仏教用語一覧|煩悩・涅槃・輪廻など意味と読み方まとめ

仏教には「煩悩」「涅槃」「輪廻」のように日常でも使う言葉から、「縁起」「空(くう)」のような深い哲学的概念まで、多くの用語があります。この記事では仏教用語112語を「基本概念・世界観・仏と菩薩・修行・日常語」の5テーマに分けてテーブルで網羅。読み方と意味をセットでわかりやすくまとめました。「退屈」「有頂天」など、もとは仏教語だった日常語もまとめて紹介します。

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仏教の基本概念

仏教の思想の根幹をなす用語です。「なぜ苦しみが生まれるのか」「どうすれば解放されるか」を語る言葉が中心です。

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用語 読み 意味
苦 く 思い通りにならない状態。仏教では人生の根本問題として位置づける
無常 むじょう すべては変化し続け、永遠不変のものはないという真理
縁起 えんぎ あらゆる現象は独立せず、互いに依存して起きるという法則
空 くう 物事に固定した実体はないという概念。「色即是空」に現れる核心思想
業 ごう 行為の積み重ね。善悪の行いが未来の状態を決めるとされる(カルマ)
因果 いんが 原因があって結果が生まれるという法則。「因果応報」に使われる
因縁 いんねん 結果を生む直接原因(因)と間接条件(縁)の組み合わせ
煩悩 ぼんのう 心を乱し苦しみを生む欲望・怒り・無知の総称。108種あるとされる
三毒 さんどく 煩悩の根本とされる三つ。「貪(とん)=欲」「瞋(じん)=怒り」「癡(ち)=無知」
輪廻 りんね 死後も生まれ変わりを繰り返すこと。煩悩があると続くとされる
悟り さとり 煩悩を超えて真理に目覚めた状態
涅槃 ねはん 煩悩の火が消えた、悟りの境地。「ニルヴァーナ」の漢訳
解脱 げだつ 輪廻の苦しみから解放された自由な境地
菩提 ぼだい 悟りの境地、または悟りを求める心
無我 むが 固定した「自己」は存在しないという思想
無明 むみょう 真理を知らないこと。苦しみの根本原因とされる
四諦 したい 仏教の根本教義。苦諦・集諦・滅諦・道諦の四つの真理
八正道 はっしょうどう 正しい考え方・言葉・行い・生活などからなる8つの修行の道
中道 ちゅうどう 極端な苦行も快楽主義も避ける、釈迦が説いたバランスの道
三法印 さんぼういん 仏教の根本を表す三つの真理。諸行無常・諸法無我・涅槃寂静
十二因縁 じゅうにいんねん 無明から老死まで、苦しみが連鎖して生じる12の因果の輪
四苦八苦 しくはっく 生・老・病・死の四苦に、愛別離苦など四つを加えた八苦。苦難を意味する慣用句にも
功徳 くどく 善い行いによって積まれる精神的な価値・恵み
善根 ぜんこん 善行を積んで育む、将来の良果の種

六道・世界観の用語

仏教の宇宙観・死後の世界観に関する用語です。

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用語 読み 意味
六道 ろくどう 輪廻する6つの世界。地獄・餓鬼・畜生・修羅・人間・天上
三界 さんかい 欲界・色界・無色界の3層からなる迷いの世界
浄土 じょうど 仏が住む清浄な国土。特に阿弥陀の「極楽浄土」が知られる
極楽 ごくらく 阿弥陀如来が主宰する西方浄土。苦しみのない理想世界
地獄 じごく 六道の最下層。悪業を積んだ者が転生し苦を受ける世界
餓鬼 がき 六道の一つ。飢えに苦しむ世界に転生した霊的存在。「餓鬼」は子どものの俗語にもなった
畜生 ちくしょう 六道の一つ。動物として転生した状態。悪口にも使われる
修羅 しゅら 六道の一つ。常に戦いが続く阿修羅の世界。「修羅場」の語源
天上 てんじょう 六道の最上層。天人として生まれる福楽の世界だが無常を免れない
阿修羅 あしゅら 闘争を好む力ある存在。善悪両面を持つ。「修羅」の語源
閻魔 えんま 冥界の王。死者の生前の善悪を裁くとされる
彼岸 ひがん 煩悩を超えた悟りの世界。また春秋の「お彼岸」の語源
此岸 しがん 煩悩に迷う現実世界。彼岸の対義語
浄土三部経 じょうどさんぶきょう 阿弥陀信仰の根拠となる三つの経典(大経・観経・阿弥陀経)
輪廻転生 りんねてんしょう 死後に別の生き物として繰り返し生まれ変わること
仏国土 ぶっこくど 仏が教化する特定の世界。浄土と同義
末法 まっぽう 釈迦の入滅から2000年以上後、教えが廃れる時代とされる概念
霊場 れいじょう 神仏が降り、特別な力が宿るとされる聖地
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仏・菩薩・明王・天部の名称

