内」か「持ち帰り」かで税率が変わります。

対象品目の詳細は「消費税減税の対象品目・対象外一覧|食料品1%で何が変わる?」で詳しく解説しています。

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まとめ

  • 税抜は消費税を含まない本体価格、税込は消費税込みの最終支払額
  • 税抜→税込の計算:税率10%なら×1.10、8%なら×1.08
  • 税込→税抜の計算:税率10%なら÷1.10、8%なら÷1.08
  • 総額表示義務:2021年4月から完全義務化。課税事業者が消費者向けに価格を表示する際は税込総額を必ず表示(消費税法第63条)
  • 税率:標準10%と軽減8%(外食・酒類を除く飲食料品、週2回以上発行の定期購読新聞)
  • 端数処理:法律上の一律ルールはなく切り捨て・切り上げ・四捨五入のいずれも可。インボイスは税率ごとに1回

なお、2026年8月5日に政府が2027年4月から食料品(軽減税率対象の飲食料品)の消費税を8%から1%に引き下げる方針を閣議決定しました。法律はまだ成立しておらず(秋の国会で法案審議予定)、詳細は変わる可能性があります。

消費税の取り扱いについて詳細な判断は、税理士または所轄の税務署にご確認ください。

国税庁「No.6902 総額表示の義務付け」 https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shohi/6902.htm(2026-08-31参照
財務省「消費税における総額表示方式の概要」 https://www.mof.go.jp/tax_policy/summary/consumption/sougakuhyoji_gaiyou.htm(2026-08-31参照
財務省「軽減税率制度についてQ&A」 https://www.mof.go.jp/tax_information/qanda023.html(2026-08-31参照

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