ミネラルの種類一覧|必須16種の働き・食品・欠乏症まとめ

「カルシウムが骨を作る」「鉄が不足すると貧血になる」——ミネラルに関する知識は誰もが少し持っていますが、実際に何種類あるかをまとめて把握している人は意外と少ないものです。必須ミネラルは全部で16種類。1日に100mg以上必要な「多量ミネラル」7種と、ごく微量でも欠かせない「微量ミネラル」9種に分けられます。本記事では全16種の主な食品・働き・欠乏症を分類別テーブルで一挙網羅します。栄養素全体の概要は栄養素の種類まとめもあわせてご覧ください。

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ミネラルとは——多量・微量に分かれる16種類

ミネラルとは「体内で合成できない無機質(元素)」の総称です。炭素・水素・酸素・窒素の4元素以外で体に必要なものをさし、食事からしか補給できない点がすべてのミネラルに共通する特徴です。

16種類の必須ミネラルは、1日あたりの必要量によって2グループに分類されます。

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分類 定義 種類数 主な元素
多量ミネラル 1日100mg以上必要 7種 Ca・Na・K・Mg・P・S・Cl
微量ミネラル 1日100mg未満でよい 9種 Fe・Zn・Cu・I・Mn・Se・Cr・Mo・Co

なお、厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」で摂取目安が設定されているのは13種(多量5種・微量8種)です。残り3種(硫黄・塩素・コバルト)は通常の食事で十分摂れるため基準値が定められていませんが、国際的には必須ミネラルとして扱われています。本記事ではこの全16種を掲載します。

多量ミネラル7種一覧

1日あたり100mg以上必要とされる7種類です。体の構造を作り、浸透圧・神経・筋肉の働きを支える役割を担います。

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名称(元素記号) 主な食品 主な働き 欠乏すると
カルシウム(Ca) 牛乳・チーズ・小魚・豆腐・小松菜 骨と歯の形成・筋肉収縮・血液凝固 骨密度の低下・筋肉のけいれん
リン(P) 肉・魚・卵・乳製品・加工食品 骨と歯の形成・ATP合成(エネルギー代謝) 骨格異常・疲労感(現代は過剰が多い)
カリウム(K) バナナ・さつまいも・大豆・ほうれん草・昆布 余分なナトリウムの排出・血圧調整 筋力低下・不整脈・血圧の上昇
硫黄(S) 肉・魚・卵・大豆(タンパク質食品全般) 皮膚・爪・髪の形成・デトックス酵素の補因子 通常の食事では不足はまれ
塩素(Cl) 食塩・みそ・しょうゆ・加工食品 胃酸(塩酸)の成分・体液のpH調節 激しい嘔吐・発汗時に失われることがある
ナトリウム(Na) 食塩・みそ・しょうゆ・チーズ・漬物 体液の浸透圧維持・神経伝達・筋肉収縮 低ナトリウム血症(めまい・倦怠感)
マグネシウム(Mg) 玄米・大豆・ナッツ類・海藻・バナナ 300種以上の酵素反応の補因子・骨形成 筋肉のけいれん・倦怠感・不整脈のリスク
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微量ミネラル9種一覧

1日の必要量は100mgに満たない微量ですが、酵素の構成成分やホルモンの原料として欠かせない働きを担います。

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名称(元素記号) 主な食品 主な働き 欠乏すると
鉄(Fe) レバー・赤身肉・あさり・ほうれん草・ひじき ヘモグロビンの構成・全身への酸素運搬 鉄欠乏性貧血(疲労感・息切れ・頭痛)
亜鉛(Zn) 牡蠣・牛肉・ナッツ・チーズ・海藻 免疫機能・味覚・DNA合成・細胞分裂 味覚障害・免疫力低下・皮膚炎
銅(Cu) レバー・牡蠣・するめ・ナッツ・ごま 鉄の代謝補助・メラニン色素の生成 貧血・骨の異常(鉄不足に似た症状)
マンガン(Mn) 玄米・大豆・緑茶・ナッツ・しょうが 骨形成・活性酸素を分解する酵素(SOD)の成分 骨の異常・成長障害(まれ)
ヨウ素(I) 昆布・わかめ・のり・魚介類・牛乳 甲状腺ホルモンの唯一の構成元素・代謝調節 甲状腺機能低下・甲状腺腫(ヨウ素欠乏症)
セレン(Se) まぐろ・いわし・ブラジルナッツ・小麦 抗酸化酵素(グルタチオンペルオキシダーゼ)の成分 心筋症・抗酸化機能の低下(克山病)
クロム(Cr) 肉類・全粒穀物・ブロッコリー・チーズ インスリン作用の増強・血糖値の調節補助 血糖調節の困難・インスリン抵抗性の上昇
モリブデン(Mo) 大豆・レバー・乳製品・穀物 尿酸代謝酵素(キサンチン酸化酵素)の補因子 欠乏はきわめてまれ
コバルト(Co) レバー・魚介類・乳製品(ビタミンB12の一部) ビタミンB12の構成元素・赤血球の形成補助 ビタミンB12欠乏と同症状(悪性貧血・神経障害)

吸収率を高める食べ合わせ3選

ミネラルは食品に含まれていても、すべてが体に吸収されるわけではありません。組み合わせ次第で吸収率が大きく変わります。

鉄はビタミンCと一緒に摂ると吸収率アップ

植物性食品の鉄(非ヘム鉄)の吸収率は2〜5%と低いものの、ビタミンCと同時に摂ることで吸収率が高まるとされています。ビタミンCが腸内で非ヘム鉄(3価鉄)をより吸収されやすい形(2価鉄)に変換するためです。ほうれん草の和え物にレモン汁、ひじき煮にトマトを添えるなど、酸味のある食品との組み合わせが効果的です。ビタミンの働きや食品についてはビタミン13種類一覧もあわせて参照してください。

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カルシウムはビタミンDと日光が相棒

カルシウムの腸での吸収を促進するのがビタミンDです。鮭・さんまなどビタミンDを多く含む魚と乳製品を組み合わせることで、吸収効率が上がります。また、日光を浴びると皮膚でビタミンDが合成されるため、適度な外出も骨の健康を支える習慣になります。

サプリメントは摂りすぎに注意

通常の食事によるミネラルの過剰摂取はほぼ心配不要ですが、サプリメントでの補給は過剰症のリスクがあります。特にヨウ素(昆布の過剰摂取でも起こりうる)・カルシウム・鉄・亜鉛には1日の摂取上限量が設定されています。「不足しているかもしれないからたくさん摂ろう」という考えは避け、まず毎日の食事でバランスよく補うことを基本にしましょう。

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まとめ

ミネラルは多量ミネラル7種・微量ミネラル9種、合計16種類が必須とされています。特にカルシウム・鉄・亜鉛は現代日本人に不足しやすいミネラルとして知られており、吸収率を高める食べ合わせを意識するだけで効率が変わります。この記事を栄養管理の参考として活用し、まず毎日の食事でバランスよくミネラルを摂ることから始めてみてください。

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