仏教の神格とその呼称です。

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用語 読み 意味・特徴
如来 にょらい 悟りを開いた仏陀の称号。「真理からやって来た者」の意
菩薩 ぼさつ 悟りを求めながら衆生(しゅじょう)を救う存在。如来の一段下
明王 みょうおう 如来の命を受け、怒りの形相で人々を悟りに導く尊格
天部 てんぶ 仏法を守護する神々のグループ。梵天・帝釈天など
釈迦 しゃか 仏教の開祖。紀元前5〜4世紀ごろのインドの実在人物
阿弥陀如来 あみだにょらい 西方極楽浄土の仏。無限の光と命を持ち、念仏で救済するとされる
観音菩薩 かんのんぼさつ 慈悲の象徴。33の姿に変化して衆生を救うとされる
地蔵菩薩 じぞうぼさつ 地獄を含む六道を巡り衆生を救う菩薩。お地蔵様として親しまれる
文殊菩薩 もんじゅぼさつ 智慧を象徴する菩薩。「三人寄れば文殊の知恵」の語源
普賢菩薩 ふげんぼさつ 実践・行動を象徴する菩薩。白象に乗る姿で描かれる
弥勒菩薩 みろくぼさつ 釈迦の次に現れる未来の仏。現在は兜率天で修行中とされる
不動明王 ふどうみょうおう 炎に包まれ剣と縄を持つ憤怒の尊格。悪を断ち切るとされる
四天王 してんのう 仏法を守護する4人の武神。持国天・増長天・広目天・多聞天
梵天 ぼんてん ヒンドゥー教の創造神ブラフマーが仏教に取り込まれた天部
帝釈天 たいしゃくてん インドラ神が仏教化した天部の王。仏法の守護神
大日如来 だいにちにょらい 密教における最高の仏。宇宙そのものを象徴
薬師如来 やくしにょらい 病気・苦難から人々を救う仏。東方の瑠璃光浄土に住む

修行・実践の用語

仏道修行と日常的な仏教儀礼の用語です。

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用語 読み 意味
三宝 さんぽう 仏・法(ほう)・僧の三つ。仏教の根幹をなす帰依の対象
五戒 ごかい 不殺生・不偸盗・不邪淫・不妄語・不飲酒。在家仏教徒の基本戒律
六波羅蜜 ろくはらみつ 悟りへの6つの修行。布施・持戒・忍辱・精進・禅定・般若
布施 ふせ 人に施すこと。六波羅蜜の一つ。読経料・お布施もここから
持戒 じかい 戒律を守ること。六波羅蜜の一つ
忍辱 にんにく 侮辱や苦難に耐え忍ぶこと。六波羅蜜の一つ。「忍辱袋(にんにくぶくろ)」の語源
精進 しょうじん 怠らず努め続けること。六波羅蜜の一つ。「精進料理」にも使われる
禅定 ぜんじょう 心を静め集中する瞑想。六波羅蜜の一つ
般若 はんにゃ 真理を見抜く智慧。六波羅蜜の一つ
念仏 ねんぶつ 「南無阿弥陀仏」と唱えて仏を念じること。浄土系宗派の中心的修行
座禅 ざぜん 坐って行う禅の瞑想。曹洞宗・臨済宗の根本的な修行
三昧 さんまい 精神を一点に集中させた瞑想の状態。「〜三昧(ざんまい)」という日常語にもなった
托鉢 たくはつ 僧侶が鉢を持ち家々を回って食物や金銭を受けること
読経 どきょう 経典を声に出して読み上げること
回向 えこう 自分の善行の功徳を他者(とくに故人)に振り向けること
追善 ついぜん 死者の冥福を祈って善行を積むこと
供養 くよう 食物・花・香などを仏・菩薩・故人に捧げること
戒名 かいみょう 仏弟子となったことを示す名前。死後につけられることが多い
出家 しゅっけ 俗世間を離れて僧侶となること
在家 ざいけ 出家せず世俗の生活を送りながら仏教に帰依する信者
僧伽 さんが 出家した修行者の集団(サンガ)。三宝の一つ
法話 ほうわ 仏法の教えをわかりやすく語ること。住職などが行う講話
開悟 かいご 迷いを破って真理を覚知すること。悟りを開くこと
修行 しゅぎょう 悟りを目指して実践する訓練・鍛錬の総称
本願 ほんがん 仏・菩薩が衆生を救うために立てた誓い。阿弥陀の48の本願が有名
曼荼羅 まんだら 密教の宇宙観を図形化した聖なる図像。金剛界・胎蔵界の「両界曼荼羅」が代表的
袈裟 けさ 僧侶が肩からかける法衣。インドのサンスクリット語「カシャーヤ」に由来。「大袈裟」の語源
数珠 じゅず 念珠とも。108粒の珠を輪にした仏具で、念仏を数えたり手を清めるために使う
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日常語として使われる仏教語

