【ギガ→テラ→?→クエタ】単位の接頭辞24種一覧|意味と語源まとめ
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キロバイト・センチメートル・ミリグラム……日常生活やITの場面でなにげなく使っている「キロ」「センチ」「ミリ」は、すべてSI接頭語(単位の接頭辞)という共通ルールです。

SI接頭語とは、国際単位系(SI)で定められた「単位の前につく言葉」のこと。大きな数や小さな数を「10³」「10⁻³」のように扱いやすい形で表すための共通言語です。本記事では2022年の最新追加4種を含む全24種を一覧表にまとめ、語源や記号の謎も解説します。

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SI接頭語(単位の接頭辞)全24種一覧表

大きい方(10の正の乗数)12種と小さい方(10の負の乗数)12種に分けて一覧にしました。

大きい方(10の正の乗数)12種

接頭辞名 記号 倍率
クエタ Q 10³⁰
ロナ R 10²⁷
ヨタ Y 10²⁴
ゼタ Z 10²¹
エクサ E 10¹⁸
ペタ P 10¹⁵
テラ T 10¹²
ギガ G 10⁹
メガ M 10⁶
キロ k 10³
ヘクト h 10²
デカ da 10¹

小さい方(10の負の乗数)12種

接頭辞名 記号 倍率
デシ d 10⁻¹
センチ c 10⁻²
ミリ m 10⁻³
マイクロ μ 10⁻⁶
ナノ n 10⁻⁹
ピコ p 10⁻¹²
フェムト f 10⁻¹⁵
アト a 10⁻¹⁸
ゼプト z 10⁻²¹
ヨクト y 10⁻²⁴
ロント r 10⁻²⁷
クエクト q 10⁻³⁰
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豆知識① 語源はギリシャ語・ラテン語が中心、一部は北欧語・南欧語

SI接頭語の名前は古代語をもとに作られています。語源を言語ごとに見てみましょう。

ギリシャ語由来(大きい方の多くはここから)

デカ(10¹)はギリシャ語の「deka(10)」、ヘクト(10²)は「hekaton(100)」、キロ(10³)は「khilioi(1000)」がそれぞれ語源です。さらに大きいメガは「megas(大きい)」、ギガは「gigas(巨人)」、テラは「teras(怪物)」と、スケールのイメージを持つ言葉から命名されています。

ペタ(10¹⁵)とエクサ(10¹⁸)は特殊で、10¹⁵=1000⁵にちなんでギリシャ語「5(penta)」を変形した「peta」、10¹⁸=1000⁶にちなんで「6(hexa)」を変形した「exa」になっています。先頭の文字を省いているのは既存の記号との混同を避けるためです。ゼタ・ゼプト(7)、ヨタ・ヨクト(8)も同様に、それぞれ「1000の何乗か」を示す数字(イタリア語またはギリシャ語系)から変形して作られています。

ラテン語由来(小さい方の身近な3語)

デシ(10⁻¹)は「decimus(10分の1)」、センチ(10⁻²)は「centum(100)」、ミリ(10⁻³)は「mille(1000)」が語源です。「センチ」は「100分の1」を意味するのに元の語は「100」という点が面白いところです。「100分の1のメートル」を表すために「100(centum)」という語が使われています。

例外① 北欧語由来:フェムトとアト

10⁻¹⁵のフェムトはデンマーク語・ノルウェー語の「femten(15)」、10⁻¹⁸のアトは同じく「atten(18)」が語源です。他の接頭語がギリシャ語・ラテン語主体のなかで、1964年の追加時にのみ北欧語が採用されました。フェムト(15乗)とアト(18乗)、「乗数の数字」がそのまま語源になっているのが特徴です。

例外② 南欧語由来:ピコ

10⁻¹²のピコはイタリア語の「piccolo(小さい)」が語源とされています。北欧語のフェムト・アトと並んで、ギリシャ語・ラテン語以外の珍しい例です。

マイクロとナノ(意味で命名されたグループ)

マイクロ(10⁻⁶)はギリシャ語「mikros(小さい)」、ナノ(10⁻⁹)はギリシャ語「nannos(小人)」から来ています。数字ではなく「小ささのイメージ」で命名されたグループで、10⁻⁶〜10⁻⁹という非常に微細なスケールを表すのにぴったりの言葉が選ばれています。

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豆知識② 2022年に4種追加!最大は「クエタ」(10³⁰)

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2022年11月、フランス・ベルサイユで開催された第27回国際度量衡総会(CGPM)で4つの新しいSI接頭語が追加されました。1991年の前回追加から31年ぶりの拡張です。

接頭辞名 記号 倍率
クエタ Q 10³⁰
ロナ R 10²⁷
ロント r 10⁻²⁷
クエクト q 10⁻³⁰

追加の背景はデジタルデータ量の急激な増加です。世界全体のデータ総量がすでにゼタバイト(ZB・10²¹)の単位に突入しており、より大きな桁を表す記号の必要性が高まりました。

名前の由来は、記号として未使用だった「Q」と「R」を採用し、1000の9乗・10乗に対応するギリシャ語の数字を組み込んだ造語です。大きい方の末尾は「a(クエタ・ロナ)」、小さい方の末尾は「o(クエクト・ロント)」にするというSI命名規則も踏襲されています。

豆知識③ 記号の大文字・小文字の法則

SI接頭語の記号は大文字と小文字が混在していますが、おおよそのルールがあります。

グループ 記号の形式 接頭辞名(例)
メガ以上 大文字 M(メガ)・G(ギガ)・T(テラ)・P(ペタ)・E・Z・Y・R・Q
デシ以下 小文字 d・c・m・μ・n・p・f・a・z・y・r・q
中間の4種(±1、±2乗) 小文字 da(デカ)・h(ヘクト)・d(デシ)・c(センチ)

「キロ(k)」だけが大きい接頭語なのに小文字なのは、歴史的な経緯によるものです。キロは1795年のメートル法制定当初から小文字「k」で使われており、後から「メガ以上は大文字」というルールができたときにはすでに世界中で「k」として定着していたため、例外として小文字のまま残されました。さらに実用上も、大文字「K」は温度の単位「ケルビン」に使われているため、「1KW」と書くと「ケルビン×ワット」と誤読される恐れがあり、小文字を維持する理由がもうひとつ加わっています。

また、デカ(da)だけが2文字の記号を使います。「d」はデシ(10⁻¹)にすでに使われているため、やむをえず「da」と2文字になりました。SI接頭語の記号はほぼ全て1文字ですが、この例外がひとつあります。

数の単位(一・十・百・千・万・億・兆……無量大数)の系統については、「数の単位一覧|一から無量大数まで全45種の読み方・語源まとめ」もあわせてどうぞ。

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まとめ

SI接頭語は現在全24種。2022年のクエタ・ロナ・ロント・クエクト追加によって、10⁻³⁰から10³⁰までの範囲が網羅されました。語源はギリシャ語・ラテン語が中心で、北欧語・南欧語由来の例外も一部あります。「キロは1000」「ミリは1000分の1」という日常の知識が、2000年以上前の古代語に行き着くと思うと、単位の見え方が少し変わるかもしれません。

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