もとは仏教の用語で、現代の日常会話でも普通に使われている言葉です。

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日常語 読み 仏教での元の意味
退屈 たいくつ 元は「修行に行き詰まり後退すること」。進歩が感じられない状態を指した
有頂天 うちょうてん 仏教の世界観で最も高い天(有頂天)にいること。最高に喜んでいる状態
億劫 おっくう 「億劫(おくこう)」=非常に長い時間のこと。現在は「面倒くさい」の意味に
刹那 せつな 時間の最小単位(75分の1秒とも)。現在は「一瞬」の意味で使われる
玄関 げんかん 禅の「玄(深遠な道)へ入る関所」。転じて建物の入り口に
挨拶 あいさつ 禅の問答で心中を探り合うこと(挨:押す、拶:迫る)。転じて日常的な礼儀に
修羅場 しゅらば 阿修羅が戦う修羅の世界から。激しい争いや惨状を指す
我慢 がまん 仏教では「自己への執着・慢心」を意味した。転じて「耐えること」に
出世 しゅっせ 元は「出家して悟りの世界へ出ること」。転じて社会的成功の意味に
覚悟 かくご 元は「悟りを開くこと」。転じて「心の準備をすること」に
道理 どうり 仏教の法(ダルマ)が転じた語。「物事の正しい筋道」の意味で定着
正直 しょうじき 仏道の戒律で「心が正しく直(なお)であること」から
外道 げどう 仏道以外の教え・修行者を指した語。転じて「道に外れた者」の意味に
野暮 やぼ 「野の坊主(野僧)」=修行が足りない未熟な僧侶の意から
大袈裟 おおげさ 袈裟(僧侶の法衣)を大きく広げた様子から。大げさな言動の比喩に
相談 そうだん 僧侶が集まり仏法を論じること(相談=ともに論じる)から
随分 ずいぶん 「分に随(したが)う」=身分相応に、から転じ「かなり・ひどく」に
阿鼻叫喚 あびきょうかん 地獄の「阿鼻地獄(無間地獄)」と「叫喚地獄」から。大混乱を意味する
無駄 むだ 仏教の「無だ」=実体なき物事から。価値がないこと・役に立たないことの意に
愚痴 ぐち 三毒の一つ「癡(ち)」=真理を知らないこと。転じて「不平不満を言うこと」に
丁寧 ていねい 禅語で「丁寧」=最初から最後まで手を抜かない様子。転じて「礼儀正しい」に
土壇場 どたんば 「土壇」は処刑場(首打ち台)。まさに首を斬られる土壇の場から。切羽詰まった状況
奈落 ならく 「奈落迦(ならかか)」=地獄の最下層から。「奈落の底」は最悪の絶望的な状況を意味する
引導 いんどう 死者を成仏させるために行う読経から。「引導を渡す」は最後通告・見切りをつける意味に
内緒 ないしょ 「内証(ないしょう)」=外に見せない悟りの奥義から転じ、「秘密」の意味で定着

仏教用語の豆知識

「三人寄れば文殊の知恵」の文殊とは

「三人寄れば文殊の知恵」のことわざに登場する「文殊」は、仏教の「文殊菩薩(もんじゅぼさつ)」のことです。文殊菩薩は仏教において智慧の象徴とされ、中国では「智慧第一」と称えられました。ふつうの人でも三人集まれば、文殊菩薩のような優れた智慧が出るという意味のことわざになりました。

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「煩悩は108種類」の根拠

「煩悩は108種類ある」といわれます。数え方は諸説ありますが、代表的なのは「六根(目・耳・鼻・舌・身・意)×三種(好・中・悪)×二種(染・浄)×三種(現在・過去・未来)=108」という計算式です。除夜の鐘が108回打たれるのはこの108煩悩を払う意味があります。

般若の「般」はなぜ「はん」と読む?

「般若(はんにゃ)」の原語はサンスクリット語の「プラジュニャー(prajñā)」。これを音写して「般若」と漢字を当てたためです。「般若心経」の「般若」は「真理を見抜く智慧」を意味します。「般若面(はんにゃめん)」の鬼のような表情は能楽の面で、嫉妬に狂う女性の姿を表したもの。「智慧を得た女性の感情の激しさ」という説もあります。

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まとめ

仏教用語には、難解に見えて実は日常語として定着しているものが多くあります。「退屈」「有頂天」「玄関」「挨拶」など、知らずに使っている仏教語は身近に溢れています。煩悩・涅槃・輪廻・縁起・空といった哲学的な概念も、「なぜ苦しみがあるのか」「どうすれば安らげるか」という人間の根本的な問いに対する答えとして生まれた言葉です。仏教の宗派については日本の仏教宗派の一覧|天台・真言・浄土・禅・日蓮など13宗の違いまとめもあわせてご覧ください。

腕試しクイズ(全5問)

読んだ内容の腕試しです。いくつ分かるでしょうか?

腕試しクイズ(全5問)|仏教用語クイズ
全5問。「採点する」で正解数と解説が表示されます。
第1問 「普賢菩薩」が象徴するものは次のうちどれ?

第2問 六波羅蜜の一つ「忍辱」の読みは?

第3問 日常語「挨拶」のもとの仏教での意味は?

第4問 日常語「土壇場」の由来となったものは?

第5問 修行の用語「托鉢」の意味として正しいものは?

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